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■8・12 沖縄 我々はあきらめない! 辺野古新基地阻止 四万五千人が総決起 八月十二日、那覇市奥武山陸上競技場は暑さと熱気で包まれた。オール沖縄会議が呼びかけた「翁長知事を支え、辺野古に新基地を造らせない8・12県民大会」が灼熱の太陽が照りつける土曜日の午後開かれ、目標を超える四万五千人が大結集した。 当日の会場は、昨年六月十九日に開かれた「元海兵隊員による残虐な蛮行を糾弾! 被害者を追悼し海兵隊の撤退を求める県民大会」と同じ場所だ。多くの参加者は被害者女性の無念さと怒りが蘇り、一年たった今日もなお基地沖縄の現実が何ら変わっていない状況にあることへの新たな怒りを共有して大会へ臨んだのだ。 七月二十四日翁長雄志知事は、国が知事の岩礁破砕許可を得ずに工事を進めるのは違法だとして工事差し止め訴訟を那覇地裁に提訴し、同時に、判決までの工事中断を求める仮処分も申し立てた。辺野古「埋立て承認撤回」への突破口を開くものだ。 安倍政権・沖縄防衛局は、名護漁協に漁業権を放棄させた上で三月末に期限が切れる「岩礁破砕許可」申請は無用だと勝手に通告し、四月二十五日に「護岸工事着手」を強行した。今回の提訴と工事差し止め仮処分は、「国は沖縄県漁業調整規則に違反している」もので「知事の許可なく岩礁を破砕し、または土砂や岩石を採取してはならない」判決を求めるというもので、確かに辺野古新基地阻止を直接求める訴訟ではないが、現在の「護岸工事」の違法性を暴露し、沖縄の民意を暴力的に押しつぶそうとする安倍政権への徹底抵抗の姿勢を物質化したものであることは間違いない。 もちろん現下の司法権力の状況を見るにつけ司法に何らの期待もしないが、ゲート前・海上での現地闘争の継続的たたかいを発信源に大衆闘争の大爆発が勝利のカギである。そうした沖縄人民の戦略的総決起の場として今回の8・12県民大会の地平がある。 大会に登壇した翁長知事は、「県は国を相手に岩礁破砕行為の差し止め訴訟を起こした。国ともあろうものが法令をすり抜けることに心血を注ぐ姿勢は法治国家とは程遠い。工事を強行に進める状況は必ず埋立て承認撤回につながる。私の責任で決断する」と不退転の決意を表明した。そして、オスプレイ配備撤回、辺野古新基地反対、普天間基地の即時閉鎖に向け、「米軍統治時代、米軍の自治権獲得闘争を粘り強くたたかってきた県民は、日米両政府が新基地を断念するまでたたかい抜くと固く信じている。今後も県民に対する差別的な扱い、基地負担の押し付けに反対する、不退転の決意だ」と集会参加者を鼓舞した。 稲嶺進名護市長も、「翁長知事が孤軍奮闘ともいえるような形で頑張っている。肝心要である地元名護市も頑張る」と三選出馬を意識して決意を表明した。 大会では、玉城愛・高良鉄美オール沖縄会議共同代表、山城博治同現地闘争部長、福山真劫総がかり行動実行委員長、城間幹子那覇市長、野国昌春北谷町長をはじめ、島ぐるみ会議八重山、宮古、南部、中部、北部の各ブロック代表の決意表明がなされた。また、十六日からの第二次訪米団も登壇した。 大会では、安次富浩ヘリ基地反対協共同代表の提起でオスプレイ配備撤回特別決議が提案された。八月五日普天間基地所属のMV22オスプレイ機がオーストラリア東海岸沖で墜落し三人もの死者を出した事故は大きな衝撃を与えた。昨年十二月十三日の名護市安部沿岸での墜落事故・普天間基地胴体着陸事故に次ぐ重大事故だ。しかし日米両政府は、原因究明もなく飛行訓練を再開し、北海道での日米合同演習でのオスプレイ参加を強行した。絶対に許せない。この特別決議と大会宣言を満場の拍手で採択し、会場満杯の参加者でガンバロー三唱を行い、安倍政権との新たなたたかいの火ぶたを切った。 |
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