共産主義者同盟（統一委員会）

■7月30日 東京

　　米軍・自衛隊参加の東京都総合防災訓練反対！
　　　　
　　　　　熊本から講師招き墨田で学習・討論会を開催

　

　９・４東京都総合防災訓練反対行動に先立ち、七月三十日、反防災実主催による学習集会が墨田で開催された。この春発生した熊本地震に見えた様々なこと、その教訓に学ぼうと、熊本現地より田中信幸さんが招かれた。
　熊本市内で被災された田中さんは、「もし私の住まいが甚大な被害をうけた益城町等であったら、今このような場でお話することができたかはわからない、ということを前提に聞いてほしい」と前置きした上で、被災の状況や、地域の隣保館に被差別部落三ケ町からの被災者約二百名を受け入れた避難所運営に奔走された経験を語って下さった。
　一カ月間の避難所生活で見えたことと今後の課題、部落解放の観点から「復興」を考える―村のお寺・神社の修復再建、佐賀へのオスプレイ配備を目論む安倍政権がデモンストレーションに震災を利用したことや、地震発生直後にはネット上に溢れた「朝鮮人が井戸に毒を入れている」などのヘイトデマに対する怒り……など大変多岐にわたるお話しをして下さった。熊本学園大学が障害者・高齢者を中心に受け入れる避難所を独自運営したことなども紹介された。「行政や、ましてや軍隊が取り仕切る避難所は決してうまくいかない」と、自分たち・コミュニティの力で様々な困難を乗り越え避難所運営を経験した田中さんは、確信をもって訴える。「関東大震災時朝鮮人虐殺を忘れない・繰り返させない」を第一のスローガンに「防災に名を借りた治安出動訓練」反対を訴えてきた実行委にとって、田中さんの経験に学ぶところは大きかった。
　集会の後半には、「ここまで来た？！　戦争動員」と題して池田五律氏、「教え子を戦場に送るな！　は守られるのか」と題して渥美昌純氏から発言。過去の東京都総合防災訓練では、幼児に自衛隊の迷彩服を着せて記念写真を撮らせるコーナーや、自衛隊車両に小学校生徒を乗り込ませるシーンが見られたこと、今年七月には武蔵村山市の中学校が横田基地の米兵を招き入れ「ミニ・ブートキャンプ」なる「交流」授業を行なったことなど。映し出された写真映像に、会場からはため息が漏れた。
　最後に、来る東京都総合防災訓練（葛飾区・墨田区）を監視し、抗議する行動に是非とも多くの皆さんが参加して欲しい、と実行委の仲間から提起された。