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     4・20 京都

   米軍Xバンドレーダー基地建設反対

     現地住民はじめ関西各地から400名が参加
          


 
 
 米軍と防衛省が基地建設工事の五月着工を宣言する緊迫した情況のなか、米軍Xバンドレーダー基地反対・近畿連絡会が四月二十日に京丹後市宇川地区で開催した「Xバンドレーダー基地着工反対!4・20京丹後現地集会」には、関西各府県を中心に約四百人の人々が駆けつけ、新たな米軍基地の建設を許さない民衆の意思を示すものとして大きく成功した。集会後に行われたデモは宇川地区で初めて取り組まれた基地建設反対のデモ行進だったが、何人もの人々が沿道に出て手を振るなど、現地の住民からの歓迎を受けた。
 この集会に先立つ四月十三日から十七日にかけて、京丹後市と近畿中部防衛局は基地建設予定地の宇川地区など京丹後市内の四ヵ所で住民説明会を開催し、そこで五月に基地建設工事を着工し、今年十二月にはレーダーの運用を開始する予定だと一方的に通告した。また、約百六十人と見込まれる米軍人・軍属の居住地については、当面はホテルに宿泊して基地に通う計画であることも明らかにした。住民から数多くの質問が出されたが、近畿中部防衛局は予定の時間を過ぎているからといって説明会を打ち切るなど不誠実な態度に終始した。人々の不安と懸念が強い「安心・安全」の確保に関わる問題についてもまともな説明はなく、人々の批判はかえって拡大した。
 こうした状況のなかで、4・20京丹後現地集会は基地建設工事着工に反対する断固たる意思を現地において示すものとして、きわめて重要な意義をもつことになった。緊迫した情勢が伝わるなかで現地集会への参加者希望者は拡大してゆき、最終的には関西一円から大型バスや自家用車、レンタカーなどに乗って約四百人が宇川現地に集まった。
 宇川農業会館で行われた集会では、まず主催者挨拶として、近畿連絡会の代表世話人の一人である大湾宗則さんが「防衛・外交は国の専権事項だと政府は言うが、主権者は私たちだ。そこの住民・主権者がだめだというものは、これまでつくられたことはない。安倍内閣が倒れるまで、そして経ヶ岬の基地建設が止められるまで、一緒にがんばりたい」とその決意を述べた。さらに、地元で基地建設に反対してきた「米軍基地建設を憂う宇川有志の会」より、代表の三野みつるさんからあいさつを受け、事務局長の永井友昭さんが情勢報告を行った。加えて、米軍基地建設反対丹後連絡会の近江裕之さんより連帯発言を受けた。また、国内外から多くのメッセージがこの集会に寄せられていることが紹介された。
 この集会には、沖縄、岩国、神奈川から反基地運動の先頭に立ってたたかってきた人々が参加した。沖縄・平和運動センターの山城博治さんは、辺野古をめぐる緊迫した情報を報告し、新基地建設の阻止に向けた決意を熱っぽく語った。そしてまた、米軍犯罪の絶えない沖縄の現実を示し、「日米地位協定は日本の人々を守るものではなく、米軍を守るためのものだ」とし指摘した。岩国市議でリムピースの共同代表である田村順玄さんは、愛宕山米軍住宅建設と厚木基地からの艦載機移転計画となど飛躍的な強化が狙われている岩国基地の現状を紹介しつつ、「岩国基地の拡張・強化を阻止していくことが、経ヶ岬でのXバンドレーダー基地建設を撤回させるきっかけにもなるので、これからも共にがんばっていきたい」とアピールした。基地撤去をめざす県央共闘の檜鼻達美さんは、米軍基地には不可避に米軍犯罪が伴うこと、Xバンドレーダー基地建設が安倍政権が進めてようとしている集団的自衛権の先取り攻撃であることを指摘した上で、「基地建設をさせないたたかいに一人でも多くの京都の皆さんに立ち上がってほしいという思いから、自ら志願してここに来た。神奈川でもこのXバンドレーダー基地建設の問題を広めていきたい」、と語った。
 関西各府県からのアピールの後、近畿連絡会の代表世話人の一人である服部良一さんが「住民の皆さん、そして全国でたたかっている皆さんと連帯して、工事着工を止め、基地建設を阻止するために、腹を据えてがんばっていこう」とまとめのあいさつをおこない、集会宣言を採択して集会は締めくくられた。
 参加者はその後、宇川地区の集落のなかを通る約四キロメートルのデモ行進に出発した。この日は天候に恵まれ、参加者にとっては、宇川のすばらしい風景に接する機会でもあった。多くの宇川の人々が沿道に出てデモ隊を歓迎した。米軍基地建設が発表された当初、宇川では「基地を積極的に歓迎する人は誰もいない。しかし、人々は村の人間関係が壊れることをおそれて自分の思いを表に出す人はほとんどいない」と言われてきた。それがいま、大きく変わってきている。
 デモ終了後、近畿連絡会は経ヶ岬駐車場に移動して、短い集約集会を行い、この日の闘争を締めくくった。
 五月工事着工を阻止し、この新たな米軍基地建設計画を撤回させるため、たたかいをさらに拡大しよう。


 

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