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 ■9・26  東京

  高校無償化からの朝鮮学校排除に反対し全国集会



 九月二十六日、社会文化会館において「『高校無償化』からの朝鮮学校排除に反対する全国集会」が行われた。主催は「『高校無償化』からの朝鮮学校排除に反対する連絡会」である。当日は北海道から九州まで全国各地から千五百名が結集した。
集会は冒頭、「主催あいさつ」からはじめられ、高校無償化の朝鮮学校排除の経過と状況が述べられていった。
 「これまで文科省は、高校無償化を朝鮮学校に適用するかどうかは教育の問題であり、外交問題や『拉致』とは関係ないと言ってきました。しかし民主党政調会長は、外交問題をも議論に含めるとしており、文科省の方針を根底からくつがえしています。つまり民主党は、政治的理由で朝鮮学校を差別しようとする排外主義の先頭に立つことを選択したわけです」「当の政調会討論は九月十三日、十四日におこなわれ、『適用』賛成派の優勢のうちに終わったようです。しかし民主党は、党首選を優先していまだ手続きを先に進めておらず、新内閣への改組で文科大臣が入れ替わった(高木義明)こともあり、予断を許さない状態がつづいています」と状況説明が行われた。
 つぎに国会情勢報告として国会議員、元国会議員からの報告が行われ、続いて全国の朝鮮学校からの生徒が登壇した。
 「なぜ、いまだに差別が続いているのか。差別に屈することなく無償化を勝ち取るまで闘いたい」「私たちはお金がほしいのではなく、自分の国の言葉、歴史を学ぶ権利がほしいのです。仲良くなるということは『同じになる』ということではなく、お互いが違いを認めながらつながることだと思います」「学校に脅迫状やカッターナイフが送りつけられ、右翼の襲撃もありました。しかし私たちは民族学校が好きだから運動を続けます。民族学校は私たちの次の世代が学ぶためにも必要です」「教育はすべての人々に与えられて当然の権利です。私たちの親は納税義務を果たしています」「『日本の学校に行けば援助がもらえる』という人がいます。しかし、民族の言葉、歴史、歌は私たち(在日の)誇りであり魂です」等の発言がなされた。
 これら朝鮮学校の生徒の発言に会場から惜しみない拍手が巻き起こった。
 次に日本の高校生が登壇し発言を行った。「学校で差別や人権を学んできました。『差別』という言葉には敏感になりました。私たちも(朝鮮学校の無償化を勝ち取るまで)一緒に闘います」と発言し、朝鮮学校生徒と握手を交わした。
 さらに集会はオモニ会や在日一世の方々の発言へと続いた。一世の方はこの間の朝鮮学校の無償化除外問題に危機感を深めての登壇である。
 「テレビで見ていて、このままではいけないと思い集会に参加しました。がんばりましょう」「私が小さい時、朝鮮は(日帝の)植民地でしたので、名前や言葉をなくしてしまいました。私は孫たちのために、そして民族教育のために集会にきました」と発言された。
 そして集会は各地発言と賛同団体からの発言を受け、最後に「決議文」の採択を行った。
 「朝鮮学校を『高校無償化』から排除する事は、政府による差別・人権侵害です」「法の施行から半年がたち、新学期が始まってもなお、無償化法の適用が行われないのは政治の怠慢です。もう待てません。朝鮮学校に『高校無償化』を即時適用することを求めます」「日本政府はこれまで、植民地支配の責任を省みることもなく、在日朝鮮人による主体的な民族教育を否定してきました。朝鮮学校は、義務教育段階を含めた学校教育を担っているにもかかわらず、法律上『各種学校』とされ、国からの公的な助成は一切ありません」「さらには、今回の無償化排除をきっかけとして、排外主義団体などが従来の都道府県レベルでの助成の廃止を要請し、都知事が同調するなど、これまでに朝鮮学校が獲得してきたわずかな権利さえも切り縮めようとする動きすら出てきています」「私たちは以上の点を確認しつつ、朝鮮学校に一切の差別なき高校無償化が適用されるまで、たたかいぬきます」とする内容を全体の拍手で確認していった。
 この後、集会参加者は永田町から東京駅までの六キロにわたるデモを貫徹し、沿道の人々に朝鮮学校の「高校無償化」除外反対を訴えていった。


 

 

 

 

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