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     12月14日 千葉

    市東さん耕作権裁判

       NAAによる農地取得の違法性を暴き出す
  
 

 
 十二月十四日千葉地裁・岸裁判長のもとで、市東さんの農地取り上げをめぐる耕作権裁判第二十七回口頭弁論が開かれた。各地から七十名が駆けつけ、市東さんを先頭に、反対同盟とともに傍聴闘争にのぞんだ。
 前回の法廷で、反対同盟顧問弁護団は、成田空港会社(NAA)による農地取得は違法・無効であることを全面的に明らかにする準備書面を陳述した。今回は、これをさらに補充する準備書面を提出し、以下の主旨で陳述した。
 「農地解放運動により農地法が制定された。その理念は、小作地をすべてなくそうというものだった。農地法は農業と関わりのないNAAが地主となることを認めていない。本件土地は、小作人市東さんの同意なく、地主藤﨑からNAAが買収した。買収を公表するまで十五年にわたり、市東さんは何も知らず耕作を続けていた。農地を農地のまま売買することは農地法三条で規制される。小作人の同意と知事の許可が必要である。同意なき売買は違法である。NAAは『農地買収が空港への転用目的であり、知事の許可がいらない。よって小作人の同意もいらない』と主張しているが、間違っている」。 「また、本件買収に際し、小作権の消滅にともなう正当な補償(憲法二九条三項)がなされていない。美濃部達吉が言うように『損失補償なき収用は無効である』。農地法施行規則の七条十一項「成田空港の建設のための農地買収については知事の許可が不要」とあるのは、憲法違反である」、「空港予定地に含まれていない一部分の農地は、知事の許可がなければ買収できないが、無視して強行した」と、弁護団は一つ一つNAAの違法を指摘していった。
 閉廷後弁護士会館で報告会が開かれた。
 市東さんは、「NAAの正当性は一つもない。弁護団とともに暴露してたたかいぬく。五万人賛同署名も、一万筆に達しようとしている。今年のたたかいを糧としてさらに力を蓄え、来年のたたかいに臨みます」と挨拶。弁護団は、「沖縄と三里塚の関連として、市東さんの農地を奪う判決を出した多見谷が福岡高裁那覇支部長として転勤した。国が翁長知事を訴えた裁判で、国の代理人(法務省訟務局長)をしているのが、高裁・小林裁判長の横に座って判決文を書いた定塚。沖縄タイムスから市東さんも葉山弁護士も取材を受け、記事が書かれた。国の意思で辺野古新基地建設を強行しようとしている。沖縄と連帯し、高裁・最高裁の裁判を押し返していく」と述べた。
 沖縄から参加した金さんは「私たちは辺野古で『海の三里塚だ』ということで闘っている。十二月二日代執行裁判があり、ゲート前に五百名、裁判所に一千名で闘った。辺野古の闘いに物心両面の支援・連帯をいただきありがとうございます」と沖縄の闘いを報告した。
 匝瑳の農民小川さんは、「米国にならい、企業に農地を集めようとしている。離作料を払い、耕作放棄している人には固定資産税を倍にする。六次産業化や輸出を増やすと宣伝している。農家は規模を拡大してもやっていけない現状だ。市東さんのたたかいは、農民の先頭に立ち、農民つぶしの安倍政権と対決するものだ」と語った。
 最後に萩原富夫さんは、「三里塚、沖縄が同じような状況になっている。安倍政権が民意を無視して基地建設を強行している。市東さんも沖縄に行き、国策に反対しともに闘っている。進さんを亡くし喪失感があったが、署名を通じ、多くの人々と出会い、大きな前進を勝ち取ってきた。市東さんの農地、第三滑走路計画は、巨大な問題だ。闘いの歴史、現在闘う意義が三里塚にある。来年、空港反対闘争五十周年で集会を予定している。農地強奪阻止、ともにたたかおう」と呼びかけた。反対同盟の呼びかけに応え、裁判闘争、現地闘争を断固たたかおう。



 

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