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■1月30日 千葉 市東さん耕作権裁判 反対同盟先頭に千葉市内デモ 一月三十日午前、市東孝雄さんの耕作権裁判闘争がたたかわれた。 裁判に先立って、午前九時より千葉市葭川(よしかわ)公園で集会・デモが行われた。 集会で司会をつとめた三里塚芝山連合空港反対同盟(反対同盟)事務局員・太郎良陽一さんは「みなさん、今日は千葉地裁に向け、強制執行を許さないたたかいをやっていきたい。すでに決戦に入ったという腹を決めて圧倒的なデモに打って出よう」と語った。 反対同盟事務局員の萩原富夫さんは「豊かな北総台地を何で空港のために奪われ、破壊され、農民は追い出されボロボロにされなければならないんですか。皆さん、親子代々百年にわたって耕してきた農地を奪われ、生まれ育ったふるさとを破壊される農民の身にもなってみてください。市東さんの農地を守り抜き、資本のための安倍政治をぶっとばしていきましょう」と語った。 さらに、動労千葉、関西実行委員会、市東さんの農地取り上げに反対する会が次つぎと連帯の発言を行った。 最後に司会の太郎良さんが「今後も市東さんの農地を強制収用させない運動を全国に拡げていきたい。三里塚現地では決戦本部を立ち上げて『強制収用来るなら来い』という実力闘争態勢を開始しています。全国から三里塚現地に結集してください」とまとめの発言を行った。 その後全体で「市東さんの農地を守り抜くぞ!」「強制収用を粉砕するぞ!」「実力でたたかうぞ!」などのシュプレヒコールを挙げ、千葉地裁に向けたデモへと出発した。 反対同盟を先頭に、百名余のデモ隊は、反対同盟宣伝カー内でマイクを握る宮本麻子さんの先導のもと、「空港会社の農地強奪粉砕!」「強制収用を許さないぞ!」「営農破壊を許さないぞ!」などのシュプレヒコールを千葉地裁に叩きつけていった。 デモ終了後、参加者はすぐさま耕作権裁判傍聴闘争へと移った。 空港会社側筆跡鑑定の矛盾追及 一月三十日、千葉地裁六〇一号法廷において、耕作権裁判が行われた。 この耕作権裁判では、空港会社側が市東東市さんの筆跡を真似て、裁判の根拠としている「同意書」「境界確認書」を偽造していることが弁護団からの筆跡鑑定で明らかにされている。 この日の公判では、弁護団から当時の市東東市さん本人の状況が説明された。 同意書、確認書が作成される以前の一九八五年当時、市東東市さんは軽い脳梗塞のため、上手くろれつが回らず、右半身にも麻痺があった状態であった。そのため、箸を持つことや文字を書くことが難しい状況であり、半年間千葉県リハビリセンターに通院していた。八八年にこの同意書、確認書が作成されたとされるが、空港会社側が提出しているこれら書面の市東東市さんの筆跡は非常に勢いのある力強いもので、前記市東東市さんの当時の状態からは、このような筆跡で文字を書くことが難しい状況であることは明らかである。 弁護団が根元鑑定書、柳谷鑑定書を提出し、空港会社側の筆跡鑑定の矛盾を追及すると、空港会社側は悪名高い千葉県科学捜査研究所所属、石井鑑定書において、警察手法で恒常的に引用される、類似性からの筆跡鑑定における当筆跡の有効性を主張。それも厳しいと見るや、「(柳谷鑑定書は鑑定のレベルとしては)ジュニアクラスである。全く法科学的ではない」などと根拠の無い主張、デタラメと暴言を吐き散らす始末である。 この間、空港会社側が一貫して拒否し続けている文書提出命令はまさに、この農地取得、用地買収の経緯が記録されているものである。それにより空港会社側の農地取得が違法、無効であることが明らかになる。裁判所は直ちに空港会社側に文書提出を行わせるべきであり、裁判そのものを棄却するべきだ。 裁判後の報告集会において市東さんは「耕作権裁判は勝てる裁判として頑張っていきたい」と述べた。また弁護団は更なる筆跡鑑定で空港会社側を追いつめ、耕作権裁判に勝利していく決意を明らかにした。 |
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