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     9月4日 東京

    都総合防災訓練反対!

  
   葛飾、墨田で抗議行動闘う
     

 
 今年も米軍・自衛隊参加の東京都総合防災訓練に反対する取り組みが、全都の仲間の協力・結集でたたかい抜かれた。
 今年は葛飾区・水元公園と墨田区・スカイツリーを主会場に行なわれた防災訓練。当日は早朝から、手分けして各所の監視行動へと向かった。
 墨田区スカイツリー会場では、「修学旅行生役」に都立本所高校の生徒たち、「外国人観光客役」に各国大使館経由で集められた外国人約百名が動員され、避難誘導訓練が行なわれた。葛飾区・水元公園会場では、木密(※)訓練などを軸に、町会や少年野球団の子ども達を動員した訓練が展開された。自衛隊のブースでは、相変わらず陸・海・空の勧誘パンフレットが配られ、陸自キッチンカーのカレーライスには行列ができた。偵察用バイクや、明らかに防災とは無縁な装甲車の展示も恒例だ。東水元小学校会場では、熊本地震で「遅れ」が問題となった「罹災証明書発行体験訓練」などが行なわれた。墨田・葛飾両会場に小池都知事が現れ、「二〇二〇年東京五輪を控え、皆さんにグッドニュースとバッドニュースがございます。バッドニュースは三十年以内に直下型地震が70%の確立で起きると言われていることです。グッドニュースは今日の訓練で、皆さんに安心して東京に来ていただけることをお示しできたということです」といった趣旨の「講評」を行なった。バッドニュースの威力があまりに大きすぎると思うのだが。
 監視行動の終盤には、水元公園入口に陣取り、抗議情宣を行なった。会場を青戸地区センターに移し開催した報告集会には、約五十名の仲間が結集した。
 今年の訓練は、戦争法制下で危惧されたような軍事色・「対テロ」色の濃い訓練にはならなかった。墨田区会場には迷彩色はいっさい見られず、葛飾メイン会場においても、石原都政時代のようなえげつない光景は見られなかった。米軍の参加にいたっては、有明の臨海公園にUH―1ヘリが一機離発着したものの、物資の受け渡しすら行なわない杜撰なものであった。オスプレイの参加についても今回見送られたようだ。しかし、自衛隊の勧誘対象である都立高校生が多数動員されていることや、史上初めて労働組合が自衛隊らとブーステントを並べて参加していたことなどに何を見るか……である。オスプレイの佐世保配備が目論まれる長崎では、九月一日防災訓練が利用され、オスプレイ二機が参加している。確実に防災訓練の戦時訓練化が進んでいく中、熊本震災時のヘイトデマに見られるような問題への対策(人権啓発等)がネグレクトされ続けていることを許してはならない。
 「米軍・自衛隊参加の東京都総合防災訓練に反対する実行委2016」は、引き続き十一月に行なわれる東京都「国民保護訓練」への反対運動を取り組んでいく。

 ※木密(もくみつ)……木造住宅密集地域のこと



 

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