共産主義者同盟(統一委員会)

 

■政治主張

■各地の闘争

■海外情報

■声明・論評

■主要論文

■綱領・規約

■ENGLISH

■リンク

 

□ホームに戻る

 ■3・27  三里塚

 現地で全国集会開かれる



 
三月二十七日、「用地内」天神峰の市東さんの畑において、「第三誘導路建設阻止! TPP(環太平洋経済連携協定)反対! 現闘本部の破壊を阻止し、市東さんの農地を守ろう! 軍事空港建設粉砕・改憲阻止! 3・27全国総決起集会」が三里塚芝山連合空港反対同盟の主催でかちとられた。
 三月十一日の東日本大震災から二週間が経過したが、被災地への救援が十分に届かず、福島原発事故による放射能汚染が拡大する中で集会が開催された。電力不足やガソリン不足で東日本全域の交通状態がマヒしているなかにおいても、八百四十名余と多くの労働者人民が三里塚現地に結集し集会・デモをたたかい抜いた。

 ●前段独自集会かちとる

 機動隊の不当な検問を跳ね返し、集会場に結集した二期阻止全国共闘と共産同(統一委員会)の部隊は、午前十一時すぎから本集会に向けた前段独自集会を開始した。統一委員会行動隊、二期阻止全国共闘、首都圏労共闘、たたかうう学生それぞれから、たたかいの報告と三里塚闘争への決意表明がなされた。そしてシュプレヒコールで独自集会をしめくくり、本集会へと臨んだ。

 ●東日本大震災の犠牲者への黙祷

 正午すぎ、司会の宮本麻子さんと萩原富夫さんのあいさつで集会が開始された。集会の冒頭、「東北・関東大震災の犠牲者を悼み、被災地支援の決意をこめて」と題した特別プログラムからおこなわれた。参加者全員が一分間の黙祷。つぎに「被災地からの報告」と題して、被災地域の学生と労働者が発言。さらに、原発事故の被害にさらされている福島の酪農家からの怒りのメッセージが読み上げられた。
 つづいて、反対同盟が三月十八日に発した「労働者・農民・市民の力による被災者救援運動を! 事故情報を包み隠さず開示せよ! すべての原発を即時停止せよ!」と題した声明文を北原鉱治事務局長が読み上げ「核は絶対になくさなくてはならない」と訴えた。

 ●反原発、TPP絶対反対

 開会宣言を反対同盟の森田恒一さんがおこない、萩原進事務局次長が基調報告に立った。萩原さんは「怒りに震えて言葉が先走りそうだ。怒って怒って、怒りを爆発させよう。地震と津波による被害は天災だが、それにともなっておこった福島原発の事故は人災だ。この責任を徹底的に追及し、責任をとってもらおう!」と怒りをあらわにした。そして、震災問題、原発事故問題、TPP問題などを中心に四点にわたって提起した。第一に、震災後の被災者支援問題と原発事故は人災だ。すべての情報の公開と、原発の停止、廃止を。さらに第三誘導路建設に二百億円、また機動隊の新たな宿舎などの空港建設費用・施設をただちに被災者救援にあてろ。第二に、原発はそもそも核兵器―核武装のためにつくられた。それを菅政権は、「日本のすぐれた技術」などといいなして原発のアジアへの輸出をはじめている。原発輸出を許してはならない。原発輸出は各国の治安問題、戦争策動と結びついている。原発停止―廃棄とともに、反戦反核闘争を進めていく。第三に、「日本の震災復興のために輸出が重要」だからとTPP推進を御用学者が主張しているが、このことを進めれば日本の農家は壊滅だ。さらにTPPは、アジアへの侵略と植民地化の攻撃だ。第四に、震災によって価値観が一変した。政府やブルジョアマスコミが「安全だ。安心だ」などと言っても誰も信用しない。国や政府に対する不信感が増大している。このことは重要だ。いま国策である空港よりも、われわれが作る農産物―農業が大切だというところまで押し返してきた。こんどは、「国や政府のいうことを信じるな」と声を大にして訴える、そういう時代に入った。今こそ、怒りをもって立ち上がるときだ。いま、われわれに問われているのは、労働者人民自身による、被災者救援支援のたたかいをつくりだしていくことだ。「被災者とともに立ち上がり、政府、行政、大企業の責任を徹底的に追及しよう」という力強い訴えに、会場の参加者は万雷の拍手でこたえた。
 特別報告で、沖縄・市東さんの農地を守る会の大宮さん、宮城節子さんが登壇した。大宮さんは、六月二十二日に沖縄で三里塚集会を開催することを明らかにした。宮城さんは、「三十年前に三里塚でたたかった経験があったから、沖縄でたたかってこれた」と自身のたたかいの経験を語った。そして、名護市長選、名護市議選を通して、辺野古新基地反対の意思を明確にした名護市は、基地交付金にたよらない街づくりを進めていると報告。さらに、高江ヘリパッド建設阻止のたたかいが緊迫した状況であることを明らかにし、ノグチゲラの繁殖期に入っても工事が強行されていることを弾劾した。
 鈴木謙太郎さんが「TPP(環太平洋経済連携協定)参加阻止! 原発事故による農地・農業破壊を弾劾する! 三里塚から全国の農民に訴える」アピールを読み上げた。地元北総農民のアピールでは「TPPは農家を壊滅状態にしてしまう。TPPに反対し、こちら側から社会を変えよう」と訴えた。
 市東孝雄さんは、原発事故にともなう農作物の放射能汚染の被害の実態を明らかにするために「成田市に放射能の測定を実施しろと要求した。原発も目の前の敵になりました。これかれも野菜をつくっていきたい。自然体で農地を守りたたかい続けます」と不屈の農民魂でたたかい続ける決意を明らかにした。
 反対同盟顧問弁護団は、成田空港会社が「訴訟の一部部取り下げ」をおこなったことを報告し、法廷内外を貫く三里塚闘争の成果であることを確認した。そして、5・20現闘本部控訴審判決攻撃を粉砕しようと訴えた。
 被災地支援カンパアピールを婦人行動隊の鈴木加代子さんがおこない、共闘団体の発言で統一委員会の同志が壇上に立った。同志は、震災犠牲者への哀悼の意を表明した上で、原発事故が被曝、体内被曝を引き起こしていることを徹底弾劾し、すべての原発の即時停止、廃炉に向けてたたかおうと訴えた。そして三里塚の情勢を踏まえた上で、現地闘争、裁判闘争をたたかう決意を明らかにした。さらに、4・24反戦闘争、五月沖縄闘争、六月国際連帯運動に決起する方針を力強く打ち出した。
 集会宣言を野平さんが読み上げ、拍手で確認。スローガン採択、閉会宣言、ガンバロー三唱を伊藤信晴さんの音頭でおこない、いよいよデモ行進だ。デモコースは集会場から東峰十字路を右に曲がり、小見川県道から天神峰トンネルを通過して、切り回し道路を通り、市東さん宅南側の開拓組合道路までのコースだ。トンネルを出ると、鉄板で囲われた向こう側では、第三誘導路の工事が行なわれている。さらに、機動隊の宿舎の建設も見える。統一委員会と二期阻止全国共闘のデモ隊は怒りをこめて第三誘導路、機動隊宿舎建設に対して弾劾のシュプレヒコールを叩きつけた。



 

 

 

 

当サイト掲載の文章・写真等の無断転載禁止
Copyright (C) 2006-2007, Japan Communist League, All Rights Reserved.