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     5・15 千葉

   一坪共有地裁判第22回口頭弁論

    


 五月十五日千葉地裁で、一坪共有地裁判第二十二回口頭弁論が開かれた。三十名が結集し、反対同盟とともに闘った。この裁判は、成田市駒井野(四千メートル滑走路北端の敷地外)にある一坪共有地を強奪しようと千葉県が提訴したものである。千葉県は、共有地を強奪した後に造成して、千葉県新産業三角構想の「成田国際物流複合基地計画」の一環として、地上げ屋同然にNAAに売り渡すことにしている。しかし、この計画は二〇一一年度末に破綻した。破綻した計画のために一坪共有地を強奪することは許せない。土地を奪う緊急性も必要性もない。前回三月六日の裁判では、反対同盟が書面を提出し、本件は「全面的価格賠償」方式による買収はできないこと、元の共有地提供者に共有持分を全部移転登記したのは、「三里塚地区周辺に土地をもつ会」の会則第六条違反であり無効であることを主張した。県からの反論(四月三十日付)では、「土地をもつ会」を民法上の組合とは認めないとしている。また、成田空港の地位低下、貨物取扱量の減少、土地造成の伸び悩みは事実と違うと反論した。リーマンショック、東日本大震災という大激変を経ているのに、経済事情は二〇〇六年当時と何ら変わらないとし、三角構想には公共性があると主張した。
 「企業庁は二〇一五年度末までに清算する」という産経新聞報道について県が「不知」と回答したことについて、弁護団が「県が『知らない』というのは問題だ」と追及すると、「書面で答える」と逃げた。
 裁判の後、弁護士会館において報告会が行われた。弁護団は、五月十三日に行った東京高裁・貝阿彌裁判長との折衝について説明した。三月二十六日の第一回弁論で、弁護団が控訴理由の陳述をしたが、まだ残っている分を、第二回弁論(六月二十五日)に三十分を目処に行うことになった。市東さんの「農地の明け渡し要求は、実質的な強制収用だ」という主張に対し、貝阿彌は「所有者としての権利を行使しただけで、公共収用にあたるものか?」と述べた。同盟弁護団は、「土地取得そのものが無効だ」ということをあらためて大きな論点として打ち出す方針にしたという。
 報告会の後、同盟と支援は千葉駅頭にて農地取り上げ反対署名に取り組んだ。六月二十五日、NAAと貝阿彌を圧倒するべく、あらゆる機会をとらえ三万署名の達成に邁進しよう。



 

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