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■6月23日 沖縄 「慰霊の日」式典 安倍参列に抗議叩きつける オール沖縄で怒りの糾弾 六十九年前、旧日本軍第三二軍司令官牛島らの自殺によって日本軍の組織的抵抗が終わった日とされる六月二十三日、沖縄では沖縄戦犠牲者を追悼し恒久平和を祈念する「慰霊の日」として、全島各地でさまざまな慰霊祭や催しが行われた。二十四万人を超える戦争犠牲者を刻銘した「平和の礎」がある糸満市摩文仁の平和祈念公園では、「沖縄全戦没者追悼式」(主催、沖縄「県」・「県」議会)が開かれた。 天皇制延命の「捨て石」戦として過酷な地上戦を強制された沖縄戦の実相を次代に伝え、今なお全国の73・8%もの米軍専用基地が占める現状の打破を訴える礎ともいうべきこの日に、日帝―安倍は、外相・岸田、防衛相・小野寺ら閣僚四名を引き連れ、昨年に続き土足で乗り込んできた。駐日米大使のキャロライン・ケネディも参列した。まさに「集団的自衛権・辺野古シフト」だ。 また許せないことは、この日の早朝、摩文仁の丘に死してなお君臨する第三十二軍司令部将校美化の「黎明の塔」に、陸上自衛隊第十五旅団の団長ら約三十五名が制服(軍服)姿で参拝を強行したことだ。天皇沖縄上陸の露払いをも兼ねた、沖縄戦の聖戦化と自衛隊の皇軍化策動を絶対に許してはならない。 このような中、「追悼式」会場入り口では、式典開始の二時間前から平和市民連絡会の呼びかけで安倍の式典参加に抗議する行動が五十名余の仲間の結集により展開された。「安倍首相の『慰霊の日』参加反対!沖縄を再び戦場にするな!」の横断幕を掲げ、弁士から式典参加者に対するアピールがなされた。入口交差点の片側には、市東さんの農地を守る沖縄の会の仲間たちが、横断幕と三里塚芝山連合空港反対同盟ののぼり旗を掲げ、左右の入口に陣取って、安倍を迎え撃った。そして、集団的自衛権容認・解釈改憲で戦争への道に突き進もうとする安倍政権を許さない、辺野古埋め立て承認の知事・仲井真糾弾! 参加者はシュプレヒコールで会場一帯を席巻した。 危機感を露わにした「県」警公安は、機動隊導入で式典参列者と分断を図ろうとするが、参列者は口々に「頑張って」と声をかけ、連帯の意思を示してくれる。午前十一時過ぎ、先導の白バイが交差点に到着、上空には警察ヘリが旋回し始めた。「安倍が来たぞ」の合図とともに抗議団は一挙にシュプレヒコールを挙げ、「安倍参列を許すな」「戦争屋は許さない」「辺野古基地建設阻止」「基地の押しつけ反対」と徹底的な糾弾を浴びせた。 安倍は式典で「沖縄の方々の気持ちに寄り添いながら」と美辞麗句を並べ、また仲井真は、「平和宣言」当初案で昨年の「普天間県外移設」削除への批判をかわす「普天間の機能削減、県外移設をはじめとしたあらゆる方策」とのべたが、「普天間の早急なる県外移設を要望する」(照屋苗子「県」遺族連合会長)、「普天間の閉鎖・撤去を早急に実行」「県内移設反対のオール沖縄の声に応え」よ(喜納昌春「県」議会議長)という怒りの声で圧倒したのだ。安倍の策動する沖縄戦の美化で、解釈改憲での集団的自衛権行使容認を沖縄は断じて許さない。六・二三沖縄「慰霊の日」行動は、そうした反戦行動の新たな起点となった。 |
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