共産主義者同盟（統一委員会）

■4月24日　千葉

　　　市東さん耕作権裁判闘争

　　　　同盟先頭に千葉地裁デモ闘う

　　
　四月二十四日午前九時より千葉市内葭川公園において、市東さんの耕作権裁判闘争に先立ち、千葉地裁デモが取り組まれた。
　三里塚芝山連合空港反対同盟（反対同盟）太郎良さんの司会で集会が行われた。太郎良さんは「朝鮮半島での戦争の危機が強まっている。われわれのたたかいは安倍による戦争参戦を粉砕するたたかいだ。緊迫した情勢の中で市東さんの農地を守るためにたたかおう」とあいさつした。
　つづいて、集会参加者からの発言が行なわれた。はじめに、韓国民主労総ソウル本部の代表からの連帯アピールが行なわれた。
　次に発言に立った反対同盟事務局の萩原富夫さんは「開発や金もうけのために農民や住民を犠牲にしていくというやり方が根本的な問題だ。私たちは農地取り上げに対して徹底的にたたかう。小池百合子のような日本会議所属の極右勢力が政治を握ろうとしている。都民ファーストなどと大衆受けの良いことことを言いながら世の中をひっくり返していくファシズム運動だ。私たちは三里塚五十一年のたたかいを引っさげて、これからもたたかい抜く」と語った。
　他にも動労千葉、関西実行委員会、市東さんの農地取り上げに反対する会がそれぞれ連帯のアピールを行なった。
　その後、太郎良さんは集会のまとめとして「反対同盟は新しい農地取り上げに反対する署名運動を行っていく。一人でも多くの人が市東さんの農地決戦に駆け付けてくれる水路としていきたい」と語った。
　その後、「市東さんの農地を守り抜くぞ！」「強制執行とたたかうぞ！」「実力闘争でたたかうぞ！」などのシュプレヒコールを全体で唱和し、千葉地裁に対するデモに打って出た。デモ隊に拍手で応える市民も現れた。これらの声援に勇気づけられ、参加者は元気にデモを貫徹した。
　デモ終了後、行動参加者はそれぞれ裁判傍聴闘争のため、千葉地裁へと向かっていった。

　耕作権裁判第32回口頭弁論

　四月二十四日、三里塚芝山連合空港反対同盟・市東孝雄さんの農地をめぐる耕作権裁判の第三十二回弁論が千葉地裁民事第二部（内田博久裁判長）で開催された。この裁判は、成田空港会社（ＮＡＡ）が市東さんが耕作する南台の畑の一部を「不法耕作」だと決めつけ、明け渡しを要求しているものだ。裁判闘争はＮＡＡ側のデタラメな主張を許さず、十一年にわたって続けられている。反対同盟と支援者は葭川公園からのデモに続き、この裁判への傍聴闘争に取り組んだ。
　この日の裁判では、裁判官の交代に伴うものとして、更新意見陳述が行われた。反対同盟顧問弁護団はその意見陳述のなかで、賃借地の特定がまったくのデタラメであること、ＮＡＡが自らの主張の根拠とする「同意書」と「境界確認書」にある市東孝雄さんの父、東一さんの署名が偽造であること、賃借地の経緯が記載されている文書の提出命令（最高裁で確定）をＮＡＡがいまだ拒み続けていること、契約者は賃借地を自由に変更できるといったＮＡＡの荒唐無稽な予備的主張は自らの主張の破たんを弥縫しようとするものにすぎないこと、そもそも小作者の同意なしに底地を買収し、しかもそれを小作者に十五年にわたって隠し続けてきたことは完全な脱法行為・違法行為であること、などを再度明らかにし、ＮＡＡは本訴をただちに取り下げるべきだとＮＡＡ側に迫った。
　先に触れたように、ＮＡＡは賃借地の経緯が記載された文書の提出命令に応じていない。それを提出すればＮＡＡの主張がデタラメであることがはっきりとしてしまうからだ。以前に開示された文書でも、経緯に関連した部分はすべて黒塗りされている。この部分の開示を迫る反対同盟弁護団に対して、ＮＡＡは「黒塗り部分は裁判所の指示によるもの」などと居直り、裁判長も「開示を要求するなら書面で」などとＮＡＡを擁護してみせた。これに対して、傍聴席から激しい弾劾の声があがった。
　裁判後の報告集会では、市東さんが、「空港会社のやり方は許せない。耕作権裁判で勝って、最高裁決定をひっくりかえすような闘いをやっていきたい」とその決意を述べた。反対同盟・強制執行阻止決戦本部長の太郎良陽一さんは、裁判闘争と現地での闘いを結合し、市東さんの農地の強奪を阻止するために、「市東さんの離れに集まる運動を」と訴えた。
　ＮＡＡのデタラメな主張を許さず、耕作権裁判に勝利しよう。市東さんの農地の強制執行を阻止するために、現地への結集運動を広げよう。