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     6月12日 東京

    雇用共同アクション
  
 
     派遣法改悪阻止掲げ国会行動


 

 安倍政権が今国会での労働法制大改悪をねらいその第一弾として労働者派遣法の改悪案が採決されようとするなかで、全労協や全労連、中立系の労働組合らでつくる統一戦線「安倍政権の雇用破壊に反対する共同アクション(雇用共同アクション)」が国会議員会館前での抗議行動などに取り組んできた。
 衆院厚生労働委員会(渡辺博道委員長)で強行採決が企まれていた六月十二日は、朝から厚労委員会の傍聴闘争が行われ、派遣労働者の当該ら多くの人たちが傍聴に参加した。
 この日の委員会は年金情報の流出問題の徹底究明をめぐってきちんとした審議ができていないことに対して、民主党や共産党が開会に反対するなか委員長職権で開会が強行された。安倍首相も出席した。
 冒頭、野党共闘から脱落した維新の党の足立康史委員が「われわれは反対のための反対はしない」「この光景は五五年体制の亡霊」などと民主党の対応を批判し、政府自民党を持ち上げる質問をした。民主党の委員らは大挙して委員会室に詰めかけ、着席せずに継続審議を求めた。傍聴席からも怒号がとび委員会室は緊迫した雰囲気に包まれた。
 お昼に散会し、傍聴団は雇用共同アクションの国会行動に合流。傍聴報告が行われ、渡辺委員長の強権的な委員会運営に抗議の声をあげた。
 隣では、連合も大動員をかけて座り込みを行った。午後に委員会が再会されると自民党の二世議員である木村弥生委員が賛成質問に立ち、「私も派遣労働者だった」「派遣で子育てをしながら看護大学の学費をためた」「これは女性がいきいきと働ける法案」とおよそ一般の派遣労働者の実態とはかけ離れた内容の発言をした。その後、渡辺委員長が欠席した民主党と共産党の質問時間を強制的に打ち切り、「審議終結・散会」をボソっとつぶやき退場(自民党委員のなかには採決と勘違いして起立した委員もいた)。
 こうして採決をめぐる攻防は週明けに持ち越された。また、朝の過程で民主党委員が行った委員長入室阻止の行動で渡辺委員長が負傷したとして、一部自民党委員が懲罰動議を出そうとしていることも報告された。
 翌週十六日の審議を経て、十九日に採決が強行された。この日も、傍聴闘争が取り組まれた。不安定雇用に置かれた派遣労働者の血の出るような叫びを無視し、安倍首相や塩崎厚労相はのらりくらりと答弁をしていた。維新の党グループの裏切りも批判されなければならない。
 野党共闘が崩れるなかで「強行採決」ではなく「粛々と」採決が行われた。労働者の生活と権利を党利党略に使うような勢力だ。維新の党は自民党や公明党と「同一労働・同一賃金法案」を提出したが、なんの実効性のないザル法だ。
 散会後、雨が降りしきるなか国会行動が行われた。全労協や全労連の代表、国会議員、派遣労働者らが怒りの発言を行なった。隣では、総がかり行動実行委員会が座り込みをしていた。委員会で採決された改悪案は午後に衆院本会議に緊急上程され、野党が退席するなかで採決が強行された。行動参加者は怒りの声を国会にたたきつけ、「政府は九月一日からの施行を目指しているが政府側にも時間的な余裕があるとはいえない」「参院で廃案に追い込むために取り組みを展開していく」ことを確認した。


 

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