共産主義者同盟（統一委員会）

■10・16　東京

　ＡＷＣ首都圏集会　　田村岩国市議が講演

　11月岩国行動への決意固める

　十月十六日、東京・千代田区のたんぱぽ舎のスペースたんぽぽにおいて「艦載機は出て行け！　愛宕山米軍住宅反対！　アジアから米軍基地を撤去させよう！　岩国基地強化に反対する10・16講演集会」がアジア共同行動（ＡＷＣ）首都圏の主催で開催された。会場のスペースたんぽぽは、「脱原発と、環境破壊のない社会をめざして多くの人々が出会える『小広場』として」運営されているたんぽぽ舎のイベントスペースだ。
　この日の集会は、十一月二十六～二十七日にかけて山口県岩国市で行われる「アジアから米軍を撤収させよう！岩国行動２０１１」に向けた前段集会の位置づけでおこなわれた。岩国現地から岩国市議の田村順玄さんを招き、岩国現地の情勢を中心にした講演を受け、十一月岩国現地に結集する意志統一をかちとった。
　午後一時すぎ、司会のＡＷＣ首都圏実行委のあいさつで集会が開始された。はじめに沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック、全国一般労働組合全国協議会、戦争と差別、貧困とたたかう学生団体「あすじゃ」のそれぞれから連帯発言がおこなわれた。
　沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックは、野田政権による新基地建設の攻撃が強まる中、沖縄現地では普天間基地撤去―新基地建設阻止の声が強まっていることや、二〇一二年五月十四日に賃貸借契約が切れる米軍用地について、あらたに百七十四人の契約拒否地主が出ていることを報告した。そして、辺野古実が開催しようとしている11・24集会への結集を訴えた。
　全国一般労働組合全国協議会は、３・11東日本大震災の被災地支援、福島第一原発事故批判と反原発のたたかいとともに、労働現場における労働者の賃金・団結権・団体交渉権といった基本的な問題の重要性について語った。
　「あすじゃ」は、「二〇〇七年岩国基地米兵の広島性暴力事件に抗議する取り組み」として、集会前に水道橋駅前において情宣をおこなったことを報告した。
　つぎに集会のメインである「岩国基地問題とたたかいの報告」と題した講演だ。司会を国立市民の遠藤良子さんに交代し、田村順玄さんがさっそく講演にはいった。田村さんは、沖縄の基地問題は東京においてもマスコミに報道されているが、「岩国の話題は、東京においてはなかなか届きにくい」現状があると前置きしたうえで、二〇一一年最近の状況について次の三点で報告した。
　田村さんは、第一に、基地沖合の新滑走路の運用が開始されたことで、岩国基地の機能強化がいっそう進んでいることを明らかにした。第二に、九月十八日、岩国基地で海上自衛隊の秋の基地祭がおこなわれた際、その日は、一般市民が基地に入ることが許されているにもかかわらず、田村さんと報道関係者は自衛隊と米軍によって基地への立ち入りを拒否されたという事実にふれ、「米軍の命令だから」という理由で一般公開している基地祭に入ることを拒否すること自体が「差別であり、人権侵害だ」と、自衛隊と米軍を徹底弾劾した。第三に、愛宕山開発跡地を防衛省が買い取り、そこに米軍住宅を建設するという話が具体的になっている状況について述べた。田村さんは、そもそも地元住民は岩国市民のための住宅地建設という説明で愛宕山の開発を了承したのに、愛宕山米軍住宅化の計画は厚木基地艦載機の岩国基地移駐計画と一体のものとして計画されてきた、財政的に逼迫している山口県と岩国市の窮状につけこんだ本当に悪らつな計画だと弾劾した。
　休憩をはさんで質疑応答がおこなわれた。会場の参加者からは、活発に質問と意見が出された。
　参加者からの発言では、立川自衛隊監視テント村から、10・29東京都防災訓練反対闘争の呼びかけがおこなわれた。
　「日の丸・君が代」の強制に反対している教育労働者からは、大阪府において橋下知事率いる大阪維新の会によって「日の丸・君が代」強制条例が成立させられ、この秋には処分条例の成立が目論まれている、このことに対して「反対の声をあげていこう」という訴えがおこなわれた。
　アジア共同行動日本連共同代表の鴨居さんからは、「十一月二十六日から二十七日かけて開催される岩国現地行動に結集し、労働者・市民・学生による反戦・反基地・国際連帯の声を挙げていこう」という呼びかけがおこなわれた。
　そして、集会中に集められた岩国現地へのカンパと檄布が、ＡＷＣ首都圏幹事から田村さんに手渡され、岩国現地に結集する決意を参加者全員で打ち固め、集会を終えた。