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■5月1日 大阪 第86中之島メーデー 4百名余が結集 集会前に大成建設抗議闘う 大阪では五月一日、第八十六回中之島メーデーが開催された。 メーデー開催に先立ち、午前中は各種闘争が組まれた。十時には大成建設関西支社に対する抗議行動が行われた。大成建設は辺野古の新基地建設に参加し、機動隊や海保に守られながらコンクリートブロックを海中に投下し、サンゴを破壊している問題のゼネコンである。 この日は中之島メーデー実行委員会による申し入れであったが、当初大成建設は職員すら出さず、グループの不動産管理会社の職員とガードマンに対応させ、申し入れ書の受け取りを拒否した。抗議する仲間たちが受付に向かおうとした段階でようやく関西支社の職員が現れたが、施設管理権を盾に退去を要求するだけで、ついには辺野古と同様に警察権力の導入を口にするなど、申し入れに最後まで真摯に対応しなかった。関西支社を取り囲む百人近い仲間で抗議し、今後も行動を続けることを宣言した。 その後はそれぞれの労働組合に分かれ、争議行動に取り組んだ。大阪全労協は鶴橋にある(有)喜多商店に対する抗議行動を行った。(有)喜多商店は鶏肉卸の会社だが、早朝三時から夜遅くまでサービス残業を強制するとんでもない会社で、在日ガーナ人の当該が組合加入し問題化すると、出勤停止、虚偽告訴や家族への脅迫など、めちゃくちゃな組合攻撃を行っている。この日も会社と関係がない社長の弟や、「関係者」と称する不審人物などが現れ、アピールを妨害する、組合員をしつこく撮影するなど執拗に妨害した。さらに会社は組合からの申し入れの受け取りを拒否した。組合側は抗議行動を貫徹し、最後に地域ビラまきを行った。 午前中の争議行動を終えた各組合が集結し、十三時から中之島剣先公園にてメーデー集会(結集およそ四百名)を開始した。今年は橋下の都構想がらみの住民投票(五月十七日投票日)や、戦争法案、労働法改悪など昨年以上の課題山積の中でのメーデーとなったため、あいさつやアピールなど危機感を反映した内容が続いた。 一方で橋下、安倍らの勢力は猛威を振るっており、直前の統一地方選では多くの労働運動サイドの地方議員が当選することができなかった。これを反映して昨年に比して地方議員および候補者のあいさつが減ってしまったのは残念だった。 その後、東日本大震災の支援からメジャーデビューしたRyusei&Co.によるライブ、JAL争議団、郵政産業ユニオン、大阪教育合同労組、ユニオンぜんろうきょう、なかまユニオンなどから争議アピールが行われた。全日建関西生コン支部からは、朝の大成建設抗議行動の報告と辺野古派遣組合員からの報告があった。最後に西成デイゴの会のエイサーを受けてデモへと出発した。 デモにおいても反動化が反映した出来事が続いた。デモコース途中にある旗屋は巨大な日の丸を掲げ、「祝」日の国旗掲揚を訴えていた(昨年はそんなものなかった)。例年メーデーの警備は比較的緩かったが、今年は隊列を恣意的に切ってくる、抗議に対する態度がさらに悪くなっているなど、労働組合に対する遠慮がなくなってきているように見受けられた。もちろん、このような不当規制に対し、隊列一体となって抗議を行った。 情勢は厳しいが闘いしかこの状況を切り開けないということが言えるだろう。組織化への確信と決意を深める闘うメーデーとなった。 |
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