|
■11・30-12・1 山口 地元住民との交流深め岩国行動2013を貫徹 ■11・30 岩国基地強化を許さない国際集会 海外ゲスト、岩国、沖縄、神奈川から闘う人士が意見表明 十一月三十日、アジア共同行動(AWC)が主催する「アジアからの米軍総撤収を! 岩国基地強化を許さない国際集会」がとりくまれた。韓国や米国、フィリピンからのゲストをはじめ、沖縄や神奈川など各地でたたかう仲間が結集し、反帝国際連帯の内容をもった国際集会として成功をかちとった。 集会は午後三時から開始された。はじめに、毎年の岩国行動をはじめAWCのたたかいを最先頭で切りひらき、惜しまれながら逝去した豊田幸治さんへの黙とうを行った。 そして台湾労働人権協会から送られたメッセージビデオが上映され、アジア太平洋反米軍ネットワークからの連帯アピールが紹介された。 つづいて海外ゲスト三名が発言に立った。一人目は米国・ANSWER連合のウォルター・スモラレクさんだ。まず、ANSWER連合が反戦・反レイシズムを掲げ、シリア侵略反対、反戦兵士のたたかい、キューバへの連帯や移民の権利のためのたたかい、警察の暴虐やファシストとの対決、生活賃金要求のたたかいなど、数多くの領域で活動を行っていることが報告された。また、若者による反戦運動が拡大深化する大きな可能性をもつことが示された。最後に、「米国の人民は、米国の支配層よりも日本の人民とより共通の立場を持っていることを知っているし、われわれANSWER連合は全力でこの真実に基づいて行動していく」と力づよく表明した。 韓国ゲストとして、「群山米軍基地わが土地取戻し市民の会」事務局長のク・ジュンソさんが発言に立った。クさんは米帝がおしすすめる駐韓米軍の再配置と在日米軍再編は、東アジアに駐屯する米軍の一体化が目的だと報告した。そして戦闘機の騒音など基地被害を具体的に報告し、「岩国海兵航空隊の問題と済州海軍基地問題は別な問題ではない。沖縄の辺野古、高江と群山基地の問題も別の問題ではない」として「私たち平和を愛する民衆は国家の壁、人種の壁を飛び越えて連帯すべきだ」と訴え、「岩国の方にも、ぜひ群山に来てほしい」と呼びかけた。 フィリピンゲストとして、ミグランテ日本支部・BAYAN日本支部のジェピー・ラマダさんが発言に立った。ラマダさんは、フィリピンに対する米軍の介入とフィリピン人民の抵抗について報告した。一九九〇年に基地協定が廃止されてから、米軍は基地ではなく軍事演習の場所としてフィリピンに介入し続け、米軍とフィリピン国軍が一体化して戦闘行為を行っている事実が暴露された。最後に、台風による大災害について、米軍と自衛隊が救助を名目にフィリピンにきたが、これは新たな協定のために台風被害を利用したものだと弾劾し、BAYANは多くの支援を得て被害を乗り越えていくと表明した。集会参加者はこの決意表明に応えて、カンパを手渡した。 続いて、各地の米軍基地反対のたたかいの報告がなされた。神奈川からは県央共闘の檜鼻達実さんが発言に立ち「日米軍事再編によって、陸海空軍の司令部の日米一体化がなされた。日米軍事同盟の本質は、自衛隊が米軍の指揮の下に戦争していく体制だ」と弾劾した。沖縄からは名護市議会議員の川野純治さんが発言し「日本における米軍基地に反対していく全国のたたかいのネットワークは重要だ。名護新基地建設に反対して十一年間たたかってきた。これは歴史的な成果だ。政府と対峙してたたかい抜く」と決意を表明した。京都からは米軍Xバンドレーダー基地反対京都連絡会の山本純さんが「近畿で最初の米軍基地が建設されようとしている。知事は住民説明会や環境影響評価などの調査すら行わずに承認した。各地の反基地運動と結びついてたたかっていきたい」と発言した。 地元の岩国住民からは六名の参加があり、代表して三名が発言に立った。住民投票を生かす会、爆音訴訟の会の藤川さんは、「〇九年に爆音訴訟を始め、十月二十四日の口頭弁論で二十五回目となった。