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■10月23日 千葉 一坪共有地裁判 成田空港には公共性がないと主張 十月二十三日千葉地裁で、一坪共有地裁判第二十四回口頭弁論が開かれた。三十名が駆けつけ、反対同盟とともに闘った。 この裁判は、「三里塚地区周辺に土地をもつ会」の所有する一坪共有地を全面的価格賠償方式によって買収しようと、千葉県企業庁が、鈴木いとさん他各名義人に対し起こしたものである。千葉県新産業三角構想で、「成田国際物流複合基地建設」のために、土地を買収・造成して、空港会社に売り渡そうというもくろみだ。 反対同盟は、これまで、新産業三角構想が破綻したこと、成田空港の需要の低下で、物流基地の建設は必要がないことを主張してきた。また、「土地をもつ会」の土地は組合所有、総有であって、これを個々人から買収することはできないと主張してきた。 この日の法廷では、弁護団はあらためて成田空港に公共性がないことを、準備書面で主張した。「富里案が反対運動で挫折し、計画を三里塚に突然持ってきた。三里塚でも五十年におよぶ激烈な反対闘争を続けている。七八年に暫定開港したが、未だ完成していない。泥縄的な工事がなされ、空港建設という名のもとに反対闘争をおしつぶすものとしてなされている。三角構想は空疎なものである。そのための、農業破壊、土地取り上げを、県は空港会社と一体となってやっている。裁判所は、それに手を貸すのか? 絶対に取り上げてはならない」と弾劾した。また、県に対し、本件土地の売買契約書、物流基地の一期工事区域、二期工事区域の土地の売買記録を出すよう、求めた。また、造成整備工事の内容を明らかにするよう、求めた。価格賠償による評価額が適正かどうかを判断する資料として。 今回提出の準備書面に対し、弁護団は県に反論を促したが、県は「以前の主張で足りている」とした。これについて報告会で、遠藤弁護士は、「『成田空港は日本の表玄関として、高度の公共性をもっている』という主張は、バブル崩壊、リーマンショックを経て状況が変わり破産しているのだから、県はあらたな主張をしなければならない」と指弾した。 次回は二月十二日に開かれる。証人調べの段階に入ってきた。農地強奪阻止とともに、一坪強奪阻止を闘いぬこう。 |
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