共産主義者同盟(統一委員会)






■政治主張

■各地の闘争

■海外情報

■声明・論評

■主要論文

■綱領・規約

■ENGLISH

■リンク

 

□ホームへ

     3月16日 福島

    原発のない福島を!県民大集会

   賠償と生活再建支援を強く求める
     

   
 「2019原発のない福島を! 県民大集会」が三月一六日、福島県教育会館において開催された。県内外から一七〇〇人が参加した。
 一三時三〇分に開会し、原発事故関連死でなくなった方々に対する黙祷が行なわれた。
 集会の最初に実行委員長あいさつを角田政志さんが行なった。東京電力が昨年六月に福島第二原発を「廃炉の方向で検討する」と表明したことを報告し、廃炉を求める署名運動などこれまでの運動の成果として確認した。しかし、事故の損害賠償を求める集団裁判外紛争解決手続き(ADR)が極めて不十分であることを批判した。トリチウム水の海洋への放出は絶対認められないと強く訴えた。原発事故の現状、課題と向き合い、原発のない福島、原発のない社会をつくっていきましょうと呼びかけた。
 連帯あいさつに立った香山リカさんは「八年が経過して、国は原発事故を終ったこと、無かったことにしようとしているように思えます」と、事実をあげて政府を批判した。「福島の方々が声をあげているということが本当に大事です。いっしょに原発のない日本をつくっていきましょう」と結んだ。
 司会が、呼びかけ人を紹介し、八町村の後援を受けていることを説明した。
 「県民からの訴え」が四人の方から行なわれた。
 最初に発言に立った浪江町の方は、「私たちは核災棄民」だと述べ、原発事故の災害は今も続いているのだと糾弾した。東電が拒否し続けてADRを打ち切ったことを弾劾した。原発事故の賠償を裁判で争わなければならないということ自体、ADRという制度が破綻しているではないかと批判した。
 次に、被災地の教育関係者として浪江中学校の教員が発言した。一人でも生徒がいたら学校を存続するという県教育委員会の方針の下で浪江中学校は存続してきたが、今年、卒業生三人、転向する生徒一人で、正式に休校となることになった。四月から浪江中はなくなるという状況を話した。
 高校生平和大使として発言に立った女子高校生は、八年前の原発事故から「外で遊んではいけない」「マスクをしないといけない」と母親から言われて育ってきたことから話した。広島の被爆者から「悲しいことは私たちの世代だけで終わりにしてほしい」と話されて、戦争をやってはいけないと考えたことを話した。その上で彼女は、「原発の事故被害は私たちの代だけでは終らない」と厳しく告発した。
 福島県生協専務理事の方は、「浜・農・森プロジェクト」として、漁業、農業を回復していくさまざまな取り組みを、映像とともに報告した。
 集会最後に、呼びかけ人の吉川毅一さんが「集会アピール」を読み上げて提起した。福島第二原発の廃炉、福島県民の安全・安心・健康の保障、被害賠償と生活再建支援の三点を軸にした「集会アピール」は満場の拍手で採択された。このアピールを政府と東京電力に提起していくことを確認して、閉会した。



 

当サイト掲載の文章・写真等の無断転載禁止
Copyright (C) 2006, Japan Communist League, All Rights Reserved.