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     7月21日 東京

    経産省前テント裁判控訴審第二回公判
  
 
     三人の証言でテントの正当性・意義を示す


 

 七月二十一日東京高裁には傍聴券を求めて多くの支援者が集まった。前段激励集会では「裁判所は徹底的に証人尋問を行え!」「福島を忘れるな!」とシュプレヒコールを繰り返し、証人達や弁護団を激励し、送り出した。公判では、「被告」とされている渕上氏と正清氏、そして二〇一三年三月十四日に突然強制執行官が来たときに対応した佐藤氏が証言した。佐藤氏は当時示された「公示書」が、債務者が正清、渕上と一方的に記された杜撰でいい加減な代物であったことを明確に証言した。正清氏はテントに関わる前に震災救援活動を行っていたこと、そのことを契機に福島の現状を訴えなければと思ったこと、原発は絶対ダメだとの信念を持ったことなどを語った。そのことがテントを生み出し、継続し、維持してきたことを証言した。渕上氏は、当時政府が原発収束宣言を出そうとしているなかで、政府のやり方に異議を申し立て、福島を忘れるなと訴え続けるためにもテントの存在が必要なことを理路整然と証言した。またこの手のテントは二十四時間いつでも誰でもが集い訴えできるパブリックコメントの場であり、憲法でも保障されている表現の自由でもあることを証言した。
 三人の証言によって経産省前テントは、福島の原発過酷事故に対し、東電はおろか政府の誰もが責任を負わないことへの弾劾の声を届けようとする多くの人々によって作られ、支えられてきたことが明らかになった。またこうしたやむにやまれぬ行為は憲法でも保障されていることも明確になった。国が民衆の生命と安全にたいし責任をとることは当然のことである。しかし政府―経産省の対応は全く無責任だ。福島の現実は四年も過ぎても変わっていない。いくら除染しても放射能は取り除けない。にもかかわらず住民には帰還を勧めているのだ。まさにアリバイ的な除染作業を延々と繰り返している。子供の甲状腺がんは確実に増えて、がんと疑われる人も含めて百二十六人だが、うち百三人は手術によってがんだと確認された。県も国もいまだに放射能被害であることを認めていない。福島第一原発は廃炉に四十年もかかるというのに、環境は整備されていない、地下汚染水は吸い上げきれなく、殆ど海に放出されている。凍土壁は失敗の連続だ。
 テントはこうした福島の現状を告発しつづける公の広場なのだ。福島から目をそらそうとする国への監視機関でもあるのだ。「宿営型」のオキュパイは、やむにやまれず行う行為としてその意義は世界的にも認められている民衆の当然の権利なのである。裁判所はこの権利を認めよ!テントを取り上げる前に福島の現状にたいしキチンと責任をとれ! この九月十一日はテント設立四周年になる。次回九月十八日公判は最終弁論となる。いま原発再稼働の嵐が吹き荒れているが、これを阻止するためにもテント裁判に勝利しなければならない。安倍政権の「戦争の出来る国家」を粉砕するためにも、この裁判に勝利しなければならい。



 

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