|
■9・12 東京 脱原発テント裁判第三回口頭弁論 汚染水問題追及し、裁判却下を要求 九月十二日、東京地方裁判所で脱原発裁判の第三回口頭弁論が行われた。地裁前には平日昼にもかかわらず約三百人が集まった。傍聴券の抽選のあと、当選者は法廷に入り、残りの者は地裁前の歩道で抗議集会を開いた。 裁判は約一時間で終了。少し離れた参議院会館の講堂で脱原発テント裁判第三回口頭弁論報告集会が開かれた。司会は講談師の神田香織さん。以下、発言者の発言の趣旨。 浅野弁護士の裁判報告。「被告の渕上氏が意見陳述で裁判却下を求めた。青木弁護士が汚染水問題を論じ、訴えを却下すべきとした。前回公判で人定の写真が違っていたが、河合弁護士がこの点を突いた。しかし政府は開き直り、裁判所も国に甘い」と批判した。 正清さんに間違えられたテントの活動家は、「国の敵失を突く必要。この裁判は杜撰。原発と基地問題で闘い抜くべき」と発言。 被告の正清さんは、「司法は行政を守りがち。それをどうひっくり返すかが課題。安倍のオリンピック誘致演説は嘘だらけ」と発言した。 所用で不参加の渕上さんの弁論が代読される。安倍の嘘発言を告発し、「高濃度汚染水は外洋に流れ出ている。福島のある漁民は『ふざけるな』と安倍発言に怒りを震わせた。この裁判の却下を要求する」と主張。 福島からかけつけた渡辺さんは、「テントは私たちにとって大切な存在。日本は昔から権力者による嘘といつわりの政治が続いた。福島原発事故においてもそういう除染が行われている。先祖から受け継いだ土や草が切り刻まれて袋詰めにされている。放射能に汚れた土が、草が憎いと福島県民は思っている」と怒りをこめて発言した。 同じく福島から参加した佐々木さんは、「二〇一一年十月に経産省前に福島の女たちが押しかけた。その後を繋いでくれた全国の女たちがいた。テントは私たちの心の拠り所。故郷を追われる悔しさと苦しさを分かってほしい。福島では深呼吸が恐くてできない。草むらに寝転がる子どもがいない。最終処分場も中間貯蔵施設も決まっていないから除染しても土と草は敷地内に置く状態。福島を忘れないで」と訴えた。 上関原発阻止被告団で中電からスラップ訴訟の対象になっている岡田和樹さんは、「地元の広島県三原市の干潟埋め立て反対闘争を起こし計画を中止させた。二〇〇九年の上関原発工事反対闘争に参加。中電側の暴力が激化。同年末にスラップ訴訟が始まった。訴訟内容がデタラメなため時間と費用が物凄くかかる。支援をお願いする」と発言した。 川内原発反対運動の松本さんは、「金さえばら撒けば暴力でも何でもできるという風潮が日本全国に蔓延している。鹿児島は偏西風が強い。川内原発事故が起きれば日本列島全体が放射能に覆われる。抗議葉書運動に協力を」と訴えた。 伊方原発反対運動の井出さんは、「毎月十一日にゲート前で抗議集会をしている。一国の首相が世界の舞台のオリンピック誘致演説で大嘘をついた。日本の恥の文化はどこに行ったのか。四電が伊方の再稼働申請を明日する予定なので抗議行動をする。再稼働の一番手は伊方で二番手は川内。全国の連帯の力で再稼働を阻止しよう」と呼びかけた。 河合弁護士に続いてテント裁判「当事者」の斎藤さんは、「諦めるのが一番良くない。脱原発まで津々浦々までオルグして回ろう。命の闘いをしている。頑張りましょう」と訴えた。 最後はシュプレヒコールで集会は終わった。 |
当サイト掲載の文章・写真等の無断転載禁止
Copyright (C) 2006, Japan Communist League, All Rights Reserved.