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■12・5 大阪 老朽原発このまま廃炉! 大集会に1600名 一二月五日、大阪市の靱(うつぼ)公園で「老朽原発このまま廃炉! 大集会inおおさか」が開かれた。「老朽原発うごかすな! 実行委員会」が主催し、約一六〇〇人が参加した。 集会では、原子力発電に反対する福井県民会議の中嶌哲演さんが主催者あいさつ。「福島の事故以来、原発を動かすな・老朽原発再稼動反対の世論は、過半数を占めている。これをいかに目に見え、耳に聞こえるようにするのかが求められている」と呼び掛けた。続いて、美浜三号機運転差止め仮処分について弁護士の井戸謙一さんが「美浜三号機は活断層の巣の中にある。老朽原発の稼働は誤りであると裁判官に思わせるよう、大衆運動で世論を盛り上げていこう」と報告。 福島、名古屋市、若狭町、小浜市、首都圏など全国各地からの参加者、関西の六つの市民団体、三つの労働団体からの発言が続いた。集会の最後に「原発は使用済み核燃料の蓄積、重大事故時の避難の困難さ、トラブルの多さ、耐震性の低さ、発電コストの高さ、電力会社の企業倫理のいずれの面からも、稼働を容認できません。老朽原発を廃止に追い込み、人の命と尊厳が大切にされる社会を実現しましょう」という集会アピールが全体の拍手で採択された。 集会後には、約一時間半かけて大阪市内をデモ行進し、老朽原発廃炉を道行く人々に訴えた。 主催した「老朽原発動かすな! 実行委員会」は、この集会の前段で「キャンペーン期間」を設け、一一月二三日から二七日にかけて高浜町から美浜町までのリレーデモを行い(のべ一三〇名参加)、各地で一七回の「ひとりデモ」(個人が散発的に原発反対の幟などを持って歩く)、一九回のデモ、二回の講演会など、大小様々な取り組みをすすめてきた。 しかし、関西電力は、運転開始から四五年を超える高浜一・二号機、美浜三号機(いずれも福井県)の運転を未だに諦めていない。美浜三号機は、二〇二一年六月に再稼動したものの、特重施設(「テロ対策施設」)の設置期限に間に合わなかったため、わずか四カ月の運転で停止に追い込まれた。しかも美浜三号機は、このわずかな期間に二度も重大な事故を引き起こしている。稼働開始から四〇年を超える老朽原発を、全国に先駆けて運転しようとした関電の杜撰さを物語るものである。一方で関電は「使用済み核燃料の県外中間貯蔵地を二三年末までに探すことができなければ老朽原発を停止する」と明言しているが、候補地を選定する目処は全く立っていない。したがって、二三年末にはふたたび停止に追い込まれることになるのは間違いない。 今こそ、老朽原発の稼働を許さず、そのまま廃炉にし、原発全廃に向けた闘いの前進を勝ち取ろう。 |
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