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 ■7・23  三里塚

  現闘本部裁判控訴審第一回口頭弁論

  北原さん、萩原さんが意見陳述


現闘本部裁判後の報告会(7月23日)
 七月二十三日東京高裁で、天神峰現闘本部裁判控訴審第一回口頭弁論が開かれた。八十名が傍聴に駆けつけた。支援連は、早朝から高裁前でビラまき情宣を行い、道行く人々に支援、注目を呼びかけた。
 現闘本部裁判は、空港会社が二〇〇四年三月、暫定滑走路の「へ」の字誘導路を直線化しようとして、起こした。今年二月地裁で判決が出され、空港会社の主張を全面的に認める不当判決だった。一方仲戸川裁判長は、上級審を待たずに建物を破壊できる「仮執行宣言」は付けず、反対同盟の裁判闘争の勝利が刻印された。
 この日の裁判では、北原事務局長、萩原事務局次長が意見陳述し、弁護団が控訴理由書の要旨を口頭で述べた。
 北原さんは、公開で証人調べを行わず建物の実地検証も行わなかった地裁判決を弾劾し、審理をしっかりと行うよう訴えた。現闘本部の地主である石橋氏が移転した時、「自由に使ってくれ」と、無償の地上権を設定したことを明らかにした。また八八年から、年間地代五万円の有償地上権を設定して、支払いを続けたことを明らかにした。現闘本部は全国労農学人民のものであり、この裁判を徹底的に闘い抜くと宣言した。
 萩原さんは、「三十戸を超える団結小屋の中でも天神峰現闘本部は特別なものだ。石橋副委員長(当時)の宅地に、母屋と軒を接して造られた。同盟員が自分の山から木を切り出して総出でつくった本格的な建物だった」「石橋家と親しくつきあっていたので、石橋恵美子さんの陳述書は空港会社が書かせた嘘だとわかる」として、ずさんな一審判決を全面的に検証することを求めた。
 続いて弁護団が、「成田治安法で封鎖されており、『建物を収去し、土地を明け渡せ』と言われてもできないから、訴えの利益がない」などの主張を行った。
 次回は十一月五日に口頭弁論が開かれることになった。
 裁判の後、弁護士会館において、報告会が行われた。北原さんは、「代償を求めない闘いを四十四年続けてきた。反対同盟は、全国の人々とともに闘い、敗北感を持ったことがない。現地闘争、裁判闘争を一体として闘い、世の中を変えていこう。空港会社は団結街道を封鎖し、市東さんにたたき出し攻撃をかけている。人殺しの工事を阻止しよう。三里塚は全国の闘う人民の先頭で闘う。最後まで闘おう」と呼びかけた。
 弁護団は、「早期結審を打ち破り、実質審理をさせたい。高裁は権力の力が、より強くなるので、地裁のような多数の傍聴体制で闘いたい」と呼びかけた。
 司会の鈴木謙太郎さんから、現闘本部裁判を支援する会の年会費のお願いがあった。昨年度は約二十万円の持ち出しであった。団結街道、第三誘導路に関する新たな提訴も行ったため、会費納入、決戦カンパを心から呼びかけるものであった。
 萩原さんは、「七月二十六日の市東さん耕作権裁判の傍聴をお願いしたい。地裁で現闘本部裁判を闘いぬいた実績を、高裁でも実現しよう。傍聴ではなく、自分が当事者だという意識で知恵を絞り、ともに闘いをつくっていきたい」と呼びかけた。
 新たに始まった裁判闘争を反対同盟とともに全力で闘おう。


 

 

 

 

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