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     4・19 沖縄

   ボーリング調査阻止・座り込み10周年

     辺野古で海上抗議パレード&集会
          


 
 埋立着工阻止へ新たな決意

 辺野古漁港への那覇防衛施設局(現・沖縄防衛局)による海上ボーリング調査資材搬入を阻止してから十年目の四月十九日、ヘリ基地反対協の呼びかけで「ボーリング調査阻止・座り込み十周年」海上抗議パレード&集会が辺野古の浜において開かれた。初夏の晴れ渡った日差しの下、五百名余の参加者が浜を埋め尽くした。
 第一部は出発式。ますは、辺野古の海に向かって辺野古のおじぃ・おばぁたちが御願(ウガン)を行い、闘いの勝利と平和を祈願した。主催者を代表してあいさつに立った安次富浩ヘリ基地反対協共同代表は、「闘いは新たな段階に突入した。この十年間の間、命を守る会の金城祐治代表など多くの仲間が道半ばで他界した。遺志を受け継ぎ、何としても闘いに勝利しよう。絶対勝てるし、勝つ闘いをやろう」と檄をとばした。そして、安倍政権の強権的な弾圧と仲井真知事の「埋め立て承認」裏切りと居直りを許さず、九月名護市議選、十一月知事選にも勝利しよう、と訴えた。
 海上パレードに出発するカヌー隊の代表から決意表明を受けた後、次々とカヌーが美ら海(ちゅらうみ)へと出航する。そして、沖で待機していた指揮船や伴走船などと合流し、「埋め立て」予定地周回の海上デモが展開された。浜では参加者がシュプレヒコールで送り出した。
 海上デモ隊を送り出したのち、浜では集会が開催された。集会では、社民党、共産党、社大党、「県」議会・県民ネット、沖縄平和運動センター、統一連、平和市民連絡会、辺野古埋め立て承認取り消し訴訟弁護団などの支援団体からの連帯挨拶を受けた。各代表は、同日、与那国島で強行されようとしている自衛隊沿岸監視部隊基地建設起工式に抗議するとともに、辺野古新基地建設をテコに進行している宮古・八重山諸島の軍事化、日米軍事一体化の動きを断じて許すなと訴えた。また、安倍政権の集団自衛権の「合憲」化―戦争のできる国づくり攻撃を許さず、オール沖縄での闘いを強化しようと訴えた。
 連帯挨拶の間、高江オスプレイパッド建設阻止闘争を闘う住民の会から、自然との共生をテーマとした高江フラの披露とアピールもなされた。
 集会は最後に、「本日、私たちは、ボーリング調査阻止・座り込み十周年を迎えました。辺野古をはじめとする地域住民が基地反対に立ち上がり、行動を開始した時から数えると十七年、『新基地NO』の市民意思を示した名護市民投票からも十六年を超えます」「しかしながら私たちは、この十年間、否、十七年間、日米両政府のどんな圧力・攻撃にも屈せず、子や孫たちの未来のために基地反対の意思を貫いてきました」「仲井真知事に埋め立て承認撤回を求め、日米両政府に辺野古新基地建設断念、普天間基地の閉鎖・撤去を強く求める」というアピールを採択した。最後に、安次富共同代表の音頭によるガンバロー三唱で気勢を上げ、新たな辺野古決戦戦闘宣言を発した集会は成功裏に終了した。


 ■資料 「ボーリング調査阻止・座り込み10周年」
                 辺野古浜集会 アピール文


 本日、私たちは、ボーリング調査阻止・座り込み十周年を迎えました。辺野古をはじめとする地域住民が基地反対に立ち上がり、行動を開始した時から数えると十七年、「新基地NO」の市民意思を示した名護市民投票からも十六年を超えます。
 十年前の今日、夜もまだ明けない暗闇の中、新基地建設に向けたボーリング調査を強行するためにやってきた作業車や作業員を、泊まり込んでいた多くの住民・市民・県民の抗議によって追い返したことを昨日のことのように思い出します。その日から始まった海岸での座り込み、カヌーや小船、ボーリングやぐらの上で、夏の焼けつく暑さにも、冬の身を切るような寒風にも、作業員の暴力にも耐えた1年に及ぶ過酷な海上阻止行動によって私たちはリーフ上埋め立て案を廃案に追い込みました。それは地域住民・名護市民だけでなく県内外、さらに世界にまで広がった支援と共感の輪による勝利だったと思います。
にもかかわらず、何が何でも辺野古新基地建設を強行しようとする日米両政府は、新たにⅤ字形沿岸案を当時の名護市長と県知事に受け入れさせ、海上自衛隊まで投入して遵法不当な環境アセス調査や手続きを推し進めてきました。これに対し名護市民は、二〇一〇年の市長選挙で「海にも陸にも新たな基地はつくらせない」公約を貫く稲嶺進市政を誕生させ、オール沖縄の「県内移設反対」の流れを作り出しました。県民世論に押されて、条件付き賛成だった仲井眞弘多知事も「県外移設」の姿勢に転換しましたが、しかし、沖縄差別に満ち満ちた安倍自民党政権の桐喝やカネの力に屈し、民意を踏みにじって昨年末、辺野古埋め立てを承認してしまいました。
 私たちは今、十年前に勝るとも劣らない、否、いっそう厳しい局面を迎えています。今年一月の名護市長選挙で私たちは稲嶺市長を大差で再選させ、民意をさらに明確に示しましたが、安倍政権はそれを嘲笑うかのように、市長選のわずか二日後に埋め立て手続きを開始し、刑特法や特措法、警察や海上保安庁などあらゆる権力を総動員して市民・県民の抵抗を弾圧する姿勢を見せています。
 しかしながら私たちは、この十年間、否、十七年間、日米両政府のどんな圧力・攻撃にも屈せず、子や孫たちの未来のために基地反対の意思を貫いてきました。目の前に広がるこの美ら海に一本の杭も立てさせていないことは私たちの大きな誇りであり、連帯の証でもあります。そして私たちは今、ゆるぎない信念を持って市民の「安全・安心」を守る市長を持ち、多くの国際的著名人・有識者たちの熱い支持を得て、これまで以上に強い基盤を作りつつあります。
 仲井眞知事に埋め立て承認撤回を求め、日米両政府に辺野古新基地建設断念、普天間基地の閉鎖・撤去を強く求めるととも隼、ジュゴンの棲む生物多様性豊かなこの海を、「平和の海」として子々孫々に継いで行くことを、ここに改めて宣言します。

      二〇一四年四月十九日

     「ボーリング調査阻止・座り込み十周年」辺野吉浜集会参加者一同


 

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