共産主義者同盟（統一委員会）

■9月23日　東京

　 1万6千人の結集で川内原発再稼働阻止訴える　　　
　　　　

　

　九月二十三日、東京の亀戸中央公園において「さようなら原発全国大集会」が取り組まれた。「さようなら原発一千万署名　市民の会」と「さようなら原発１０００万人アクション」の呼びかけで、一万六千人の労働者・市民が結集し、集会とデモが闘いぬかれた。
　会場では二つのステージが設置され、それぞれで音楽や発言をおりまぜた集会として行われた。また三十以上のブースが出され、会場を賑わしていた。
　第一ステージでは、正午過ぎからライブ演奏が始まり、十三時に集会の開始が宣言された。開会のあいさつとして、鎌田慧さんが壇上に立ち、「安倍政権は悪法を通すばかりの『亡国内閣』だ」として、戦争策動と原発再稼働に突きすすむ安倍政権を弾劾した。
　次に、第五福竜丸の乗組員だった大石さんは「アメリカ政府は数多くの核実験を行い、海に、大気に放射能をばらまいた。核兵器と原発は、ともに放射能をだす。どちらにも反対していこう」と発言した。
　福島からは、「原発いらない福島の女たち」の橋本あきさんがマイクを持ち「大飯原発差止判決で、『国富喪失』という言葉が使われたが、まさに今の福島を言い当てている。原発再稼働なんてとんでもない！と声をあげていこう」と訴えた。
　鹿児島から参加した「反原発・鹿児島ネット」の向原祥隆さんは、「安倍が、川内原発について審査中にもかかわらず、九電幹部と会食し『再稼働させる』と言ったことは絶対に許せない。自治体単位で反対の声が広がっている。一歩も引かずに頑張っていこう」と訴えた。
　広瀬隆さんは「今も、年間一兆二千億円をつぎこみ、電力で原発を冷やしている。電気料金の値上げは、原発が原因だ。この事実が共有された北海道では75％の人が値上げに反対し、北海道電力は値上げできないでいる。私たちは、政府と電力会社を追い詰めている」と発言した。
　韓国と台湾からの参加者も発言した。脱原発新聞共同代表のパク・ヘリョンさんは「韓国政府は二〇三五年までに、韓国内の原発を四十一基まで増設しようとしている。建設予定地での住民投票では反対が多数だが、政府は無効だという。これは民主主義の危機だ」と訴えた。台湾から参加した台湾緑色公民行動連盟の事務局長であるチェ・スーシンさんは「今年の四月に五万人の人々が第四原発の工事中止を要求してデモに立ち上がり、台北の道路を占拠した。そして工事の中止をかちとった。私たちの敵は同じだ、ともにたたかっていこう」と訴えた
　大江健三郎さんは「再稼働を進める安倍政権に、福島事故の反省はない。抵抗の声をあげ、断固として進んでいこう」と檄を飛ばし、澤地久枝さんは「脱原発は世界的要請だ」と訴えた。最後に落合恵子さんが、「私たちは、原発ゼロでも暮している。原発事故が起きれば、専門家でも右往左往することを知っている。そして、いまなお何十万という人々が苦しい生活を強いられている。こんな国を子供たちに残してはならない」と訴えた。
　そして、参加者はデモ行進に出発していった。会場から錦糸町駅に向かう一帯に、「川内原発の再稼働を許さないぞ」のシュプレヒコールが響き渡り、多くの労働者市民が、日暮れまでデモ行進を貫徹した。