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     12月11日 千葉

     団結街道裁判

       弁護団、廃道要件を満たしていなかったと成田市を追及
  
 

 
 十二月十一日千葉地裁・廣谷裁判長の指揮で、団結街道裁判第二十一回口頭弁論が開かれた。三十名が駆けつけ、反対同盟とともにたたかった。
 この裁判は、二〇一〇年、成田市が市道十余三(とよみ)―天神峰線(通称「団結街道」)を廃止し、鉄板フェンスを立てて道路封鎖を強行したことを、道路法違反だとして反対同盟が訴えたものだ。
 市東さんは封鎖前まで、自宅から現闘本部横の畑までを直線で結んでいた、この団結街道を使って毎日トラクターや軽トラで行き来していた。またこの道は、一日約百五十台の一般車両も利用していたのだが、予告なく封鎖されたことにより、Uターンさせられる車が続出した。成田市は、「代替道路を造ったから廃道処分に問題ない」と言う。市東さんは畑に通うため、三倍の距離を費やし、危険な変則丁字交差点を含む迂回路を走らなければならなくなった。
 空港関連の他の場所ではトンネル化した所もあるが、団結街道には全く配慮はなく、一方的封鎖のみが行われた。成田市は、団結街道を廃道化し空港会社に払い下げ、空港会社は第三誘導路を建設した。市東さん宅は第三誘導路と滑走路に囲い込まれ、「嫌なら出て行け」とばかりに早朝から深夜まで騒音・振動・排気ガスが浴びせられている。
 裁判において成田市は当初、「路線廃止の六類型の一つに当てはまるので廃止は妥当だ」と主張したが、同様な例を他に示すことができず、六類型論は破綻した。そこで「総合的な判断で廃道処分を行った」という主張に立ち戻った。成田市議会で廃止を議決したのが三月十六日、その後三月十九日に空港会社社長と市長の間で代替道路建設についての覚書が取り交わされた。
 反対同盟顧問弁護団は、三月十六日時点では廃道要件を満たしていなかったことを追及した。成田市は、「路線廃止要件を三月十六日には実質的に充足しており、十九日に形式的に充足した」と言い逃れを図っている。この日の法廷で、弁護団はさらに求釈明を行った。「議会制民主主義の体制下では、議会の議決が第一である。議決の前に廃道にすることはあってはならない。どんな場合も実体的要件、形式的要件と分けて議論しているのか?廃道処分と第三誘導路の許可には関係があるのか?代替道路がいつ完成したのか?代替道路をいつ供用開始したのか?」成田市の代理人は、「文書で回答する」と述べた。
 閉廷後に弁護士会館において裁判報告会が開かれた。弁護団は、「第三誘導路建設のために廃道にしたのは明らかだ。第三誘導路完成から逆算して、この時期に市議会を通そうということだったのだろう。農地法裁判において県庁職員が証言したように『空港関係はフリーパス』で通してしまった。徹底追及する」「市の主張が混迷を深めている。『実体』と『形式』などといって何とか取り繕おうとしているが、次に出される書面も破綻するだろう。わずかな日にちの差であるが、法律的には絶対おかしい」と述べた。
 十一月二十一日には全水道会館で、市東さんの農地取り上げに反対するシンポジウムが開かれた。学者、ジャーナリスト、農民などが登壇し成功裏に終えた。沖縄からはヘリ基地反対協議会共同代表の安次富浩さんも駆けつけ、辺野古のたたかいを報告し、警視庁機動隊の沖縄派遣を弾劾した。
 裁判の後、千葉市街で最高裁あての五万人署名活動に取り組み、八十筆の協力があった。反戦、反基地、市東さんの農地死守を掲げ、反対同盟とともにたたかいぬこう。



 

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