昼間騒音の停止、オスプレイの差し止め、艦載機移駐の差し止めを求めてたたかい抜く」と表明した。愛宕山を守る会の岡村さんは、原告団長を務める「山の裁判」について報告し、「十一月二十八日に判決がでたが、まったく聞くに堪えない内容だ。裁判所は行政の追認機関に成り下がった」「特別な法律を作ってまで進めた事業だが、その法律に書いていない『撤回』という言葉をひねり出し、それだけを根拠にした判決だ」と怒りをもって弾劾した。岩国市議の田村さんは、「オスプレイ搬入のように、この岩国基地は米軍のゴミ捨て場として使われている。そのために岩国基地は、どんどん変化している状態だ」「全国の反基地運動と連携してたたかっていきたい」と訴えた。 つづいて労働者実から二名が発言に立った。大阪全労協の友納さんは、日本語と英語を交互に使い「私たちには平和が必要だ。これは現実的な要求だ」と訴えた。福島連帯ユニオンの佐藤さんは、除染労働・原発事故収束作業の劣悪な状況を報告し、「楢葉町では、自分で被ばく線量を管理しろという。そして中間貯蔵施設を町内に作ろうとしている。『放射能と共存』して生きることを強いられようとしている」「私たちが求めているのは、移住する権利だ」と訴えた。 岩国ユースアクション(IYA)の三宅さんは、岩国基地の強化に反対する署名・情宣活動を関西で恒常的に取り組み、とりわけ若い人たちに訴えるため、WEB署名やステッカーなどの手段を工夫して訴えていることを報告した。 最後に、AWC首都圏の遠藤良子さんが集会決議案を読み上げ、参加者全体の拍手でこれを確認し、集会は終わった。 ■11・30 13岩国・労働者反戦交流集会 労働者が反戦闘争を闘う決意次々に表明 岩国・労働者反戦交流集会は、今年で七回目を迎えた。おりしも国会で審議中の特定秘密保護法案に対して、「こんなとんでもない法律が通ってしまえば、今日のような集会も弾圧の対象にされる。岩国からもっと大きな声を上げて行こう」と労働者実行委の垣沼共同代表から開会の宣言が行なわれ、これに続いて、岩国のたたかいの映像とのコラボで基調提起があった。 地元山口からは連帯労組山口の組合員で岩国市民の鳥家さんが、「岩国ではお金と引き換えに市民を犠牲にして基地負担強化を受け入れている。国家的な詐欺で市民をだまして土地を取り上げ米軍に差し出そうとしている。岩国を孤立させようとする動きに対して全国の労働者の力で闘おう!」と呼びかけた。東京からは元都立高校教員の青木さんが、「今年、都立高校で宿泊防災訓練の名目で自衛隊内訓練が行なわれた。事実上の軍事教練の始まりだ。日の丸・君が代、秘密保護法案など戦争動員と闘おう」と呼びかけた。全国一般全国協の渡辺書記長は、「反戦・反基地のたたかいをスローガン倒れにしないように、大会で報告し、全労協大会にも提起してきた。全国で反戦・反基地のたたかいを取り組む仲間をふやすこと、沖縄と並んで岩国のたたかいを押し上げていくことが役割だと考えている。若者も、きっかけがあれば、たたかいにたちあがる。ともにたたかいをひろげよう!」と訴えた。関西からは全港湾大阪支部林書記長が、「近畿では米軍Xバンドレーダー基地建設計画が進められ、滋賀県饗庭野ではオスプレイを投入した演習が行なわれている。秘密保護法は基地に対する岩国や沖縄のたたかい、反原発のたたかいを弾圧するものだ。全力でたたかう!」と決意表明した。全日建連帯トラック支部の和田書記長は「沖縄意見広告運動が今期も始動した。オスプレイ反対の全国キャラバンの取り組みなどの行動を共に取り組もう!」と提起した。大阪全労協からは福田事務局長が沖縄高江のドキュメンタリー映画「標的の村」を紹介し、地理的な隔絶の中で恐るべき軍事訓練が行なわれた事実を批判した。また橋下大阪市長の組合つぶし・不当労働行為に対するたたかいについて報告した。九州からは門司地区労竹内事務局長が発言に立ち、「六月に改憲阻止の労働者の広い共闘を作って様々な取り組みを続けている。