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■7・24 千葉 三里塚・耕作権裁判 地裁包囲デモを闘う 千葉地裁包囲デモ 七月二四日朝、千葉地裁での耕作権裁判闘争に先立ち、千葉市中央公園において三里塚芝山連合空港反対同盟主催の集会・デモが取り組まれた。 九時過ぎから、反対同盟事務局・太郎良陽一さんの司会で集会が開かれた。 はじめに、反対同盟事務局・伊藤信晴さんが主催者あいさつを行った。伊藤さんは、発言の中で、主に空港機能強化策・第3滑走路建設による地元芝山町の農業破壊を批判した。芝山町の農家三〇〇〇戸のうち、四〇〇戸が空港機能強化によって移転対象になっている。反対同盟が五七年にわたって訴えてきた芝山廃村化反対の闘いと、市東さんの農地を守る闘いを一体のものとして闘うべきことを訴えた。伊藤さんは最後に「農地死守、実力闘争の原則を貫いていくことにしか勝利の展望はない。裁判所の年度内結審策動を許さず闘おう。市東さんの南台の畑を守り抜こう」と語り、発言を結んだ。 その後、動労千葉、関西実行委、「市東さんの農地取り上げに反対する会」が、それぞれの立場から連帯発言を行った。 太郎良さんからの集会まとめの発言が行われた後、「耕作権裁判闘争を闘うぞ!」「早期結審を許さないぞ!」「市東さんの農地を守り抜くぞ!」とシュプレヒコールで気勢をあげ、千葉地裁へ向けたデモに取り組んだ。沿道の市民に対して耕作権裁判への注目と支援を訴えた。 デモ終了後、参加者は即座に耕作権裁判の傍聴闘争のために千葉地裁へと向かった。 耕作権裁判傍聴闘争 七月二四日の耕作権裁判を傍聴した。同裁判は、成田空港会社(原告)が、市東孝雄さん(被告)の南台の耕作地の所有権を主張して市東さんを訴えた裁判。 この日は反対同盟弁護団が空港会社に文書の提出を求める準備書面の説明をした。第五部に及ぶ準備書面について弁護人が担当部分ごとに意見を述べた。その内容はこれまでの主張と基本的に同じだ。つまり、最大の問題点は、会社が特定した土地が市東さんの耕作地と一部異なっていたことだ。実際には耕していない土地を不当耕作地と決めつけて返せと言ったわけで、虚偽に基づく訴訟となり、そもそも成り立たず、会社が取り下げるべき代物だ。 ところが原告・空港会社側は嘘を開き直り、嘘に嘘を重ね、文書偽造がばれる文書の提出を、高裁が「提出すべき」と命じているにもかかわらず、いまだに提出していない。本件裁判官も後半終了間際に「提出すべきと考えている」と言わざるを得なかった。 しかも、この日の準備書面について空港会社側代理人は、裁判遅延を狙ったためにするものだと非難した。しかし、裁判を遅らせているのは、出すべき文書を出さない会社側のほうだ。盗人猛々しいとは空港会社のためにある表現だ。 地主と交わした(とされる)文書に押された(とされる)市東さんの父・東一さんの印鑑が偽造されたものであることなども含め、一民間企業の空港会社が司法を愚弄している裁判だ。それを裁判所が追認するのかどうかという問題も、この裁判は有している。裁判官は原告・空港会社の意を酌み、今年一一月から来年三月まで毎月一回開廷して証人尋問を行う意向だ。しかし、原告の文書提出と偽造の認定無しに証言を吟味できるはずがないし、しても無意味だ。 公判終了後の報告会で、市東さんは「この調子でいけば何とかなると思っている」と肯定的な見通しを明らかにし、弁護団も「裁判官の本質もそのうち明らかになるだろうが、何としても勝つ」と決意を述べた。 次回と次々回の公判は九月二五日午前一〇時三〇分、一一月一三日午後一時四五分。 |
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