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     3月24日 三里塚

   全国総決起集会に1370名

   
市東さんに対する農地強奪を許さない!
    


 
 寒風が吹く中、「原発・オスプレイ・TPP絶対反対!誘導路粉砕・反動判決許すな!」のスローガンのもと、三里塚現地において三里塚全国総決起集会がかちとられた。反対同盟の呼びかけに応え、全国から千三百七十名の労働者・学生・市民が結集した。
 正午になり、伊藤信晴さんと宮本麻子さんの司会で全国集会が開始された。まず森田恒司さんが開会宣言を行い、「国策裁判によって農地強奪が行われようとしている、何としても市東さんの農地を守ろう」と参加者に檄を発した。
 つづいて事務局長の北原鉱治さんが主催者あいさつを行った。北原さんは「福田内閣の三月開港宣言を粉砕したのが、この三月全国総決起集会の始まりだ。いま市東孝雄さんに対して、空港会社が裁判と暴力をもっておそいかかろうとしている。無法の工事によって市東さんの生活を破壊する第三誘導を弾劾する。成田空港廃港をかちとるまで、たたかい抜く」と反対同盟のたたかう決意を明らかにした。
 次に事務局次長の萩原進さんが基調提起に立った。まず、十一月から三月にわたる連続した現地闘争・裁判闘争によって国策、空港建設を揺るがすたたかいができた、と積極的に総括した。そして今後の方針として次のように提起した。「まず、市東さんに対する農地強奪攻撃を打ち破ることだ。市東さんの畑のほかにも、苗を育てるビニールハウス農機具をしまっておく倉庫、作業場がある。農地法を使って、市東さんの畑の六十五パーセントを奪おうとしている。これは、農民として生きていけなくするということだ。土地収用法を使ってもされなかったことが、いま市東さんに対してされようとしている。しかも民事裁判を通して行おうとしている。二重三重に誤っている、あくどいやり方だ」。
 「安倍はTPP交渉参加を表明した。TPPは、突きつめれば農地とり上げに結果する。市東さんに対する農地強奪攻撃は、このような安倍のTPP推進を象徴している攻撃だ。これに断固として反対し、全国農民の先頭に立って闘っていく。さらに安倍政権は右翼的な攻撃を繰り出し、憲法改悪を公言している。あらゆる戦線が共同して安倍との攻防戦を闘う必要がある。正面から安倍政権の攻撃を粉砕して行くのが我々の進むべき方向だ」と訴えた。そして「三月二十七日の裁判闘争を闘いぬき、農地強奪に向けた空港会社の動きによっては、四月、五月、六月、七月のいつでも結集を呼びかけて、闘いぬく体制を取れるようにしていく」と、気迫あふれる提起がなされた。
 そして、市東孝雄さんが登壇した。「裁判闘争が始まって六年がたった。今月の二十七日は最終弁論だ。この裁判で、成田空港会社は仮執行を要求してきた。地裁の判決で、畑を奪おうとしている。怒りを抑えることができない」「NAAは耕作者である私が知らないうちに土地を買収した。私はそのことを知らず地代を払い続け、十五年もの間、前の地主は地代をだまし取り続けた。その上、空港会社の人間が勝手に父親の署名をした、偽造した書類がでてきた」「百年近く、誰からも文句を言われずに耕してきた畑だ。農地法で守るべきものを、農地法で奪うとは何事か。絶対に許せないことだ」として、発言をつぎのように締めくくった。「何が何でも、天神峰で農民として生きていく。親父の遺志である『空港廃港』まで闘っていく。安倍と対決し、福島と沖縄とともに闘っていく」。このように決意をはっきりと表明した市東さんに対して、参加者全体が大きな拍手でこたえた。
 次に反対同盟顧問弁護団をはじめ集会に駆けつけた各団体からの発言が行われた。顧問弁護団からは、裁判闘争は終始、市東さんのペースで進行してきたことが報告された。そして、反動判決を許さない渾身の最終弁論を用意し、多見谷に叩きつけると決意表明した。つづいて、福島からの発言では、3・11の福島現地での取り組みが報告された。沖縄からは安次富浩さんがマイクを握り、安倍政権による辺野古埋め立て申請の強行と、4・28に行おうとしている政府式典を徹底的に弾劾した。この発言ののちに、反対同盟、福島・沖縄の人々が一斉に登壇し、ともに手を取り合って気勢を上げた。
 そして市東さんの農地取り上げに反対する会に続いて、鈴木加代子さんによるカンパアピール、関西地区生コン支部からの連帯メッセージ読みあげなどが続いた。共闘団体の発言では、統一委員会から日本反帝戦線の同志が登壇した。3・27千葉地裁闘争をはじめ、逮捕・流血を恐れず反対同盟とともに闘いぬく決意とともに、4・28政府式典と原発再稼働に突き進む安倍右翼反動政権に対し、人民の実力闘争で安倍政権を打倒していく決意を明らかにした。
 そして集会宣言を野平聰一さんが読みあげ、太郎良陽一さんがスローガン提起とガンバロー三唱を行い、集会参加者はデモに出発した。デモコースは、集会場の天神峰を出発し、東峰地区を通って、南台の畑までだ。デモ隊列を先頭で引っ張るのは、反対同盟のトラクター部隊だ。市東さん宅前を通過すると、すぐ目の前に第三誘導路が通っている。デモ隊は、第三誘導路の供用を弾劾するシュプレヒコールを上げ、反対同盟とともに農地強奪を許さずたたかい抜く決意を固めて、最後まで戦闘的なデモを貫徹した。



 

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