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     6月14日 東京

    AWC首都圏集会
  
 
     韓国ゲスト、闘う人士から発言


 

 六月十四日午前十時より、氷川区民会館において、アジア共同行動(AWC)首都圏主催の「戦争法制反対 原発再稼働阻止 労働法制改悪反対 安倍をたおせ! 6・14日韓労働者連帯集会」が開催された。
 はじめに、AWC日本連絡会議共同代表の鴨居守氏が、主催者あいさつにたった。
 鴨居氏は第一に、京丹後の米軍Xバンドレーダー撤去闘争をたたかう仲間にたいしてかけられた、「道路運送法違反」による三名デッチ上げ逮捕、十七ヶ所への不当家宅捜索という前代未聞の大弾圧への抗議を表明した。さらに、日帝・安倍政権の「数の力」を頼りにした、戦争法制成立阻止闘争へのひきつづきの決起を訴えた。
 第二に安倍政権による、辺野古新基地建設強行を「沖縄人民に対する暴虐そのもの」と強く弾劾し、民意無視の工事強行に対して、実力阻止闘争にたちあがることを呼びかけた。
 第三に、政府による避難民への支援打ち切りと、放射能汚染地域への帰還強要の動きを批判し、原発再稼動阻止のたたかいにたちあがることを訴えた。最後に、TPPや労働法制改悪攻撃、派遣法改悪など、新自由主義とのたたかいへの決起をよびかけた。
 つづいて、経産省前テントひろばの渕上太郎氏から連帯アピールを受けた。渕上氏は政府や右翼によるテント撤去攻撃に抗して、現在までテントを維持しぬいていること。六月十九日に開かれる、テント撤去・明け渡し裁判高裁第一回口頭弁論への大結集を呼びかけた。「あきらめることなく、原発再稼働を阻止するため、ともに頑張っていこう」と訴えた。
 次に、五月後半から六月初旬に辺野古決戦に決起した、AWC首都圏の仲間から活動報告を受けた。辺野古では六月二日よりボーリング調査が再開され、大型スパッド台船占拠をめざす海上での激烈な攻防が繰りひろげられていることが報告された。
 海上保安庁の暴力的弾圧はますますエスカレートしており、六月四日には、海保のゴムボートが、泳いでいた抗議メンバーの頭上に乗り上げるという許しがたい重大事故が発生したことを報告した。海保のゴムボートには高速で巡航可能なスクリューが設置されており、巻き込まれれば死傷事故になりかねない。発言者は海保の不法・不当な弾圧を徹底弾劾した。
 また、陸上でも海保職員や工事車両などの搬入を実力阻止する連日の早朝行動が三カ所のゲート前で展開されており、機動隊員にごぼう抜きされながら、身体を張った工事阻止闘争が続けられていること。さらに、「沖縄『県』警・軍警・右翼による妨害もつづいている。テント防衛のたたかいにもぜひ注目してほしい」「七月は本体工事を許すか否かの決戦中の決戦だ。とりわけ夏期休暇をむかえる学生諸君は大挙して辺野古現地に駆け付けてほしい」と結び活動報告を終えた。
 つぎに、ゲストスピーカーの講演だ。AWC韓国委員会代表のホヨング氏より、韓国における現在のたたかいの報告を受けた。
 ホヨング氏は第一に、アメリカ帝国主義によるアジア太平洋地域の軍事的再編成について語った。「アメリカのバイデン副大統領は、アジア再均衡戦略により、二〇二〇年までに米海軍力の60%をアジア太平洋地域に配置すると述べた。これに沿って、沖縄では辺野古新基地が、韓国においてはカンジョン海軍基地などが建設されようとしている」と語った。
 さらに、韓国における米軍再編の現状について、「韓国はSOFA(駐韓米軍地位協定)によって、現在も軍事外交的な植民地状態に置かれている。韓国の軍事作戦権は二〇一二年に米国から返還されることになっていたが、一五年に延期された上に、現在では恒久的なものとなってしまっている。北東アジアミサイル防衛体系(MD)の一環である中国とロシアを狙ったサード(THAAD)建設が狙われており、北東アジアの軍事的緊張を一層高める」と述べた。
