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■10月26日 東京 経産省前テントひろばに不当判決 「テントではなく原発を撤去せよ!」怒りの声あがる 十月二十六日(月)、経産省脱原発テントの「撤去」を求める控訴審裁判で、東京高裁民事二十四部(高野伸裁判長)は不当極まる判決を下しました。多くの傍聴者がつめかけた一〇二号法廷で、「却下する」「費用は被告が払え」とだけ述べて裁判官はさっさと退廷。傍聴者は「理由を説明しろ」と抗議し、その場で三十人ほどが座り込みました。 「原発いらない福島の女たち」四人をはじめ弁護士も含めて、法廷内外が一体となり一時間以上も抗議行動が続きました。こうした法廷の怒りの爆発に恐れをなしたのか、突然三人の裁判官が現れ「退去命令!」と一言発してまたもや逃げ出しました。 するとこれまでを倍する廷吏がなだれ込んできて、抗議する人たちを連れ出しにかかり全員が廷吏にごぼう抜きで暴力的に排除されました。廊下には数え切れないほどの「私服」が立ち並び、事あれば逮捕する体制で身構えていました。こんな弾圧に恐れることなく全員が弾劾し続けました。 これだけ重要で、これからの原発の行方を審議するべき「司法の場」がこれでいいのでしょうか。こんにちの安倍政治を踏襲したようなやり口は絶対に許せません。これに呼応し、裁判所前では約百人が「不当判決を許さないぞ」「撤去すべきは原発だ」と繰り返し怒りのシュプレヒコールをあげ、高野裁判長を徹底弾劾しました。 午後四時から衆院第二議員会館で開かれた報告集会では、鎌田慧氏や川内原発、伊方原発の再稼動とたたかう人々から発言を受けた後、弁護団が状況説明。 河合弘之弁護士は「通り一片の判決だ」「一審では(テント撤去の)仮執行を停止させたが今回は難しい。非暴力で抵抗しよう」「原発が再稼動されても諦めない。原発推進派の議員を落選させよう」と発言。大口昭彦弁護士は「社会的に注目される事件の場合、結論だけ述べて終了、はありえない。主権者を無視している」「いつ経産相官僚が執行官を引き連れて撤去しに来るかわからないが、しっかりテントを守ろう」と発言しました。 「原発いらない福島の女たちの会」の渡辺美代子さんは、「私の住む田村市は避難指示が解除され、避難者が帰ってきている。でも除染しても元通りにはならない。帰って日が経つにつれ、みんなの顔が暗くなっている。判決には納得いかない。子孫のためにがんばりたい」と口惜しさに声を詰まらせながら語っていました。 経産省脱原発テントが二〇一一年九月十一日に設営されてから四年が過ぎました。テントは日本、そして世界の反原発運動の拠点として、国の原発政策と闘ってきましたが、いま最大の危機を迎えています。川内に続き各地で原発再稼動が進む今こそ、テントを守り全原発廃炉に向けて団結しよう! 強制執行―撤去を阻止しよう! |
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