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     2・18 千葉

   市東さん行政訴訟・農地法裁判

    
4時間半にわたり怒りの証言




 
 ●情宣・集会・デモ、千葉地裁を包囲

 二月十八日、市東さん行訴・農地法裁判が千葉地裁において行われた。
 朝から、千葉地裁前、千葉駅頭周辺においてビラ撒き情宣、宣伝カーでの情宣を行った。午前十時三十分から千葉市中央公園において集会が行われた。参加者三百名。裁判中の午後にも集会、デモ、リレートークが行われている。午前の集会冒頭、反対同盟事務局長の北原さんは「代々作り上げられた農地を強奪する判決が行われようとしている。法律を壊しているのは政府だ。われわれは正義そして真実を明らかにしよう。まさに三里塚闘争は正義の闘い、生きる権利の闘いだ。生きている限り社会が根本から変わるまで闘う」と参加者を鼓舞する力強い発言を行った。その後、反対同盟のトラクター三台を先頭に千葉地裁、千葉駅周辺をデモストレーションした。反対同盟萩原富夫さんが乗った先頭のトラクターには「我ら国策の横暴を糾す」と筆書きした旗を付け、労働者・市民、各党派をはさみサウンドカーが最後尾に連ねた。農地強奪を許さない怒りのアピールが街頭の市民・労働者・学生に対し圧倒的に展開された。デモ終了後千葉地裁を包囲する人間の鎖行動が連続して行われた。約三百名の参加者によるヒューマンチェーンは「農地取り上げを許さない」「農地は命」とシュプレヒコールをあげ、最後に反対同盟歌を歌い行動を貫徹した。千葉地裁周辺三カ所を繋ぐ取り組みで、予想を超えて成功裏に終わった。

 ●市東さん証言

 午後一時三十分より行われた裁判では、市東さんによる本人尋問が行われた。
 今裁判における証言は主に、市東さんが行っている有機農業また産直運動はどのようなものか、おじいさんの代からの農地に込める思い、沖縄、福島に向ける思い、違法に進められた売買契約・解約許可申請、農地法を悪用して裁判を進める千葉地裁多見谷裁判長、生活破壊・営農破壊をし囲い込むために莫大な税金を投入して空港建設を進める県・空港会社に対する怒りなどであった。市東さんはありとあらゆる感情を証言にかえたのだ。
 裁判の冒頭、市東さんが日ごろどのように営農しているのかをまとめたDVDを上映した。現地調査をしようとしない、多見谷裁判長、県・空港会社側に市東さんの生活・営農がどのような状況で行われているか突きつけたのだ。
 市東さんは今現在行っている営農について「親父が出稼ぎしながら自分たちを育て、苦労して作り上げた農地で、消費者に丹精込めて作った野菜を送り出すことは何よりも喜びになるし、やりがいもある。また誇りです」と述べた。土地の明け渡しを求められていることに対しては「土地が取られることになれば、産直運動ができなくなり消費者に安心安全な野菜を届けることができなくなる。人間関係も破壊され、約束破りになる」と産直野菜で消費者との信頼関係、顔の見える関係を作ってきた思い、農薬まみれの野菜とは違い、安心で安全な野菜を届けたいという市東さんの気持ちを述べた。最後には、「沖縄、福島とつながるために、自分の農業を今まで以上に共有して頑張りたい。事業認定、土地収用法も失効しているのに、農地法を悪用してまで土地を取ろうとすることは本当に許すことができない。農地は私にとって生きがいであり、命だ。その土地を取るということは私に死ねと言っていること。親父が守ってきたものを守るのは当然であり、それを取ろうとするならば、それなりの覚悟をもって全力で闘う。生きる権利を勝ち取る」と農民としての誇り、そして千葉地裁、県・空港会社に対する不当な農地取り上げを絶対に許さない怒りの証言を計四時間半にわたって行った。
 閉廷後の報告集会で市東さんは「今日のみなさんの闘いに勇気付けられた。裁判ではなかなか思ってることを言えなかったが、これで終わりじゃない。みなさんとともに空港廃港まで闘う」と決意表明した。
 萩原進さんは「今回のデモ、やればできる。裁判所を包囲したんだ。負けるなんてことを言ってはいけない状況だ。勝つためにはどうするかだ。今回のデモのように市民が注目している。春の全国集会は千五百人集めると公言した。集まらなければその責任をとる。大結集で闘おうじゃないか」と不当判決を許さず3・24全国総決起集会への結集を訴えた。
 成田空港会社は、格安航空会社の増便を方針に夜間便・早朝便の拡大をしようとしている。その説明会を二月から地域において開催しているが、下総地区では説明会自体を拒否している。また成田市、芝山町では「また騒音が増える」「寝る時間が減ってしまう」と市民の声が上がっている。
 報道では成田空港会社が成田市取香地区において駐機場拡大の買収に乗り出したといわれており、東側誘導路、第三誘導路に加え、格安航空会社の展開を目的に市東さんをさらに空港の中に囲い込もうとしているのだ。本当に許すことができない。
 さらには二月二十日早朝、千葉地裁執行官が市東さん宅に訪れ、無断で侵入し、公示書(現状保全命令文書)を作業場、ビニールハウス、はなれ、トイレの中にまで!計十四ヵ所に貼り付けて帰っていった。私服、機動隊を多数動員し、上空では空警のヘリを旋回させやってきたのである。市東さんには人権がないのか。徹底的に糾弾しなければならない。
 反対同盟は供用開始に合わせた三月七日に現地小集会、デモを行う予定だ。来る三月二十四日の全国総決起集会は、市東さんの農地強奪を許さない決戦をまさに闘う集会になる。三月の決戦情勢を反対同盟そして市東さんの決意に徹底連帯し、全力で闘っていこう。集会デモ、裁判闘争、現地闘争に多くの同志・友人の参加を訴える。


 

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