共産主義者同盟（統一委員会）

　■10・10　三里塚

第３誘導路粉砕！　1560人が大結集

　十月十日、東峰の反対同盟萩原進さんの畑において、「第三誘導路粉砕！　団結街道廃止許すな！　現闘本部の破壊を阻止し、市東さんの農地を守ろう！　軍事空港建設粉砕・改憲阻止！　10・10全国総決起集会」が三里塚芝山連合空港反対同盟の主催で闘われた。
　前夜からの雨で地面がぬかるんでいるが、集会場には全国から千五百六十人の労働者・学生・市民が続々と結集した。
　本集会がはじまる前に、二期阻止全国共闘による前段独自集会がかちとられた。日本反帝戦線、行動隊、二期阻止全国共闘、首都圏労共闘、関西の学生、首都圏の学生、障害者青年同盟それぞれが、闘いの報告と三里塚闘争に向けた決意を表明し、本集会へと臨んだ。

　反対同盟、意気高く決意表明

　正午すぎ、司会の萩原富雄さんと、宮本麻子さんのあいさつで集会が開始された。
　開会宣言を反対同盟の森田恒一さんがおこない、主催者あいさつに北原鉱治事務局長が立った。北原さんは、「三里塚闘争を四十四年間闘ってきてよかったと思う」と成田軍事空港建設を実力で阻んできた三里塚闘争の勝利的確信を語り、成田空港会社による「市東さんへの囲い込み攻撃を絶対に許さない」と、第三誘導路建設による団結街道廃道―市東さんへの生活・営農破壊と叩き出し攻撃を徹底弾劾した。そして「未来を切り拓くために共に闘おう」と訴えた。
　つづいて、萩原進事務局次長が壇上に立ち、基調報告を行なった。萩原さんは、①三里塚は現地実力闘争で闘う、②労働運動はもちろんだが、あらゆる階級階層の闘いを結集して、民主党政権を打倒しよう、③市東さんの闘いは日本農民の先頭に立つ闘いである。五年間で百万人と言いうる離農が進む中で、空港ではなく農業こそが国策であるべきということを対置して闘う、④沖縄をはじめとする全国の反戦反基地闘争と結合して闘う、⑤全世界の圧倒的人口は農民である、労農連帯をインターナショナルな課題として進める、⑥農地法裁判、一坪裁判を闘う。現闘本部裁判では東京高裁を包囲するデモを行なうと、六点にわたって基調を提起し、会場の参加者は万雷の拍手でこれを確認した。
　特別報告では、沖縄から駆けつけた安次富浩さんが発言した。安次富さんはまず、名護市長選の勝利と名護市議選の勝利、そして、４・25県民大会九万人の意義を明らかにした。そして、十一月二十八日の知事選を、名護の勝利を沖縄中に拡大するものとして、伊波洋一候補の勝利のために闘うことを訴えた。
　つづいて、全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部からの連帯メッセージが代読された。
　つぎに、反対同盟事務局の鈴木健太郎さんが壇上に立ち、「父の遺志を継いで闘い抜く」とあいさつし、「ＦＴＡ（自由貿易協定）に反対し農地と農業を守ろう！」と題した農民アピールを力強く読み上げた。
　市東孝雄さんを先頭に、市東さんの農地取り上げに反対する会の人たちが壇上にあがる。市東さんが、第二誘導路、第三誘導路建設を徹底批判し、政府と空港会社は「空港建設を『公共』として進めてきたが、農業こそ公共ではないか」「人間は土を耕して生きてきたんだ」「これからも信念を曲げずに闘う」と決意を明らかにした。
　反対同盟顧問弁護団は、一坪共有地裁判、耕作権裁判など三里塚裁判闘争報告をおこない、「11・５現闘本部控訴審に大結集し、東京高裁を包囲しよう」と訴えた。
　婦人行動隊の鈴木加代子さんがカンパアピールを行ない、住民団体・共闘団体の決意表明へとつづく。共産同（統一委員会）の決意表明に日本反帝戦線の同志が壇上に立った。同志は①第三誘導路建設を許さず、市東さんの農地、現闘本部を守りぬく、②日帝―菅政権による釣魚台（尖閣諸島）略奪を弾劾し、排外主義扇動を許さない、③十一月ソウルＧ20―横浜ＡＰＥＣ粉砕に実力決起すると、決戦方針を力強く打ち出した。

　トラクターを先頭に「用地内」をデモ

　集会宣言を野平聰一さん、スローガンを太郎良陽一さんが読み上げ、会場の参加者は拍手でこれらを確認した。最後に、「用地内」一帯に響き渡るガンバロー三唱で集会を締めくくり、さあデモ行進だ。
　反対同盟の四台のトラクターを先頭に、市東さんの農地へ向けてデモ行進に出発する。デモコースは、会場から東峰地区を通り、天神峰の市東さん宅前から迂回路を経て市東さんの耕作地までだ。市東さん宅横の団結街道入り口に差し掛かると、団結街道が鉄板フェンスで封鎖されているのが見える。二期阻止全国共闘と統一委員会のデモ隊列は空港会社による生活・営農破壊の悪行に腹の底からの怒りを込めてシュプレヒコールをあげた。迂回路を通っての耕作地までの行程は、交差路や曲がり角が多く危険な道のりだ。デモ参加者はあらためて、第三誘導路建設粉砕の決意を打ち固めた。