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■6月9日 千葉 第三誘導路裁判第15回口頭弁論 更新手続きの意見陳述 六月九日千葉地裁で、第三誘導路裁判第十五回口頭弁論が開かれた。五十名が傍聴に駆けつけ、反対同盟とともに闘った。裁判長が多見谷から廣谷に交代し、更新手続きの意見陳述を行った。浅野弁護士が、「成田空港には公共性がない」という、根本的な点を追及した。「NAA・資本権力は、『国際競争力強化のため空港完成が必要だ』と言うが、経済成長の国策がもたらしたものは何だったか。リーマンショックまでの八年間、民衆の貧困化が進み、年金切り下げ、福祉切り捨て、貧困格差社会になった。これが国際競争力強化の実態だ。成田空港は、貨物も旅客も増えておらず、低下傾向が著しい。羽田の国際化以降、週六十三便減少した。アジア各地に、成田よりも規模が大きく二十四時間運用のハブ空港が存在する。成田空港によって国際競争力の強化はできない。成田は徹頭徹尾資本の利潤を追求し、空港拡大を狙っている。公共性がない成田空港による、第三誘導路建設、市東さんの農地強奪は絶対に許せない」と意見を述べた。 一瀬弁護士が、鎌倉孝夫教授の著書を紹介しながら、NAAが市東さんの畑を取り上げ、市東さん自身を叩き出す悪辣な攻撃の一環として、当初の予定になかった第三誘導路の建設を強行したことを弾劾した。さらに弁護団は、暫定滑走路南端の島村さん宅の屋敷林に関して、被告・国の準備書面の「運行上安全であることが確認され」という部分について、「屋敷林が進入表面を超えていなかったということか、超えていたが安全を確認したということか。超えていたなら、例外扱いにしたのか」と追及した。国は即答を避けた。また弁護団は、今年、国交省が成田空港の施設変更許可(成田市取香地区で拡張)を出したことについて、その際の環境影響調査資料を出すように求めた。 弁護士会館で報告会を開いた。弁護団は、農地裁判控訴審について、「同盟の控訴理由書に対して、NAAは無視して、まったく反論しない。三回、四回と弁論を粘り、証人調べをかちとりたい」と説明した。高裁・貝阿彌裁判長は労働事件の裁判で、一発結審を二回行った反動裁判官だ。六月二十五日、弁論の前に第二次の署名を提出する。さらに署名を積み上げ、圧倒的な農地取り上げ反対の意志を突きつけよう。6・25裁判に全力で結集し闘おう。 |
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