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■3月25日 沖縄 違法な埋立て工事やめろ! 辺野古ゲート前大集会に3500人の熱気 三月二十五日、オール沖縄会議の呼びかけで、「違法な埋立工事の即時中止・辺野古新基地建設断念を求める県民集会」が名護市キャンプ・シュワブ・ゲート前で開かれた。朝から雨の降る悪天候にもかかわらず、沖縄各地からバスをチャーターして参加者が続々と結集し、キャンプ・シュワブ基地と並行する三二九号線の両脇歩道は三千五百人以上に膨れ上がり、身動きもとれない状況で熱気にあふれた。 日帝―沖縄防衛局は二月六日、辺野古新基地建設に向けて「海上本体工事着手」を開始した。「埋立て予定地」をはるかに上回るキャンプ・シュワブ沖の「臨時制限区域」と称する海域に沿って並べられたオレンジ色のフロートの内側に「汚濁防止膜」を固定化するコンクリートブロック、重量十一・二トンから十三・九トンもあるブロック二百二十八個を連日投下している。さらに、冬の海上気象にも耐えられる全長七十八メートルもある国内最大の民間大型特殊船「ポセイドン1」を投入して海底ボーリング作業日程を短縮しようとしている。 同時に、三月末で期限切れとなる「知事の岩礁破砕許可」の行政的壁を「名護漁協の漁業権放棄により再申請は必要ない」と強行突破し、「既成事実」化を一挙に図り、反対運動の圧殺を狙っていることは明白である。 こうした状況の中で、辺野古新基地建設阻止闘争は新たな段階を迎えている。この3・25大集会は、その大衆的反撃の突破口としてあった。 何よりも参加者を勇気づけたのが、本集会に先立ちサプライズとして登場した山城博治沖縄平和運動センター議長だ。池宮城紀夫弁護団長とともに宣伝カー壇上に姿を現すと、参加者から一斉に「博治コール」が沸き上がった。山城議長も両手を高々と突き上げ応える。「五か月余りの不当拘留だったが、県内外、世界中から寄せられた激励が何よりも励みだった。どんなに権力が襲ってきても県民の誇りある心を折ることはできない。弾圧は県民、全国の仲間たちにかけられた攻撃だ。安倍内閣の弾圧に屈せずたたかい抜こう」と熱弁し、参加者を鼓舞した。 山城議長と参加者の熱気で雨もあがり薄日がさす中、本集会が開始された。オール沖縄会議の共同代表である呉屋守将氏、高里鈴代氏が主催者代表として総決起を訴えた。さらに沖縄選出の照屋寛徳・玉城デニー・赤嶺政賢・仲里利信衆議院議員、糸数慶子・伊波洋一参議院議員に加え、会派おきなわ・瑞慶覧功「県」議、会派新風会・金城徹那覇市議もそれぞれ決意をのべた。また、島ぐるみ会議各地域ブロック代表もそれぞれ登壇し、たたかいの強化を訴えた。 万雷の拍手と声援の中、注目の翁長雄志知事が発言に立った。知事の辺野古現地集会への参加は初めてだ。開口一番「辺野古新基地阻止闘争は新たなステージに入っている」と述べ、山城議長へのエールも送った。国のやり方は、銃剣とブルドーザーで土地を奪った米軍占領下と同じだ、と糾弾。米軍基地は沖縄経済発展の最大の阻害要因だ。「本土」では基地の見返りに公共工事をやっているのか、と「沖縄=基地見返り論」への痛烈な批判も行った。そして「私はあらゆる手法をもって、撤回を力強く、必ずやる」と「埋立て承認撤回」への決意を明確に宣言した。最後に「チバラナヤーサイ(頑張ろう)、ナマカラヤイビンドー(今からだ)」と高らかに戦闘宣言を発した。改めての決意に拍手と声援は鳴り止まなかった。 そして集会は、「違法な埋立て工事の即時中止と辺野古新基地建設の断念を強く日米両政府に求める」集会決議を採択した。 集会発言の最後は、オール沖縄会議の共同代表でもある稲嶺進名護市長だ。稲嶺市長は、沖縄を生贄として日本が「主権」を回復したサンフランシスコ条約から五十年以上たった今でも、沖縄は人質としてアメリカに献上されている状況だと安倍政権の沖縄差別攻撃を徹底糾弾し、未来の子どもたちへの責任として辺野古新基地建設断念まで力を合わせて頑張ろう、と力強く訴えた。そしてキャンプ・シュワブ基地に向けてのシュプレヒコールを行い、最後のオール沖縄方式のガンバロー三唱で集会を閉じた。 3・25大集会の成功で新たな辺野古新基地建設阻止闘争の決戦的段階の火ぶたが切って落とされた。違法な埋立て工事を許すな、現地闘争に総決起しよう。 |
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