来年の通常国会に上程予定の国家安全保障基本法の下での秘密保護法案・NSC法案だ。戦争立法全体とたたかう必要がある」と提起。大阪全労協青年部の白田さんは、八月の岩国フィールドワークの取り組みの経験を通した若者の意見を紹介しながら、「岩国の町おこしと次の世代にたたかいをつなげていく意味からも、来年は岩国で祭りをしよう!」と提起した。 休憩をはさんで第二部では、米国の反戦団体ANSWER連合の最近の活動上映の後、住民投票を活かす岩国市民の会・大川清代表から岩国市民の思いやたたかいの経験などを交えた連帯挨拶があった。続いてANSWER連合の青年コーディネーターのウォルター・スモラレクさんが「若者の貧困と戦争動員」のテーマで講演し、活発な質疑応答が行なわれた。 その後、沖縄から川野名護市議が「辺野古の新基地建設・埋め立てに反対し、普天間の即時返還とオスプレイ反対のたたかいを一ミリも譲らずたたかう。名護市長選でも基地建設反対のたたかいを堅持してたたかう」と力強く決意表明した。 最期に東京の自治体労働者より集会まとめが行なわれた。 ■11・30 反基地交流懇談会 国内外の運動団体が意見交流 十一月三十日の国際集会の後、米国、韓国、フィリピンからの参加者と、岩国、沖縄、神奈川と京都の反基地運動団体の懇談会が開催された。 最初に、岩国の方々が集会では言い足りなかった内容などを補足して発言された。「愛宕山を守る会」の天野さんは「二十七日の判決でやる気をなくしていたが、福島の方の発言を聴いて、その気持ちがよくわかり、良かった。本当に良い話だと思った」と感想を述べた。 韓国のク・ジュンソさんは、現在の群山基地について話した後、群山基地そのものは一九三四年に日本軍が建設し、戦後に米軍が接収したものであることを説明した。その上で、「基地が一度つくられると、再編されても、なくされることはない」と述べ、国家権力が軍事基地を手放さない状況を批判した。 発言が一巡した後、国際集会で田村順玄さんが言われた「岩国が(基地問題の)ゴミ箱のようにされている」現状について、論議した。田村さんは、再編交付金と引き換えに基地負担を受け入れてきた事実を説明し、「国は再編交付金を積み上げて、地方自治体を篭絡している」と批判した。岡村さんは、「基地があるために議会が機能しない」「市職員も働く意識を潰されている」と、岩国市の現状を述べた。沖縄・名護市の状況、神奈川の状況も報告され、再編交付金と地方自治のあり方が論議された。また、京都からは、新たに開始された反基地運動、京丹後市のXバンドレーダー基地建設阻止について報告され、地権者を孤立させない運動をつくり出すことの重要性が話された。 AWC日本連事務局の方が、「国際岩国デー」について提案した。また、岩国市民が韓国群山を訪問して反基地運動の国際交流を深めてはどうか、ということも提案した。ク・ジュンソさんは、この提案を受けて、これまでも韓国のメディアを通じて岩国基地問題を報告してきたことと、岩国からの訪韓を歓迎することを述べた。 最後に、岡村さんが翌十二月一日は百十一回目の「愛宕山見守りの集い」であることを述べ、ぜひ参加してほしいと呼びかけた。 ■12・1 愛宕山開発跡地見守りの集い 海外ゲストらも発言 十二月一日、岩国行動二〇一三の参加者の大半が、第百十一回愛宕山開発跡地見守りの集いに参加した。 九時過ぎには会場に到着し、椅子を並べたり、檄布を結んだりと会場設営を手伝った。早めに設営を終え、急きょ田村順玄岩国市議が岩国基地や愛宕山の現状と経過、裁判のことなど説明してくださった。その後元地権者の廣兼さんが、騙されて用地を売ってしまった悔しい思いを述べられた。集いに参加したからこそ伺えた、貴重なお話だった。 十時になり、集い開始だ。 司会の岡村さんからは、前日からの岩国行動に全国各地から参加があり、本日の集いにも参加しているとの紹介があった。