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■4月29日 沖縄 「4・28県民の屈辱の日を忘れない」 キャンプ・シュワブゲート前に3000人結集 四月二十九日、名護市キャンプ・シュワブゲート前で「辺野古新基地建設阻止! 共謀罪廃案! 4・28県民屈辱の日を忘れない県民集会」が開催された。主催は、沖縄平和運動センターや「県」議会与党会派、憲法普及協議会などで構成された実行委員会である。ゲート前には通常の工事用ゲート前集会参加者に加え、各市町村島ぐるみ会議のバスが開始時間に合わせ続々と到着し、三千人を超える人々が結集した。両側の歩道、テント内および裏の斜面は集会参加者で埋め尽くされた。 この集会は今の沖縄の現状を打破しようとする人々の怒り、悲しみ、気概が交錯する大きな結節点での大集会となった。まず、何よりも政府が発表した四月二十五日の「護岸工事着手」という新たな局面に対する総決起の集会である。また、一九五二年サンフランシスコ条約で沖縄を切り捨て、日本が「独立」した「県民屈辱の日」の糾弾集会であるとともに、昨年の四月二十八日元米海兵隊員によるうるま市在住(名護市出身)女性への暴行殺人・遺体遺棄事件に対する怒りと追悼の集会でもあった。参加者は黒い服を着用してそれを表現した。そして、高江・辺野古で先取りされている安倍政権の戦争国家づくりとしての戦争法強行に続く共謀罪成立を許さない反撃の集会であった。 集会は、ゲート前などで歌われている「座り込め」などの大合唱で幕開けした。安次富浩ヘリ基地反対協共同代表が開会あいさつに立ち、「政府は護岸工事着手と大々的に宣伝したが、高江と同じセレモニーに過ぎない。反対運動の諦め感を狙ったものだ。この策動を許さず断固として現地闘争を強化しよう」と訴えた。その後、参加者一同で昨年の米海兵隊員による蛮行事件被害者への追悼の黙とうを行った。 主催者を代表して高良鉄美憲法普及協議会会長(琉球大学法科大学院教授)は、「4・28は沖縄の民意に背いて勝手に切り離されたから『屈辱』なのだ。その屈辱が現在も続いている。『復帰』後米軍演習で喪失した面積は那覇市と同じだ。屈辱の思いを忘れず頑張ろう」と訴えた。 続いて稲嶺進名護市長が連帯のあいさつに立った。稲嶺市長は「沖縄が生け贄として差し出されてから六十五年。今なお沖縄は政府の差別的な政策により基地の重圧にあえいでいる。さらに政府は法律をねじ曲げ、権力を総動員して弾圧を強めている。絶対にひるまず、恐れず、白紙撤回まで頑張ろう」と決意も新たに檄を発した。 さらに、オール沖縄選出の国会議員、照屋寛徳、赤嶺政賢、玉城デニーの各衆院議員、糸数慶子・伊波洋一参院議員が発言し、国会内外での活動を報告し、戦争国家へと突き進む安倍政権を許さない闘いをつくろうと訴えた。また、辺野古・高江弁護団の金高望弁護士は、「山城議長の起訴状に多くの『共謀』という言葉が出てきている。この集会の参加者も『共謀罪』に問われる可能性は大だ。共謀罪はテロ対策とは無縁の弾圧法だ。廃案へ向け頑張ろう」と訴えた。 歓声とともに実行委員会団体として山城博治沖縄平和運動センター議長が登壇した。山城議長は開口一番「抑えきれない怒り、こらえ切れない悲しみ、そんなことの繰り返しだけど決して倒れはしないさ。命どぅ宝~」と自身の思いを歌で表した。そして「県民の悲しみを顧みることなく、強権的なやり方で基地を造り、共謀罪をつくろうとしている政府を断じて許してはならない。私の現地行動は多くの制限下にあるが、この機会に全国を駆け巡り安倍を倒すために沖縄の声を届けたい。共に奮い立とう」と熱烈に訴え、大声援を受けた。また瀬長和男統一連事務局長も決意をのべた。さらに大城悟平和運動センター事務局長が行動提起に立ち、水・土曜日は集中行動日で工事車両を止めている、木曜日も行動を強化しよう、そしてさらに拡大しようと現地行動への大結集を訴えた。 集会は最後に集会決議を大きな拍手で採択し、怒りと決意を込めたガンバロー三唱で閉じた。 沖縄の闘いはまた一歩進んだ。われわれは、朝鮮半島をめぐる戦争的情勢の下、今こそ沖縄から辺野古新基地建設阻止! 共謀罪廃案! 4・28「県民屈辱の日」を忘れない! 沖縄解放への決戦的闘いに総決起しなければならない。 なお、「大日本忠仁会」や「日思会」の右翼反革命共が「ゴミ、国賊」などと大音量で街宣車五台を連ねて集会破壊を策動したが、沖縄人民の怒りの中で木っ端みじんに粉砕された。 |
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