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■8・6 広島 被爆七四年 日韓共同行動で広島青空式典が成功! 八月六日、広島の平和公園は早朝より大雨となった。 青空式典の始まる前に、全国被爆二世団体連絡協議会の方が来られ、被爆二世の援護を求める集団訴訟に立ち上がったことや国連人権理事会で訴えてきたこと、来年はニューヨークのNPT再検討会議に代表団を派遣し、被爆者に代わって被爆二世が自らの人権侵害と核廃絶を訴えることなどを報告された。 十時三〇分には雨も止み、青空式典が始まった。 被爆三世の司会者が、「再び核兵器を使うような世界の流れが起こっているが、私たちは核兵器を絶対に使わせない。日本政府は、原発に対する批判と被害を復興五輪ということで覆い隠そうとしている。一人一人が核の被害者に思いを馳せ、黙祷しよう」と呼びかけた。 続いて、被爆二世の会からの基調報告だ。米軍は原爆を市民めがけて落とした。被爆した人の中には日本に来ることを余儀なくされた朝鮮半島出身者が七万人もいた。日本政府は在韓被爆者を放置したため、在韓被爆者自身が裁判闘争をし、在外被爆者の援護を勝ち取ってきた。被爆二世集団訴訟は在韓被爆者の闘いに学び立ち上がった。元「徴用工」の闘いを支持する。米国政府が再び核開発をし、新たな核軍拡競争が起きている。以上を話し、「私たちは、世界中の核兵器と原発の被害を無くしていくために闘う」、と訴えた。 次に、全国被爆二世団体連絡協議会、AWC韓国委員会と青年政治共同体ノモの三つのメッセージを紹介した。 あじあんさんは、日本国憲法前文の歌などを歌って青空集会を盛り上げた。通りすがりの外国人も一緒に手拍子をした。 リレートークでは、AWC日本連は、大阪G20に反対し六月二三日と二八日にデモを行ったことを報告し、AWC六月行動に続き韓国の仲間が入国を拒否されたことに対し、帝国主義に反対する人々を源泉封鎖する日帝―安倍政権に怒りを叩きつけた。そして安倍政権による差別排外主義の激化と韓国への制裁政治を糾弾し、AWC韓国委員会がソウル光化門で記者会見を開き、8・6行動を共に闘っていると報告した。 大阪の被爆二世の会は、「愛知の表現の不自由展の中止に怒りを覚える。大阪でも『日の丸・君が代』の強制が学校現場で起こっている。不起立で三回処分されればクビになる。ILOにも提訴して闘っている。なんていう国に住んでいるんだろうと思う一方、闘う仲間は広島にも山口にもいる」と発言された。 AWC関西青年部は「被害だけじゃなく加害を語るべき。在日コリアン、朝鮮民主主義人民共和国にも原爆被爆者や日帝の戦争被害者がいる。植民地支配の問題とは、日本が加害国という問題だ。実はアジアの戦争被害は、帝国主義諸国の競争によってもたらされた。今も、帝国主義諸国の競争は、終わったわけではない。自分は滞日韓国人として、あらゆる抑圧されている人々と連帯して現在も続く帝国主義の競争と抑圧を打ち破ることに希望を持つ」と訴えた。飛び入り発言も続き、中身の濃い青空式典となった。 閉会の挨拶をやまぐち障害者解放センターが行い、最後にシュプレヒコールで青空式典を終えた。 同時に開催した「戦争とヒバクを許さない写真展」には、英・韓・中の訳がついており、多くの外国人も写真展を見入っていた。 私たちは、日米核安保体制を強化する安倍首相が広島の平和式典に侵入したことを満腔の怒りを持って糾弾する。そして、被爆者・二世(三世)の訴えを無視して、核兵器禁止条約に背を向け続けている日帝―安倍政権を絶対に許さない。また、歴史を歪曲してアジア植民地支配を正当化することを許してはならない。差別排外主義を煽り新たな戦争を準備する日帝―安倍政権を国際連帯の民衆の力で、必ずや打倒しよう。 (被爆二世の会 会員) |
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