そして十一月二十七日の「山の裁判」の判決は門前払いで、最悪のものだったと怒りの報告をされた。 続いて住民投票を力にする会や井原寿加子県議、田村市議など、地元の方が次々と発言に立った。 特に福田岩国市長のKC―130空中給油/輸送機の岩国への移駐容認の動きに警戒を強めようと呼びかけがあった。田村市議は、KC―130がキットの装着で偵察機/爆撃機へも転用可能な非常に危険な機種であると指摘した。 情勢が緊迫した中での集いだった。事実、一日当日は、小野寺防衛大臣と岸副外相が海上自衛隊の視察と称して岩国に乗り込み、KC―130受け入れについて念押しをした日でもあった。同時に、岩国経由で飛行したオスプレイが宮崎の空自航空祭で一般展示されており、「本土」におけるオスプレイの拠点基地として岩国が「活用」された日でもあった。 集いでは、岩国行動の参加者も発言時間をいただき、最初に海外ゲストが前に出た。 米「ANSWER連合」の若者は、貧困の蔓延が若者を軍隊へと駆り立てる一方で、若者たちは「祖国を守るための戦争」という嘘を見抜いている。反戦運動も広がりを見せているし、米兵への呼びかけも進んでいると報告。 次に韓国「群山米軍基地我が土地取戻し市民の会」、フィリピン「ミグランテ・ジャパン」は、東アジアの平和を実現するために、国を越えて共同したたたかいを創り出そうと呼びかけた。 ここで前半終了。各地から持ち寄った差し入れやお茶が配られ、休憩をとった。 後半は国内各地からの参加者の発言だ。 福島の参加者は、原発事故の被害や責任を曖昧にしようとする国や東電の姿勢を鋭く批判。基地も原発も、住民が騙されて被害を強いられる構造は同じと、岩国市民とつながることができて喜んでいた。 続いて沖縄の名護や神奈川、京都の米軍基地とたたかう団体や関西の労組からも、連帯アピールがあった。 関西で毎月岩国基地拡大強化反対署名を集めている「岩国ユースアクションin関西(IYA)」の若者からは、独自に作成した愛宕山の四季をモチーフにしたステッカーが紹介された。 発言の最後に、AWCの共同代表白松さん、鴨居さんからカンパの贈呈。岩国・労働者反戦交流集会実行委からは、のぼり旗基金のカンパを手渡した。 集い終了間際に基地フィールドワークの参加者も集いに合流した。最後に、百名を超える参加者全員で恒例の「守ろう愛宕山」を大合唱し、団結ガンバローで集いを終えた。 岩国行動の参加者は、岩国市民の地道な取り組みに合流し、住民たちの悔しい思いに直接触れ、改めて全国で岩国基地拡大強化反対の声を広げていこうと誓い合った。 ■12・1 岩国基地へデモ行進 基地前では米兵に呼びかける 午前中に行われた愛宕山見守りの集いなどの取り組みを終えた参加者たちは、二日間にわたる13岩国行動のしめくくりに、岩国海兵隊基地に向けたデモ行進に立ち上がった。参加者全体が、昼過ぎに岩国市役所前の公園に結集した。参加者のそれぞれが手にプラカードや楽器をもってデモ行進がはじまった。コースは岩国市役所前から、市内を通って、岩国基地までだ。 デモ隊は、「岩国基地大強化反対」「どこにも米軍基地はいらない」「米軍住宅建設反対」「石破発言弾劾!デモは当然の権利だ」と岩国市民に訴えかけながらデモを行った。岩国基地に近づくと、米国ゲストのウォルターさんがマイクを握り、米兵たちにむかって「あなたたちは理不尽な命令には従う必要はない。配属を拒否しよう!『マーチ・フォワード!』が支援するから連絡してほしい」と英語で直接訴えかけた。そして、岩国基地そばの公園までデモを貫徹した。終点では、参加者全体でシュプレヒコールを上げて、今後さらに各地のたたかいを推進していく決意を打ちかためた。 ■12・1 岩国基地フィールドワーク 基地に翻弄され続ける実態を見る アジア共同行動(AWC)日本連絡会議と一三岩国・労働者反戦交流集会実行委員会共催の「岩国行動二〇一三」の二日目の十二月一日、約十人が基地フィールドワークに参加した。 