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     3月20日 東京

    さようなら原発全国集会に1万1000人

   
  原発再稼働、避難者切り捨てを進める安倍政権に怒りの声
     

  

 三月二十日、東京・代々木公園において、「いのちを守れ! フクシマを忘れない―さようなら原発全国集会」が、さようなら原発一千万人アクション実行委員会の主催で開催された。
 この日、春が近づいてきたのを感じさせる暖かい穏やかな天気のもと、集会場の代々木公園には、全国から一万一千人の労働者・市民・学生が結集した。
 午前十一時から、野外ステージにおいて「さようなら原発ライブ」と題した、歌と演奏が催された。AWC首都圏の仲間は、結集してくる労働者・市民・学生に対して、ビラ情宣をおこなった。
 午後一時半、第二部の本集会が、司会の木内みどりさんのあいさつで開始された。
 主催者あいさつに、さようなら原発一千万人アクション実行委員会呼びかけ人の落合恵子さんが立った。落合さんは、福島原発事故から六年たつが、原発事故の収束のめどがいまだにたっておらず、福島においては子供の甲状腺がんが問題になっていることや、自主避難者を含む住宅支援が三月三十一日で打ち切られてしまうことなどをあげ、安倍政権は企業の利益を優先して原発を再稼働し、原発事故の被災者を切り捨てていると現状を徹底批判した。そして、「沈黙は破るためにある。もっともっと声をあげていこう」と訴えた。
 つづいて、澤地久枝さんから寄せられたメッセージが代読された。
 つぎにフクシマ関連報告と題して、つぎつぎと報告がおこなわれた。
 福島在住者からは、除染作業で原発事故による放射線は低線量になっているが、放射線がなくなるわけではなく、この中で生活していくためには、常に放射線による被曝を心配せねばならない。とくに子供達のこれからの健康面について心配であると報告された。
 避難者からは、安倍政権は、被災地域への帰還政策を進めているが、帰っても病院がない、インフラが整備されていないという現状であり、避難者にさらなる困窮を強いるものであると述べられた。さらに、生まれ育った故郷を泣く泣く離れなければならなかった避難者に対して、「補助金をもらっている」などという悪罵を投げかける避難者差別の実態も報告された。そして「原発は次の時代になにも残さない。核のゴミを残すだけです」と、福島原発事故後の無責任な政策を進める安倍政権と東京電力を糾弾した。
 被曝労働者からは、福島原発事故後の作業に従事した労働者のおかれた状況が明らかにされた。法律で定められた被曝線量を超えても作業に従事させられたり、放射線から身体を防護するための鉛ベストがたりないなど十分な装備がなかったことが報告され、ここでも東京電力の無責任さと、人の命より企業の利益を優先するという実態が暴かれた。
 つぎに、3・11甲状腺がん子ども基金理事で弁護士の河合弘之さんは、福島では、百八十五人の子供が甲状腺がんを発病しており、そのうち、百四十人が手術を受けている実態を明らかにした。福島原発事故前の日本における小児甲状腺がんは、年間百万人に〇から三人で推移していた。それが福島原発事故後の福島県においては、年間百万人に三百一から四百一人と従来の百倍を超える小児甲状腺がんを発症していることになり、これは明らかに原発事故の影響であると断じた。
 フクシマ連帯キャラバンの報告では、労働組合員が登壇し、脱原発の取り組みの報告を行った。
 つづいて、原発関連報告では、安倍政権が進める原発輸出の問題について日印原子力協定国会承認反対キャンペーンの福永正明さんが発言した。インド西部、アラビア海に面したジャイタプール原発建設予定地(マハーラシュトラ州)では、現地の住民が原発建設反対に決起し、日印原子力協定締結反対を訴えていることを報告し、安倍政権の原発輸出に反対しようと訴えた。
 連帯あいさつでは、総がかり行動の福山真劫さんが反戦・反基地・反原発、改憲阻止を訴えた。そして、脱原発をめざす首長会議の三上元さんが発言した。
 閉会あいさつを鎌田慧さんがおこない、いよいよデモ行進だ。原宿コースと渋谷コースの二手に分かれてデモ行進がおこなわれた。AWC首都圏の仲間は、渋谷コースに加わり、神宮通公園までのあいだ、原発再稼働阻止、全ての原発廃炉などを訴え、デモ行進を貫徹した。


 

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