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■5・1 東京 日比谷メーデーに七千人 〝労働法制改悪反対〟訴えデモ 五月一日、第八十五回日比谷メーデーが東京・日比谷野外音楽堂で開かれ、各地から七千名以上が結集した。水道・清掃・JR・自治体労組といった大きな労働組合に加え、中小のユニオンや外国人労働者が多数参加した。 そもそもメーデーは、一八八六年五月一日、米国シカゴの労働者が八時間労働制を要求しゼネストに起ち上がったことを起源とする。「八時間は労働のために、八時間は睡眠のために、そして残りの八時間はわれわれの自由のために」をスローガンに掲げて米国三十五万人の労働者が決起し、八時間労働制の実現を勝ち取った。この米国労働者の決起が後に世界各地へと拡がり、今日に至っている。メーデーはそうした歴史的な闘いの日であることを、改めて確認しよう。 今年の日比谷メーデーの集会は、冒頭東日本大震災で犠牲になった方々への一分間黙祷で幕を開けた。次に主催者である日比谷メーデー実行委員会の方より開会挨拶があった。「安倍政権の経済政策の下で一部輸出産業や大企業で賃上げの動きがありますが、取り残された中小労働者・非正規労働者との間では逆に格差が拡がり、消費税増税により貧困は拡大されました。派遣労働の全面自由化や労働時間の規制緩和等がそれに追い討ちをかけています」と述べ、「特定秘密保護法の成立や社会保障制度の改悪、そして労働法制の規制緩和を許さず、すべての労働者が団結して闘おう」と呼びかけた。つづいて韓国・民主労総からの連帯アピールが紹介された。「韓国ではパククネ政権が規制緩和を進めた結果、資本の側が利潤追求のため労働者の生命を軽んじるような動きを各地で起こしている」との現況報告があり、「韓国でも鉄道労働者が民営化に反対し大規模なストライキを勝ち取った。また、客船セウォル号沈没事故に対する政府のずさんな対応を糾弾する声が全国で高まっている」と人民の決起について具体的な報告の後、「韓日労働者が国際連帯を強め、ともに団結して闘おう」と結んだ。 集会アトラクションでは、歌手グループ・制服向上委員会がステージで脱原発ソングを熱唱。「私たちは特別な人ではありません。でも黙っていてはいけない。これからも皆さんに発信し続けます」とのアピールに、会場から大きな拍手が送られた。 集会参加者からの発言では、まずJAL不当解雇撤回闘争団の方が壇上に立ち、日本航空による理不尽かつ不当な解雇攻撃を徹底的に糾弾した。そして「仕事を奪われた百六十五名を職場に戻すため、大詰めを迎える裁判闘争(六月三日東京高裁判決予定)へぜひ大きな支援を」と訴えた。また脱原発の取り組みを精力的に進めているフリージャーナリストの鎌田慧さんは「安倍政権は民意を全く無視して原発の早期再稼動に一層力を入れています。今鹿児島の川内原発を筆頭に、原子力規制委員会の適格性審査が大詰めを迎えています。ここに結集された皆さんとともに再稼動を止め、原発のない社会をともに作っていきましょう」とアピールした。終わりに日比谷メーデーのスローガンが満場一致で採択され、参加者全員で団結ガンバローを三唱し、集会を締めくくった。 集会後は、二コースに分かれてデモ行進だ。参加者はみな色とりどりの横断幕やのぼり旗、かぶり物等のグッズを手にし、メーデーを盛り上げている。「労働法制改悪反対!」「安倍政権の暴挙を許すな!」シュプレヒコールが霞ヶ関の官庁街や銀座・新橋のオフィス街に響きわたる。デモの途中では、経済産業省の目前で原発廃炉を粘り強く訴え続ける「テントひろば」の方々と熱いエールをくみ交わす場面もあった。 日帝―安倍政権は集団的自衛権の行使容認をはじめ、憲法改悪と戦争国家化への道をひた走っている。同時に限定正社員制度の導入や労働者派遣の全面解禁等の「正社員ゼロ化」政策、残業代を無き物にするホワイトカラー・エグゼンプション等の「雇用改革」を推し進め、労働者階級人民に対する生活破壊攻撃を強めている。今こそ労働者階級人民が団結し、非正規雇用労働者の均等待遇と未組織労働者の権利拡大を実力で勝ち取ろう!市場原理優先の規制緩和・新自由主義グローバリゼーションに反対し、反帝労働運動の構築をさらに推し進めよう! |
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