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     4月16日 千葉

   一坪共有地裁判、弁護団が更新意見陳述
       
   千葉県の価格賠償方式は私的な強制収用と批判


 

 四月十六日千葉地裁で、一坪共有地裁判第二十六回口頭弁論が開かれた。〇六年から九年にわたり闘い抜かれている裁判だ。今回は、右陪席の裁判官が交代したことに伴う、更新意見陳述が行われた。弁護団はあらためて、全面的価格賠償方式による一坪共有地の強奪に反対することを主張した。この土地は、「三里塚地区周辺に土地を持つ会」が、組合として合有している。共有物分割が許されない。県が取得すること自体が違法である。価格賠償による共有の解消は、私的な強制収用である。価格賠償方式の適用には特段の事情が必要とされている。県は、この土地を取得し、土地造成をすると言うが、事業計画が全く不明である。資料提出を求めても、拒否している。また、企業庁は、二〇一五年度末で解散することになっている。後継組織が引き継ぐというが、具体的な姿が全く不明である。こんな状態では、価格賠償方式は適用できない。かりに、価格賠償方式を取るとしても、旧地主から買収した額と、鈴木さんへの提示額は、十倍の開きがあり、著しい食い違いである。
 千葉県は、成田空港建設にあたっても、公平な立場で行政権を使うべきである。しかし現状、空港建設促進のみに、行政権を使っている。
 今、緊急・重大な問題として、市東さんの畑の問題がある。農地賃貸借契約の解約許可処分を千葉県が行ったことで、農地が強奪されようとしている。非人道的、違憲的な千葉県行政のあり方が問題である。千葉地裁で、成田空港建設を問う、数多くの裁判が開かれてきた。裁判官としての職責を放棄して、空港会社に追随した判決が繰り返された。公平な裁判を要求する。市東さんの、農民としての生死をかけた闘いである。弁護団は、企業庁の担当者など敵性証人も含め、証人調べを求めている。この土地を取得して何をするつもりなのかたださなければならない。こちらの証人は、土地を持つ会の組合性を主張する専門家証人、成田空港の公共性はないことを主張する専門家証人などを予定している。松並裁判長は、敵性証人は呼ぶことなく、公判を終結させようとしており、今後、攻防となる。次回は六月十八日に開かれる。
 弁護士会館において、報告会が開かれた。弁護団から、高裁・農地法裁判について説明があった。「小林裁判長のもとで、攻勢的に闘った。小林裁判長は、NAA・県に加担して抜き打ち結審を強行した。高裁での忌避申し立てが却下され、特別抗告の理由書を最高裁に昨日提出した。忌避の決着までもう少しかかる。結審強行の一つの理由が、右陪席の定塚が訟務局長に異動したので、また弁論更新の手続きになって長引くことを避けようとしたのか」ということであった。原発、米軍基地関係の国賠訴訟が増えているため、先日、訟務局を復活させたという。反対同盟は、いま六つの裁判を闘っているが、どの裁判も手をゆるめられないものである。市東さんの農地取り上げ阻止にむけ、三万人署名運動を展開している。この日も裁判後、千葉市内で情宣を行い、百三十筆の協力をえた。引き続き、反対同盟を支え、闘いぬこう。


 

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