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     2月20日 

  共謀罪制定策動粉砕!  救援連絡センターが集会


 

 二月二十日午後六時より、千駄ヶ谷区民会館において、救援連絡センター主催の「パリ連続爆破事件を受けた共謀罪制定策動を粉砕しよう!」集会が開催された。
 救援連絡センター事務局長の山中さんは、開会あいさつの中で「盗聴法の対象を拡大する法案が昨年の通常国会で衆議院を通過し、継続案件として参議院で審議されようとしている。政府は司法取引の導入など、刑事訴訟法等の改悪法案を一括法案として出そうとしている。この手法は昨年の安保法制と同じだ。共謀罪新設策動をいかに阻止するかみなさんと共に考えていきたい」と語った。
 つぎに、日弁連の共謀罪問題対策本部事務局長の山下幸夫弁護士から、共謀罪法案をめぐるたたかいの経緯について講演があった。
 山下さんは、日本政府が二〇〇〇年十二月、国連越境組織犯罪防止条約に署名して以降の共謀罪新設策動の経過を概括した。共謀罪はこれまで三度国会に提出されたが、広範な反対運動によりいずれも阻止されている。しかし、昨年十一月パリ連続襲撃事件を契機に「テロ」対策として自民党幹部より共謀罪の創設を含む国連組織犯罪防止条約批准のための法改正が必要との発言が相次ぎ、本年七月参院選以降国会に上程されることはほぼ確実との見解を示した。
 このような情勢のなかで、共謀罪創設を阻止するためには、新たな層への働きかけが重要であること。特に参院選から選挙権を持つ十八歳以上の若い世代への働きかけの必要性を強調して講演をしめくくった。
 さらに、映画監督の足立正夫さんから「パリ連続爆破事件の本質」と題する講演を受けた。足立さんは米英連合軍によるイラク侵略戦争時の人民大虐殺と、その後の帝国主義列強によるイラク人民抑圧支配と石油資源略奪こそが、「イスラム国」(IS)を生み出した根拠であること。そして米欧のダブルスタンダードをもってのアラブ・中東新植民地支配が続く限り、「反テロ」同盟を強化しても、ISと同様の叛乱は今後も続いていく。われわれは「反テロ」を名目とした国家テロを見逃さず批判し中止に追い込んでいくこと。国家権力による共謀罪策動など「反テロ」名目の警備テロを廃絶しようと結んだ。
 つづいて、救援連絡センター代表の足立昌勝さんからの講演があった。足立さんはまず、パリ連続爆破事件以降のオランド大統領による戦争突入宣言と、非常事態法制定・施行によって、フランス全土の戒厳状態が現在も継続されていることを明らかにした。
 次に抵抗闘争弾圧を正当化するために、国連は被抑圧者の抵抗を「テロ」と規定しているのであり、その意味から今回テーマのパリ連続爆破事件を「テロ」とは呼ばないという立場を明らかにした上で、〇八年洞爺湖サミットで採択された「G8国際テロ及び国際組織犯罪の専門家からG8首脳への報告書」や、一五年一月の「テロと国際組織犯罪に関する安保理決議二一九五号」などが、日本政府を共謀罪制定へと駆り立てていること。
 今回のパリ連続爆破事件を受けて、自民党幹部や産経新聞が過剰反応し、行政盗聴の拡大や共謀罪制定キャンペーンを推進していることを明らかにした。
 最後に、跨国(ここく)組織犯罪条約は、元々「反テロ」とは無関係なものであり、また共謀罪の適用範囲を「長期四年以上の犯罪を行う集団の共謀を処罰する」としており、非常に抽象的主観的であって、そのような組織の特定など出来るわけがない。このような条約などはそもそも批准すべきではないと結論づけて講演を終えた。
 その後、質疑応答が行われた後、救援連絡センター運営委員の三角さんが、集会まとめと行動方針の提起を行ない集会は終了した。


 

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