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     5月1日 東京

   第88回日比谷メーデー

    7000人の労働者が結集


  
 五月一日、第八十八回日比谷メーデーが日比谷公園で開催された。午前九時過ぎの開場から参加者がそれぞれのプラカード、ゼッケン、横断幕、分会旗などを持参して次々と会場入りした。制服を着用して列を組む清掃労働者の姿も圧巻だ。オープニングでは、合唱隊が「俺たちの道は」を合唱。辺野古のゲート前で歌われている「今こそ立ち上がろう」(山城博治作詞)に一部歌詞を変えた歌だ。さらに、解雇撤回をたたかうJAL、韓国サンケン、フジビ、FAユナイテッドなどの争議団が登壇した。
 開会宣言は中小労組懇談会の平賀雄次郎代表だ。メーデーを弾圧の歴史とともに振り返り、共謀罪の新設と朝鮮半島での戦争を阻止することを訴えた。議長団には全水道東水労と郵政ユニオンの組合員が選出された。国労東京地本の鎌田委員長の主催者あいさつに続き、連帯あいさつを西川都労連委員長と代々木公園での中央メーデー実行委員会の館野豊さんが行った。東京でのメーデーが分裂開催となって四半世紀以上が経つ。これまで、日比谷メーデーと代々木公園の中央メーデーはエール交換(メッセージ交換)を行ってきたが、昨年からお互いの会場に人を出し合って連帯あいさつを交換するようになってきている。労働法制改悪阻止の運動の中での共同行動が前進をしてきている。来賓あいさつは、東京都の産業労働局長と社民党の福島みずほ参院議員が行った。
 同日に韓国各地でメーデーを開催している民主労総からのメッセージが読み上げられた後、韓国サンケン争議をたたかう全国金属労働組合慶尚道支部韓国サンケン分会の仲間たちが争議支援を訴え律動(ユルトン)を踊った。日本人の参加者も一緒に壇上に上がった。韓国サンケン争議は、埼玉県にある日本のサンケン電気が100%出資して七十年代に進出した日系企業で昨年三十名以上を整理解雇した。遠征団が来日し、社前行動などを行っている。韓国中労委が四月に不当解雇を認定。争議は大詰めを迎えている。
 続いて決意表明・訴えが行われ、練馬区図書館専門員労働組合、全統一労働組合の移住労働者、5・3憲法集会実行委員会、全国一般東京東部労働組合メトロコマース支部の仲間たちからアピールが行われた。争議当該や現場組合員からの発言が多いのが日比谷メーデーの特徴だ。全国一般東京労組FAユナイテッド分会の仲間がメーデーアピールを提起し会場全体で採択。最後に全労協の金澤壽議長が「団結がんばろう」を行い式典の第一部は締めくくられた。
 デモ行進は新橋方面の土橋コースと銀座方面の鍛冶橋コースにわかれて行われた。七千名と発表された参加者は、絶好のメーデー日和のなかを行進していった。行進の後、多くの参加者が乾いた喉をうるおし、相互に交流を深めてメーデーを祝賀した。
 有名な労働歌「晴れた五月」の三番の歌詞は「♪人民解放戦線の~前衛われら労働者~ たたかい抜こう勝ち抜こう~ かかげよ高く赤旗を~」とある。労働組合の運動が職場の活動に根を張りつつ、職場単位の要求を越えて広く地域住民や未組織労働者の要求と結合できた時に、労働者の運動は大きな力を獲得できる。メーデーの起源でもあるシカゴ労働者が掲げた八時間労働時間制が戦後最大の危機を迎えている。労働者保護法制の大改悪と並行して戦争国家化が進んでいる。政府・資本の動きと切り結ぶことのできる労働運動を職場・地域からつくっていくことに全力をあげたい。
 第八十八回メーデー万歳!万国の労働者団結せよ!

 

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