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■2・11 大阪 教育の国家支配に反対し、500名結集 全国ネット結成をめざす 二月十一日、大阪市立西区民センターで、「日の丸・君が代」強制反対・不起立処分を撤回させる大阪ネットワークの主催で、「教育の国家支配に反対する2・11大阪集会」が開催された。集会には五百名が結集した。 主催者挨拶・基調報告が黒田伊彦さんから行われた。基調報告では、現憲法が内包する皇国史観が批判され、愛国心教育を強制する大阪府の「君が代強制条例」が批判された。また、大阪府教育委員会が出した「口元チェック」通知に対して、八千名近くの撤回署名を提出したこと、安倍政権のもとで進む道徳の教科化など愛国心教育の教科と戦争体制作りに反対すること、四月二十日東京集会と「許すな!『日の丸・君が代』強制、止めよう!安倍政権の改憲・教育破壊 全国ネットワーク」(仮称)結成を目指すことが提起された。 続いて、三宅晶子さんが「思想・良心の自由と教育の現在―ドイツ・日本の思想弾圧と戦後『想起の文化』を検証しつつ」という表題で、ドイツと日本双方の歴史をたどりつつ思想と良心の自由をめぐる講演を行った。 講演後、ZAZAグループ(大阪「君が代」被処分者で作られているグループ)の被処分者が登壇し発言した。被処分者への決意に大きな共感が広がった。 続いて、弁護士から発言。連帯アピールでは、東京の被処分者六名から、宮城と愛知の教員からの発言を受けた。また、日本軍「慰安婦」制度問題、アジア侵略戦争での加害の歴史展示を止めさせる圧力を受けているピース大阪問題、大阪で大弾圧を受けてきた反原発運動からなど、橋下、維新の会とたたかう十団体からの連帯発言も行われた。 まとめと集会決議のあと、デモが行われた。この日、会場周辺には右翼の街宣カーが徘徊し、デモに対しても「日の丸」を掲げた右翼の妨害が執拗に行われた。 卒業式、入学式をまえに、大阪における「君が代」被処分者を先頭にもたれた集会はとても重要なものであった。 大阪府では、二〇一一年六月に「大阪府の施設における国旗の掲揚および教職員による国家の斉唱に関する条例」(君が代強制条例)が施行された。これは、同一職務命令に三回連続して違反すれば免職という「職員基本条例」とセットのものであり、三回連続不起立で免職ということなのである。しかも、大阪府教育委員会は、卒業式入学式を控えて、昨年に続き、今年も「口元チェック」の通知を出した。起立のみならず「君が代」を実際に歌っているかどうか、口元をチェックしろということである。大阪府の中原教育長は、和泉高校校長在職中だった二年前には、生徒たちに、自衛隊特科部隊(戦車部隊)で戦車の銃座に乗るという体験学習をさせている。「日の丸・君が代」強制の目的が戦争と愛国心育成にあることを象徴している。 こうしたなか、大阪では、「君が代」不起立によるのべ四十九人の被処分者のうち十三人が人事委員会に不服申し立てを行っている。処分撤回の裁判闘争も開始された。支援していこう。また、大阪と東京を中心に、「日の丸・君が代」強制とたたかう全国的なネットワークの形成へとたたかいが全国的に発展している。愛国心教育と教育労働者への攻撃は、安倍政権とこれと連動する日本維新の会らによって進められている、戦争国家化策動の重要で不可欠な一環として位置している。ともにたたかっていこう。 |
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