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■6・14-15 東京 強行採決徹底弾劾! 国会内外で徹夜の攻防 六月十四日、「安倍政権が法務委員会を飛ばして、本会議で共謀罪の強行採決を図ろうとしている」との報道が流れた。「中間報告の動議」という聞きなれない議事運営の手法を使って、である。同日夕方、国会周辺に駆けつけると、怒りと危機感を抱えた無数の労働者や市民がすでに結集していた。 十八時半、参議院会館前で「戦争させない・九条壊すな! 総がかり行動実行委員会」主催の集会が開始される。「共謀罪廃案!」「答弁不能の法相、要らない!」とコールを繰り返す。その合間に、民進党議員がマイクを持ち「ありとあらゆる手段で阻止する」と言うと、「本当にやれ!」との声も聞こえてきた。社民党の照屋寛徳議員は「共謀罪は思想・良心の自由を奪う、悪法の最たるものだ」と声を荒げた。刑法学者は「共謀罪が通信傍受法と結合すれば、国民の日常を監視するネットワークが完成してしまう」と批判。 金田法相への問責決議が否決されると、今度は内閣不信任案を提出するなど、国会内で野党が「徹底抗戦」しているなか、十一時を過ぎ、帰宅する人が増えた。平日であり仕方がない。だが、それでも議員会館前には二百人ほどが残り続け、一晩中、抗議の演奏を続けるか、座り込みをしていた。参議院の真後ろには、十二日に開始し四日目に突入したハンスト中の「破防法・組対法に反対する共同行動」の仲間三人が陣取っていた。深夜、「夜中にネット中継を見ていたが、いてもたってもいられなかった」等と車で駆けつけてきた青年数名がハンスト者のまわりに結集した。 内閣不信任案が否決された午前三時、自由党の山本太郎議員が登場し、公明党=創価学会を「治安維持法で弾圧された歴史を反省して、共謀罪で弾圧する側についたか」と痛烈に批判。 夜が明け、七時十分、いよいよ共謀罪の記名採決が始まった。座り込みをしていた仲間は一斉に立ち上がり、「強行採決を許さないぞ」「野党は体を張ってたたかえ」「国会内外を貫いてたたかうぞ!」と声を枯らした。野党のうち七議員が牛歩戦術を駆使したが、七時四十六分、共謀罪は成立した。 共謀罪制定で、警察権力の捜査は濫用され、民衆運動に対する弾圧はますます強まるだろう。しかし委縮してしまっては権力の思うつぼである。組織と運動の「量と質」の飛躍・強化をもって、共謀罪体制、戦争国家化を打ち破ろう! |
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