最初に向かったのは岩国基地新滑走路に最も近いパブリックアクセスロードだった。この日は日曜日であったため、平日はジェット戦闘機の爆音が響く基地は静かだった。だが、基地の片隅に設置された軍民共用の「岩国錦帯橋空港」は多くの自動車が止まっており、賑やかだった。利用者は計画通り順調に増えているという。 パブリックアクセスロードに到着すると、基地内を走る米軍のパトロールカーが前を通った。車から降りてフィールドワークを始めると、警察のパトカーがやってきた。すぐに帰ったが、参加者を威圧するために来たとした思えなかった。 基地の歴史を中心に説明が行われた。旧日本海軍の基地であったこと、朝鮮戦争、ベトナム戦争では米軍の拠点基地として使用されたこと、岩国市民は騒音と兵士による犯罪に苦しめられてきたこと、基地拡張でそれがさらにひどくなることが説明された。 専用の橋がかかる門前町の米軍住宅を車中から見た後、「安保が見える丘」に移動した。晴れていたので岩国基地の全体がよく見えた。基地の広大さを確認した。 愛宕山神社前に移動した。毎月一日に行う「愛宕山見守りの集い」が行われていて、多くの参加者が集まっていた。参加者たちは米軍住宅建設に反対し、アジアから米軍基地を総撤収させるまでたたかう、と力強く発言した。フェンスには住民を応援するメッセージを書いた旗が数多く付けられていた。 集い終了後、米軍住宅建設予定地を見た。「滑走路沖合移設」の埋立工事に使う土砂を採取して造成された土地が見えた。そこに建設されるという。近くにあるゴミ焼却場と高校は移転させるとの説明があった。 基地と米軍住宅の概要を把握できたフィールドワークだった。 ■11・30、12・1 「消えた鎮守の森」上映会 地元住民が語る言葉にうなづく 一日目には映像が途中で切れ、二日目は音声が良く聞こえなかったことが残念でした。そういう状況の中、上映会には二日間で合わせて約三十五名が参加されました。 この映画は西山正啓監督のドキュメンタリー映画「米軍再編 岩国の選択」シリーズ「米軍再編・岩国の選択~住民投票の記録」「消えた鎮守の森~見えてきた沖合移設のからくり」「貧者の一灯~子や孫たちに語りつぐたたかい」の三部作の中の第二部です。 愛宕山には段々畑や水路、水車がありました。山頂には愛宕神社があり、毎年四月十四日にお祭りが行われました。その日は平日でも学校は休校になり、子ども達は奉納相撲や屋台を楽しみにしていました。桜の綺麗な季節なのでお弁当を持って花見を楽しむ家族もあったそうです。愛宕山を削るということはそうした楽しい思い出をも壊すことになります。それでも岩国市民のための住宅や学校、病院ができることで岩国市の活性化につながり、愛宕山を削った残土を米軍岩国基地の沖合移設に利用することで基地周辺の騒音の軽減や危険の回避になるというので、住民は愛宕山を削ることに賛成しました。しかし突然、そこに米軍住宅を造ると言われます。地元住民が怒るのは当然です。映画を観ながら地元住民が語る言葉に何度も頷きました。 映画終了後、「地元で上映会をしたい」「この映画を観てから、愛宕山に行こう」「このシリーズの別の作品も観たい」などと、参加者の方々が話されていました。この映画は鑑賞後、観た人と語り合いたくなる映画です。今度、上映会を行うときは感想を述べ合う時間を作りたいと思います。できれば、各地でこの映画を購入し、鑑賞会を開いて下さい。そして岩国で起きていることを、よその出来事ではなく、地元に置き換えて考えてほしい。地元の愛すべき山が削られ、そこに米軍住宅ができることを想像して欲しい。もちろん沖縄が負わされている基地負担の現実も想像しながら。 |
当サイト掲載の文章・写真等の無断転載禁止
Copyright (C) 2006, Japan Communist League, All Rights Reserved.