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     5月14日 沖縄

   辺野古・大浦湾を望み県民大会に2500名余
    

  
 五月十四日、「復帰四十五年 5・15平和とくらしを守る県民大会」が開催された。主催は、沖縄平和運動センターと5・15平和行進実行委員会である。沖縄・奄美地方の梅雨入りが発表された前日は、土砂降りで二コースの平和行進も途中で中断せざるをえない悪天候だったが、当日は朝方までの大雨も上がり、蒸し暑い中ではあったが、薄日もさす天候となった。
 沖縄切り捨ての「屈辱の日」サンフランシスコ講和条約発効から六十五年、そして「復帰」反革命的統合四十五年を弾劾し、四十回目を迎える5・15平和行進の集約の場として、今年は辺野古・大浦湾に面した瀬嵩の浜で大会が開催された。目の前に広がる生物多様性の豊かな大浦湾に、オレンジ色のフロートが数珠つなぎで海を囲い、その先のキャンプ・シュワブ海岸線には作業船、クレーンが見える。その間を海保の巡視艇やゴムボートが激しく動き回っている。早朝より続々と結集した参加者約二千五百名は、この光景に次々と怒りを発した。わが沖縄労共闘・統一委員会行動隊は「辺野古決戦勝利! 安倍打倒!」を訴えるビラ情宣を展開し、参加者とたたかう決意を共有した。
 主催者代表あいさつに立った山城博治沖縄平和運動センター議長は、開口一番この現状に怒りを発し、「翁長知事、稲嶺名護市長を支える県民運動と団結で、政府の野望を打ち砕こう!」と訴えた。また宮古・石垣・与那国での自衛隊基地化―沖縄要塞化阻止への決起、共謀罪粉砕、韓国連帯を訴えたのち、国連人権理事会での発言が確保される見通しであること発表、二〇一五年の翁長知事に続き国際世論喚起の強化も訴えた。
 集会では、平和フォーラムの藤本泰成共同代表に続いて、稲嶺名護市長が登壇。日課としているジョギングで、この日も会場まで一時間余り走ってきたことを披露して大歓声をあびた。そして「この豊かな大浦湾にフロートや警備船は似合わない、政府の愚行を断じて許さない。沖縄・日本に民主主義と地方自治を取り戻す」と力強く訴え、辺野古新基地建設阻止への熱い決意を表明した。さらに現場からの訴えとして、安次富浩ヘリ基地反対協共同代表は、「昨年オスプレイが墜落した現場はこの会場の先だ。今なお沖縄の基地は強化され、嘉手納では日米合意を破って夜間パラシュート降下訓練が強行された。韓国で朴を引きずり下ろしたように、今後も団結して頑張ろう」と力強く発言した。また、高江・住民の会からは伊佐真次東村議が立ち、昨年参議院選挙で現職自民党大臣を大差で打ち破り沖縄の民意を示した翌日、政府は工事資材の搬入強行と全国からの警察機動隊の動員で弾圧し、「返還式典」を行ったが、今なおオスプレイパッド建設は完成していない。米軍基地と世界遺産登録は共存しないとし、「(ノグチゲラの営巣期間が終わる)七月から再び攻防が展開される」「北部訓練場全面返還へさらにたたかいぬく」と決意を表明した。
 発言は、照屋寛徳衆議院議員、糸数慶子・伊波洋一両参議院議員の連帯あいさつとつづき、そして韓国代表団四十名を代表して済州島カンジョン村のコ・クォル副村長が激烈な連帯あいさつを発した。さらに5・15平和行進団長らのあいさつがあり、最後に大会宣言を確認し、ガンバロー三唱で集会は閉められた。
 集会後、「わんさか大浦パーク」までの約二キロのデモを展開した。長蛇のデモ隊にはAWCの仲間たちの旗も見える。久志地域住民の声援や集会中から大浦湾で連帯行動をとる海上行動隊・カヌー隊とエールを交換しながら、また「大日本忠仁会」なる右翼街宣車の挑発と敵対を粉砕し、辺野古新基地建設阻止へ断固としたたたかう決意のシュプレヒコールを響かせた。


 

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