|
■10・7 三里塚 全国総決起集会開かれる 農地強奪を許さない決意示す 十月七日、三里塚現地において、三里塚芝山連合空港反対同盟が主催する全国総決起集会がかちとられた。最近までの厳しい残暑を忘れさせる冷たい風が吹く中で、「第三誘導路粉砕・市東さんの農地を守ろう! フクシマ連帯・原発再稼働を許すな! TPP(環太平洋経済連携協定)反対! 軍事空港粉砕・改憲阻止!」をスローガンに掲げる集会に、全国から九百七十名の労働者人民が駆けつけ、反対同盟とともに現地闘争をたたかい抜いた。 正午からの本集会に先立って、統一委員会と二期阻止全国共闘の仲間たちは、前段集会を行った。消費増税や原発再稼働、オスプレイ配備を強行している野田政権と対決する現下の情勢の中で、国策に抵抗し抜いている反対同盟とともに三里塚闘争をたたかい抜く決意を固めた。 そして正午になり、司会の萩原富夫さんと宮本麻子さんが演壇に立った。萩原さんが集会スローガンを読み上げ、つづいて森田恒司さんが集会の開始を宣言した。そして本集会で基調報告を提起する予定だった萩原進事務局次長が、風邪のために参加できなくなったことが報告された。 つづいて、反対同盟事務局長の北原紘治さんがマイクを握り、基調報告をかねた主催者あいさつを行った。北原さんはまず、「この大地に立つと、成田空港のでたらめさがよく分かる。市東さんの家と畑を囲い込んでしまって、生活するならしてみろというのが、国と空港会社のやっていることだ」と第三誘導路建設を弾劾した。そして、空港反対闘争四十七年をかけて市東さんの農地を守りぬく決意を明らかにし、ともに立ち上がるように力強く訴えた。 続いて、特別報告として動労千葉、沖縄、関西新空港反対住民から発言があった。沖縄からは知花昌一さんが発言し、「オスプレイが落ちたら沖縄の人々が死ぬ。これがはっきりしている。だから、オスプレイ配備に反対する島ぐるみの闘いをしてきた」と、オスプレイ配備強行を弾劾し、普天間基地のゲートを封鎖した反対闘争の状況を報告した。そして「沖縄では、九五年から四回にわたって十万人集会をやってきた。しかし、沖縄の米軍基地は何一つ変わらない。三里塚の闘いに学びながら、オスプレイが落ちない間に撤去させる」として、闘いの先端を切り拓いていく決意を明らかにした。 次に、市東孝雄さんが登壇した。第三誘導路工事による営農破壊、農地強奪裁判での空港会社や千葉県、裁判所ぐるみのデタラメを暴露し、「先祖代々の畑を耕している。これからも農民として生きていく。これのどこに不正があるのか」と権力への怒りを訴えた。そして、沖縄や福島では国策に対して「たくさんの人が立ち上がっている。三里塚にも数千数万の人が立ち上がる闘いを作っていきましょう」と訴え、集会参加者は万雷の拍手でこれに応えた。つづいて、市東さんの農地を守る会から活動報告と裁判支援強化が訴えられた。全国農民会議からは、福島の農民による放射能低減の取り組みの報告やTPP反対のアピールが行われた。 反対同盟顧問弁護団からは、緊迫する農地裁判と全裁判闘争への支援が訴えられた。千葉地裁の多見谷裁判長が証人尋問でビデオリンク方式を採用することは「証人隠し以外の何ものでもない。公開裁判の否定だ」と徹底弾劾した。さらに、「この暴挙に対する裁判官忌避手続きが進行中であるが、これを無視して、ビデオリンクでの証人尋問を強行しようとしている。このように拙速裁判での年度内結審へつきすすむ千葉地裁を決して許さず、市東さんに対する農地強奪攻撃を粉砕しよう」と訴えた。 カンパアピールでは、婦人行動隊の木内さんと鈴木さん登壇し「裁判のもとで農地が強制収用されようとしている。こんなことは許すことができない」として、反対同盟が一丸となって市東さんと共にたたかうという決意が表明された。 住民団体の発言では、はじめに「子供たちを放射能から守る福島ネットワーク」の椎名千恵子さんが発言し、共闘団体の発言では野戦病院から再建に向けた決意が表明された。 そして日本反帝戦線の同志が発言に立った。まずはじめに、農地強奪裁判と第三誘導路建設を徹底弾劾し、反対同盟・弁護団・支援が一体となって闘っていく決意を表明した。そして、反原発闘争とオスプレイ配備阻止闘争の報告とともに、十一月にとりくまれる岩国行動の成功に向けた決意を明らかにした。また今秋期の具体的闘争方針として、十月IMF・世銀東京総会粉砕、十一月の反原発とオスプレイ撤去の闘いを明らかにした。 集会の最後に、野平さんが集会宣言を読み上げ、参加者全員の拍手で確認した。太郎良さんが集会スローガン読み上げた。そして、十月十五日の裁判に合わせて、千葉中央公園で集会とデモを行う方針が提起された。 集会参加者全員でガンバロー三唱を行い、デモ行進に出発だ。デモコースは、萩原さんの畑から東峰部落を通り、市東さん宅前を通って、現闘本部横の市東さんの畑までだ。滑走路に着陸しようとする航空機が轟音を鳴らして、デモ隊列の真上を飛んでいく。市東さん宅の周辺は、またも道路が付け替えられトンネル化されている。デモ隊は、空港会社による営農破壊・生活破壊を弾劾するシュプレヒコールをあげて、デモ行進を貫徹した。 |
当サイト掲載の文章・写真等の無断転載禁止
Copyright (C) 2006, Japan Communist League, All Rights Reserved.