|
■8・22 沖縄 米軍ヘリ墜落抗議 1100名で宜野座村民大会 オスプレイ、辺野古新基地の撤回も要求 八月五日に発生した米空軍嘉手納基地所属のHH―60救護ヘリのキャンプ・ハンセン宜野座大川ダム付近への墜落炎上事故を受け、八月二十二日、一千百人が結集して「米軍ヘリ墜落事故に抗議する宜野座村民大会(宜野座村基地対策協議会主催)が宜野座ドームで開かれた。 沖縄ではオスプレイ追加配備阻止闘争が普天間基地ゲート前攻防を軸に連日展開されている中で、今回のHH―60ヘリ機の墜落事故は起きた。起きるべくして起きたヘリ墜落事故であり、オスプレイ配備により危険性はさらに増している。 開会前から赤色のTシャツを着けた村民が家族連れで続々と集結、ヘリ墜落への怒りと大会成功への機運が高まっているのが実感できる。その最中、墜落機同型のヘリがドーム上空を飛行しているではないか、参加者からは次々と怒りの声があげられた。 会場演壇には、主催者をはじめキャンプ・ハンセン三町村連絡協議会の金武町長・議長、恩納村副村長・議長も登壇し、また会場にも金武・恩納・名護など周辺住民も多数参加し、連帯を表明した。 主催者を代表して発言した當真(とうま)淳村長は、「基地面積は村全体の50・7%を占めており、日常的に米軍機が民間機と上空を飛行する中での今回の事故は村民に大きな衝撃と不安を与えた」「わずか二十年間に三度(一九九二年、九八年)もの墜落事故が起きている村がどこにあるのか」と厳しく弾劾し、この村民大会は「単なるパフォーマンス」という一部の批判にふれ、「われわれは政治的主張のために大会を開いているのではない。自らの生命や財産、生活を守るために、確固たる意志を日米両政府に示そう」と力強く訴えた。 次に、村議会議長の後、老人代表、区長代表、学生代表、婦人代表による村内各団体からの意見発表が行われた。中でも村老人クラブ連合の仲田善光会長は、「事故当時、このドーム会場では村老人会のグランドゴルフ大会が開かれており、事故は住民に大きな不安と恐怖を与えた。オスプレイ配備後、訓練も激化している。普天間基地は辺野古移設ではなく、閉鎖・撤去だ。子や孫たちのため基地反対を貫こう」と訴え、会場は大きな拍手と歓声で沸き上がった。 また、宜野座中学校生徒会副会長の平田哲也君は、「当日、老人会のグランドゴルフ大会の記録員としてドーム会場におり、空には煙が上がっていたことを鮮明に覚えている。隣の辺野古に新たな基地が建設されればさらに多くのヘリが宜野座の空を飛び、危険度は増していく。安心して学校生活が送れるよう、宜野座から平和を発信していこう」と訴えた。 大会決議では、事故原因が究明されない中でのわずか二週間足らずの訓練再開に抗議し、また墜落現場近くの飲料用大川ダムの水質汚染(放射性物質汚染)も懸念されており、現在も自己防衛のため取水停止を余儀なくされていることにも強く抗議している。さらに決議はオスプレイ配備・追加配備にもふれ、「日米両政府は、沖縄県の基地負担軽減を図るとのことだが、宜野座村においては基地の騒音被害が増大し、墜落の危険性を含め、村民に恐怖と不安をもたらしており、これ以上の基地負担については受け入れることはできない」と抗議し、「事故原因究明と再発防止策の公表と、事故機同機種の飛行中止」「損害補償」「安全確認のための立ち入り調査」「オスプレイの沖縄からの即時全機撤収」を求めた。 大会参加者はこの決議を満場の拍手で採択するとともに、決意も新たに団結ガンバロー三唱で気勢をあげ、大会を終えた。 |
当サイト掲載の文章・写真等の無断転載禁止
Copyright (C) 2006, Japan Communist League, All Rights Reserved.