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■12月3日・19日 東京 経産省前テント裁判不当結審弾劾 経産省・東京地裁弾劾に決起 十二月三日東京地裁は第九回公判中に突然結審を宣言した。この暴挙を満腔の怒りをもって弾劾する。村上裁判長は、福島・双葉町からの避難民の女性の証言、命からがら逃げ出した地獄のような避難劇の証言を神妙な顔つきで聞いた振りをしていたが、その後合議に入り、再び三人の裁判官が登場するやいなや突然「審議を終了する」「これで結審とする」と宣言したとされている。しかしその声はあまりにも小さく、言うやいなや脱兎のごとく逃げ出したため、傍聴していた人たちも何が起こったかわからなかったのである。異変に気づいた弁護士はすぐに「裁判官を忌避する」と叫んだが、無視して逃げ出したのだ。すぐさま多くの廷吏が入ってきて傍聴席を取り囲んだのだ。これこそ事前に計画された暴挙といわずしてなんと言おうか!事前の協議では次回の公判日や証人弁論が確認されていたにもかかわらず、裁判所はあらゆる民主的手続きを放棄し結審を強行したのだ。われわれは絶対に村上裁判長の裏切り的暴挙を許さない。断固テントを防衛し、撤去攻撃を粉砕するだろう。 そもそも、テントを不法占拠として訴えた経産省は「被告二人」を訴えたが、一人は完全に別人と誤認していた。また三つあるテントはそれぞれ所有者、管理人がいたのであり、決して二人だけが「占有」していたのではないのだ。福島の汚染処理が一向に進まない中、「原発いらない福島の女たち」が中心となり、国に訴える貴重な場としてテントは存在してきたのだ。しかし経産省は、反原発運動の拠点となってきたテントを恐れるあまり、損害賠償の請求などといって千百万円などという金額を請求してきたのだ。完全なスラップ裁判でもあるのだ。しかしこのテントが何の損害を与えたというのか。むしろ反原発を訴える駆けこみ寺的存在であり、原発被害者の声を国に訴える場となっているのだ。ある避難民の方は「悲惨な逃亡で絶望的になり自殺まで考えたが。テントが希望となり生きる勇気をもらった」「第二の故郷だ」とまで言っている。テントの正義性が明らかになり、その存在は大きくなった。今回の突然の結審という暴挙は、反原発運動の高揚を恐れた権力の謀略でもある。断じて許さない! その後すぐさまに緊急抗議行動が取り組まれた。十二月十九日には経産省、東京地裁弾劾行動が多数の参加者のもと取り組まれ、参議院議員会館で院内報告集会が勝ち取られている。「被告」とされた一人である渕上太郎代表は「自ら撤退することは絶対ありえない」と宣言している。弁護団もとことん闘う決意を表明している。強制収用を許さず、テントひろばに連帯してともに闘おう。 今、鹿児島・川内原発を皮切りに再稼動攻撃が活発化している。鹿児島・川内につづいて福井・高浜原発に原子力規制委は「新安全基準」に適合しているとしてGOサインを出している。原子力規制委はかつての原子力保安院と変わりない、国の御用機関になりさがっている。活発化する地震や火山の爆発に対し十分な安全対策を取っていない。火山噴火などは予知できないものと自ら認める始末だ。福島原発では放射能汚染水があふれ続け、子供の甲状腺ガンは確実に増えている。責任を放置する規制委の責任は重大だ。解体あるのみだ。 安倍内閣は強権政治の要として自衛隊の海外派兵と原発再稼動、憲法改悪を据えている。原発を廃止しないとはすなわち将来核武装をやるということでもある。戦争をやれる国家、世界を武力で席捲しようとする安倍政権にとって原発の維持は欠くべからざる条件なのだ。そのためには二百万福島県民の犠牲などなんとも思わない内閣なのだ。福島第一原発の処理しきれない汚染水は海洋に投棄するしかない。放射能汚染地域は放射能ゴミ処理地域として使うしかないと平然と決めている。いまだに十二万人以上の人々が流浪の生活を送っているというのに。われわれは断じて原発の再稼動など許してはならない。いまこそ安倍打倒の戦陣を構築し、この危険な政権を葬りさろうではないか!ともに闘わん。 |
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