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     9月28日 鹿児島

   川内原発再稼働阻止訴え全国集会   
    

 

 政府は、九州電力川内原発を突破口に全国の原発再稼動を進めようとしている。今夏―秋再稼動策動を粉砕し、8・31薩摩川内市で開かれた現地闘争(千八百人)につづき、9・28川内原発再稼動阻止の全国集会が鹿児島市で開かれた。とくに九月十日に原子力規制委員会による「審査書」の正式決定後の地元鹿児島での初めての大規模集会として開催された。全国から七千五百人の労働者人民が天文館公園に結集し、鹿児島中央駅までのデモ行進を行い、目前に迫る川内原発一、二号機の再稼動を許さないたたかいに立ち上がろうとの鹿児島アピールを全国に発した。
 集会はストップ再稼動3・11鹿児島集会実行委員会から主催者挨拶で、前日多数の死傷者を出した御嶽山の噴火の直後で当日桜島で降灰があったことも紹介された(夕刻には千メートルをこえる噴煙があがった)。そのあと地元の反原発・かごしまネット代表向原さんより基調提案があり、川内原発について安倍首相が九電に再稼動何とかしますよと話したことを厳しく批判し十月アリバイ作りのための県内住民説明会に押しかけようと呼びかけた。次にさよなら原発一千万人アクション実行委員会の鎌田慧さん、原発なくす全国連絡会の全労連、首都圏反原発連合のミサオ・レッドウルフさんがそれぞれ再稼動阻止に向けた取り組みなどを明らかにした。特別ゲストとして菅直人元首相、続いて国会議員(共産党二人、社民党党首)がそれぞれ川内原発周辺が火山地帯であり再稼動は許されない、国会で追及していくなどの発言をおこなった。さらに福島現地より二人の住民が福島では汚染水処理は収束せず、原発により千七百人がなくなり避難民十三万人が厳しい生活を強いられている、原発はいらない、再稼動反対を熱く訴えた。佐賀県玄海原発現地からも原発差止めなどを求める住民が裁判闘争をたたかいぬく決意などをのべた。次に原発いらない!九州実行委員会より青柳代表が九電本店前にテントを張り8・31集会に取り組み再稼動を許さないとの決意を明らかにした。隣県の宮崎県住民が5・21福井地裁大飯原発差し止め判決をうけ原発から二百五十キロ圏内は具体的危険性があり、原発と心中できないと訴えた。
 集会はいよいよ地元薩摩川内、いちき串木野周辺自治会、川内訴訟原告団、鹿児島県議、三十キロ圏内自治体議員の代表が次々に発言した。川内原発建設反対連絡協議会からは全国から一万七千通のパブリックコメントや地震学者の意見を全く無視し、九月十日「審査書」を決定した規制委員会に抗議の声をあげた。鹿児島が火山地帯で地震多発地帯でありながら火山リスクや避難計画も「審査」の対象になっていないこと、しかし周辺住民からのアンケートでは50%をこえる反対があったことなどを明らかにした。そのあと登壇したいちき串木野市住民は再稼動反対の五十二円投票はがき運動の取り組み、また「避難計画がない中での再稼動反対署名」に人口の半数を超える署名が集まっていることなどを明らかにした。さらに地元県議・市町村議員からも三十キロ圏にかかる姶良市議会が「再稼動反対」のみならず「川内原発一、二号機の廃炉」を求める意見書を採択し、いちき串木野市議会・日置市議会では「再稼動の地元同意権」をもとめていることなど、急速に再稼動への不安、十キロ圏外の避難計画もないまま再稼動の手続きをすすめる鹿児島県伊藤知事への怒りがひろがっていることなどが明らかにされた。
 集会の最後に、メッセージ紹介のあと山本太郎参議院議員、広瀬隆さんなどが紹介され、9・28鹿児島アピールを採択し市内繁華街へのデモ行進に移った。途中右翼街宣車十台が一時デモ部隊に並進し妨害行動を繰り返した。三キロのデモ行進に鹿児島市民は再稼動反対の呼びかけに拍手でこたえ、またデモ参加者の子供連れの家族にお菓子を渡したり、共感の輪が確実に広がっていることが示された。
 アジア共同行動に結集する仲間たちも集会参加者に、原発も基地もいらない!川内原発再稼動反対!「審査書」決定弾劾!のチラシを配布し、再稼動反対の声をあげた。
 現在再稼動をめぐって、十月薩摩川内市・日置市・いちき串木野市・阿久根市・さつま町での住民説明会、立地鹿児島県議会同意と立地薩摩川内市議会同意をへて、原発再稼動を年明けにもおこなおうとしている。しかし集会でも明らかにされたように、地震・火山・避難計画などで「川内は最も原発立地に不適である」ことは明らかだ。特に避難計画では、国の指針(二〇一三年十月)では緊急時防護措置準備区域(三十キロ圏内)の病院等の医療機関や社会福祉施設等は、避難計画や避難先施設などあらかじめ決めておくとされている。ところが川内原発では国の指針さえ不問にし、十キロ圏外の住民は置き去りにしたまま、再稼動を強引に進めようとしている。安倍政権の再稼動ありきの原発政策にたいし、地元鹿児島県住民をはじめ、全国の人々と共に川内原発の再稼動を阻止しよう!


 

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