共産主義者同盟（統一委員会）

■1・23　千葉

市東さん耕作権裁判　　証拠偽造を追及し空港会社追い詰める

　一月二十三日、千葉地裁民事二部（白石史子裁判長）において市東孝雄さんの耕作権裁判の第二十二回口頭弁論が行われた。今回の法廷には、争点になっている「同意書」「確認書」の偽造を証明する筆跡鑑定書が提出された。市東孝雄さんの父である故市東東市さんが、当時の空港公団に提出したとされる「同意書」「確認書」の署名が東市さん本人の筆跡ではないことが、専門の鑑定人によって明らかにされている。さらに、当時東市さんには軽い脳梗塞があり、成田空港会社が提出した文書に署名したような力強い筆致で書くことが困難だったこともわかっている。そもそも空港反対運動の最先頭に立っていた東市さんが、空港に土地を明け渡す文書に署名することもまず考えられない。空港会社がやっていることは、有印私文書偽造・同行使にあたる明確な犯罪行為である。空港会社は新たに用地買収をめぐる「覚書」を提出したが、このコピーは重要箇所を墨塗りにしてあるという代物だった。反対同盟と弁護団は原本の提出を要求した。千葉地裁はただちに空港会社の訴えを却下・棄却しなければならない。
　裁判後、千葉市文化センターで行われた報告会では、市東孝雄さんが「訴えを却下させるぐらいに攻めていく」と決意表明した。弁護団からは「証拠偽造でしか成り立たないような裁判は棄却しかない」「これはブラック企業のやり方だ」「現実を見ずに型にはめてくるような法律論で押し切るやり方に『偽造問題』で一本筋を通すことで、強引な訴訟進行を不可能にした」と解説があった。次回公判は四月九日の十時三十分から。回を重ねる度に空港会社の不当性が明らかになっていく。多くの傍聴で空港会社を追及していこう。