共産主義者同盟（統一委員会）

■10月30日　東京

　　　新宿で高江の暴力工事を弾劾するデモ
　　　　　　　　
　　　　　　沖縄―「本土」貫く闘いを
　　　　

　　
　十月三十日、東京・新宿において、「安倍政権は高江・ヘリパッド建設を止めろ！　辺野古新基地建設を断念しろ！　新宿デモ」が辺野古への基地建設を許さない実行委員会（以下、辺野古実）の主催でたたかわれた。
　沖縄・高江現地においては、高江ヘリパッド建設が機動隊の不当な暴力と、差別発言のもとで強行されている。これはまさしく沖縄差別にほかならない。このことを許さず、「本土」において沖縄に連帯するたたかいをひろく訴えるものとして新宿デモが取り組まれた。アジア共同行動首都圏の仲間も、沖縄に連帯すべく新宿デモに結集した。
　新宿駅西口のアルタ前に、続々と労働者人民が結集してくる。日曜日の午後の新宿駅前は多くの市民が往来を行きかっている。
　午後二時すぎ、司会が「高江の森のなかで、機動隊による弾圧が起きています。やることなすことすべてが、法律違反で、なんの根拠もなしに弾圧をやっています」と機動隊による不当弾圧を弾劾。さらに大阪府警から派遣された機動隊員による差別発言について「『土人』『シナ人』という言葉の意味を、現代の若い人はそれほど解っていないと思います。その言葉を、どこで知ったのか、なぜ使ったのかを突き詰める必要があると思います」と機動隊員一個人による差別発言の問題ではなく、国家による沖縄差別が根底にあるこを追及すべきと糾弾。そして「私たちがやるべきことは、何度も大きな声で訴えていくことだと思います」というあいさつで集会が開始された。
　つづいて主催者あいさつに、辺野古実の小沢さんが立った。小沢さんは「十月二十七日、警視庁に対する緊急抗議行動を行いました。この行動の名称は、警察は沖縄に対する弾圧をやめろ、不当逮捕・差別発言・機動隊派遣を許さない警視庁への緊急抗議行動です。この間の国家権力の暴力のエスカレートを絶対に許さず、弾劾する行動として取り組まれました。そして、同時にこの行動は、辺野古実だけではなく、これまで高江に行ってたたかってきたさまざまな団体と共闘しておこなわれた行動です」と高江支援の輪が広範に広がり、結合していることを報告した。さらに、十月十七日に、山城博治さんが不当逮捕されたことを徹底弾劾した。山城さんが「有刺鉄線を切った」という容疑で逮捕されたが、では防衛省が二万四千本の貴重な立木を切ったこと、この自然破壊はなんの罪にも問われないのか。そして、違法な過重積載のダンプカーを警察は警護し、反対する市民に対して暴力をふるう、これは罪ではないか。機動隊が暴力をふるい、差別発言をする。その機動隊に対して、大阪府知事松井が「よく頑張っている、ごくろうさま」とこういう発言にしめされるように、国家そのものが、沖縄に対する差別を持っていると、弾劾した。そして「辺野古現地、高江現地でのたたかいを全力で支援していこう」と訴えた。
　つづいて、沖縄現地でたたかい続けているヘリ基地反対協共同代表の安次富浩さんからの電話メッセージだ。拡声器を通じて、安次富さんの声が伝わる。安次富さんは、九月十六日、福岡高裁那覇支部による「翁長知事が辺野古埋立承認取り消し処分を取り消さないのは違法」とする不当判決について、「わたしたちは、この不当な反動判決を断じて受け入れることはできません。そして、翁長知事も最高裁に上告を申し立てています。最高裁に対する、何らかの行動をするということで、沖縄での準備をしています。一方、支援者の方たちが『福岡高裁那覇支部判決の破棄を求める』署名活動を取り組んでいることを聞いて、励みになります」と発言した。さらに「あらたに百名の警官を沖縄の各地に派遣しようとしています。機動隊の暴力でもって沖縄の平和のたたかいを押しつぶそうとしている安倍政権を許すことはできません。これはまさに侵略者的発想であり、わたしたちはこのような安倍政権としっかりと対決していかなくてはならない。わたしたちの未来はここに住むわたしたちが決めていく、このような決意で、沖縄のたたかいを作り上げていきたいと思います。沖縄のたたかいは、沖縄だけのたたかいにおわることなく、東アジアの人々にも沖縄の苦しみを訴え、あるいはアメリカ市民にも訴えながら、国際的な支援を求めてこれからもたたかい続けていきます」と力強く訴えた。
　つづいて、カンパのお願いと高裁判決破棄をもとめる署名が呼びかけられた。
　途中、沖縄の歌の演奏を挟んで、連帯発言が行われた。
　沖縄北部訓練場ヘリパッド建設強行に反対する若者有志の会、警視庁機動隊の沖縄への派遣中止を求める住民監査請求実行委員会それぞれから、取り組みの報告と沖縄に連帯するたたかいの呼びかけがおこなわれた。
　沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックからは、福岡高裁那覇支部の不当判決を弾劾するリーフレットの説明が行われた。
　「止めよう！辺野古埋立て」国会包囲実行委員会からは、高裁判決破棄を最高裁に求める行動として、十一月二十日キャンドル集会、二十一日最高裁要請行動への結集が呼びかけられた。
　いよいよデモ行進だ。シュプレヒコールをあげながら、アルタ前を意気高く出発する。沿道の市民の注目を集めつつ、高江ヘリパッド建設阻止、辺野古新基地建設阻止を訴えながら、新宿区役所前までのデモ行進を貫徹した。