そして、「現在進んでいる日米軍事同盟強化に、アメリカの強要によって韓国も引きずり込まれようとしている。日米韓の軍事同盟づくりが今急速に進んでいる」「日本軍『慰安婦』問題などにより、日韓ではまだ首脳会談も開かれていません。しかしながら一方で日韓の間では四年ぶりに防衛閣僚会議が開かれたのは、アメリカの圧力によるものだ」「新日米防衛協力指針のもと、日韓間の軍事情報保護協定と相互軍需協定支援を締結し、自衛隊の韓半島進出を狙うもの」として日米韓軍事同盟強化を批判した。
 そして、安倍政権が侵略植民地支配の歴史を清算することなく、新たに軍事大国化と帝国主義侵略戦争に踏み出そうとしている現実に対して、日韓労働者民衆のの連帯でこの野望を粉砕していかなければならないと結論づけた。
 つづいて韓国の現情勢に話はうつった。「韓国においても新自由主義により資本の集中と寡占化が進んでいる。政府借金と家計負債を一所帯当たりの負担に換算すると、二千二百万円にのぼっている。賃金格差も拡大している」「パククネは、公務員年金改悪を手始めに、労働市場改悪を進めようとしている。正規職労働者の賃下げや、非正規職労働者の使用期間を二年から四年へと延長しようとしている」など、労働法制改悪攻撃が進んでいると語った。そして「これに対して民主労総はゼネスト闘争に立ち上がったが、一日で終わったため政府の圧力にはならず、公務員年金が改悪された。韓国ではMARS(中東呼吸器症候群)問題で、この闘争はいったん停止状態となっているが、政府の姿勢に変化はない」「民主労総は六月再度ゼネスト闘争を宣言したが、体制準備が整わずできなかった。現在国会前座り込み闘争に突入し、これを通して今後のゼネストを組織しようとしている」と労働市場構造改悪阻止のたたかいの現状を述べた。
 つづけて、左派労働者会組織局長のカンウンシル氏からあいさつを受けた。
 氏は「労働組合役員の直接選挙制を要求している。現在、われわれと共にたたかうアルバイト労組や青年左派がもっとも熾烈なたたかいを展開している。国際連帯の力で日米韓軍事同盟を打破していこう」と述べた。
 韓国ゲストへの質疑応答を受けたのち、連帯アピールを受けた。
 沖縄一坪反戦地主会関東ブロックの吉田正司氏は、「八月本体工事着工を阻止できるかいなかの決戦情勢に入っている。七月二十二日に日比谷野音で集会を行うので結集を。九月十三日に再度国会包囲行動を決定した。あらゆる戦術を使って阻止するたたかいを。これからも力を合わせていこう」と語った。
 つづけて「安倍たおせ! 反戦実」の松平氏は、「今日本の運動が試されている。口先だけの国際連帯・沖縄連帯だけでなく、実際のたたかいこそが重要。戦争法案を阻止し安倍を倒すたたかいの中で、資本主義に変わる世の中を展望していこう」と語った上で、6・21反戦実集会・デモへの総決起を呼びかけた。
 岩国労働者実・首都圏は、まず6・4関西大弾圧を弾劾して闘うことを表明した。さらに、五月沖縄現地闘争、沖縄・横田・厚木をむすぶ5・29集会、6・20オスプレイ横田配備反対闘争などに首都圏の労働組合が連続して立ち上がっていることを報告した。
 また、労働法制改悪反対の闘いを「一生派遣の強制は、労働環境の悪化だけでなく、経済的徴兵制の問題がある。戦争法案粉砕のたたかいと一体だ」「自衛隊だけでなく港湾労働者や公務員なども動員される。廃案に追い込んでいくたたかいを進めよう。若い労働者も決起しはじめている」と決意を述べ、最後に岩国反戦集会への結集をよびかけた。
休憩をはさみ、6・4弾圧抗議声明・集会宣言が読み上られ、いずれも全体の拍手で確認された。
 最後に全体でシュプレヒコールを唱和して集会を終えた。その後参加者は午後からの総がかり行動実行委主催の国会包囲闘争に向かった。


 

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