共産主義者同盟(統一委員会)
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■5・14-15 沖縄 沖縄解放かかげ多彩な闘争おこなわれる ●5・14 沖縄現地闘争報告 二〇〇五年に続き五回目の普天間基地包囲行動が取り組まれた今年の沖縄現地闘争は、三日間とも雨の中で闘われることになったが、初日は恒例のキャンプ・キンザーデモと「韓国併合百年・安保改定五十年・『日本復帰』三十八年を問う沖縄集会」(主催:5・15を問う沖縄行動実行委員会)に参加した。 キャンプ・キンザーデモは、約六十名が国立劇場おきなわ近くのデモスタート地点に結集、国道五八号をキャンプ・キンザーに沿って北上し、「米軍再編粉砕! 普天間基地を閉鎖しろ! 浦添新軍港建設阻止!」のシュプレヒコールとまよなかしんやさんの歌をまじえながら、あいにくの雨の中ではあったが力強くデモ行進した。 普天間問題に隠れてあまり知られてはいないが、那覇軍港の代替施設として浦添では軍港建設が始まっており、埋め立て工事が強行されている。 毎年のこの取り組みは遊休化しているキャンプ・キンザーの返還と軍港建設を阻止するために粘り強く継続されている。 夕方十八時からは浦添市社会福祉センターにおいて開催された「韓国併合百年・安保改定五十年・『日本復帰』三十八年を問う沖縄集会」に参加した。 集会は、恒例のまよなかしんやさんのコンサートから始まった。しんやさんは本集会が自決権をテーマにした集会としたうえで力強い歌声で会場を盛り上げていった。 集会は、黒島さんの開会挨拶からはじまり、仲里効さんの基調講演、韓国・フィリピン・グアム・アイヌからの訴え、辺野古(安次富さん)・高江(佐久間さん)・泡瀬(小橋川さん)・普天間爆音訴訟(島田さん)からの報告と本当に内容の充実したものであった。 仲里さんの講演は、「現在の沖縄を定義づける民衆意識としての自己決定権」をさらに発展させ、新たな自己決定権の樹立・二重権力状態を作り出していくことの重要性を訴えるものであった。 海外・アイヌからの報告では、韓国から二十名ほどの代表団全員が登壇し、ムン・ジョンヒョンさんが、グアムからはチャモロ民族のフランシスコさんが、フィリピンから反基地活動家のコラソン・パブロさんが、アイヌからは川村シンリツ エオリパックさん、東京アイヌ協会の浦川さんと星野さんがそれぞれ発言を行った。 沖縄からの報告では、それぞれの運動状況、情勢が語られるとともに、沖縄に比して安保―反基地運動を闘えていないヤマトの運動への糾弾もあった。 集会の最後には、海勢頭豊さんのコンサートが行われた。 会場には百五十名が結集し、熱気あふれる集会であった。 ●5・15 国際通りデモ 五月十五日、「5・15を問う国際通り道じゅねー」という名称で、沖縄・那覇市の国際通りでデモ行進がおこなわれた。主催は5・15を問う沖縄行動実行委だ。 午前十時半、あいにくの雨の降るなか、デモ出発前の集会の会場となった牧志公園には、約七十人が集まった。集会の進行役を務めたまよなかしんやさんは、「三十八年前の今日も雨だった」と切り出し、「復帰」-日帝による反革命統合の三十八年間の現実、さらに現在の鳩山政権による普天間基地の「県内移設」策動を弾劾した。 その後、参加した諸団体からの発言として、北海道・小樽市から参加した米空母に反対する市民の会、アジア共同行動日本連絡会議、労闘・労活評、沖縄日雇労働組合からの発言が続いた。 アジア共同行動日本連絡会議として発言した共同代表の白松哲夫さんは、四つの裁判闘争を進める岩国住民の現地でのたたかいを紹介しつつ、基地の拡大・強化と愛宕山米軍住宅化を許さず、沖縄と連帯してたたかいを発展させていく意思を表明した。そして、「アジア民衆と連帯し、沖縄-岩国-神奈川など全国を貫く反基地闘争を展開していこう」と呼びかけた。 参加者はその後、国際通りを県庁前までデモ行進した。まよなかしんやさんの歌をはさみながら、「普天間基地の即時閉鎖」「辺野古新基地建設阻止」「軍事基地再編を許さない」などのシュプレヒコールをあげ、「復帰」三十八年のもつ意味を道行く人々に訴えた。 ●5・15 国際連帯集会 五月十五日の午後六時半から、宜野湾市民会館で「アジアから基地をなくそう!とり戻そう普天間 国際連帯の集い」が開催された。 集会はKEN子さんと知花竜海さんによるメッセージソングで始まり、それに続いて歓迎のあいさつとして、宜野湾市長の伊波洋一さん、参議院議員の糸数慶子さん、フォーラム平和・人権・環境の藤本泰成さんが発言に立った。 さらに、闘争の現場からのレポートとして、辺野古と高江からの報告があった。 辺野古からの報告を行ったヘリ基地反対協議会の安次富浩さんは、選挙期間中には「最低でも県外」と言いながら、今となってはそれを「一個人の見解」などとして公約を反故にし、辺野古に基地を建設しようとする鳩山首相を弾劾し、このような政府の暴挙を絶対に許さないと強く批判した。そして、沖縄にもどこにも基地をつくらせない、普天間基地を返させるたたかいを一緒に進めていこうと訴えた。 高江では、ヘリパッド建設に反対し二〇〇七年から続いている座り込みに対して沖縄防衛局が住民側を提訴している。「高江ヘリパッドいらない住民の会」は、このような国による司法を使っての住民弾圧が鳩山政権下でも続いていることを指摘し、ヘリパッド建設阻止のたたかいへの連帯を訴えた。 続いて海外からの参加者の発言がおこなわれた。 グアムから参加したチャモロ・ネイションのテリリン・フランシスコさんはまず、土地の三分の一を米軍基地によって奪われ、政治的・社会的にも米国「本土」とはさまざまな差別・差別がある植民地としてのグアムの現状を報告した。さらに現在計画されている沖縄からの海兵隊八千人、韓国からの陸軍千人の移駐、新たな基地の拡張・新設、それらにともなう人口増加によって、先住民であるチャモロ民族がますますマイノリティになり、人権と自決権がますます脅かされることになると指摘し、「グアムを含む北マリアナ諸島から米軍は撤退を。私たちは自由をのぞむ。基地はいらない」と訴えた。 フィリピンのコラソン・ファブロスさんは、「『米軍基地=安全保障』というのは大きなうそだ。私たちはそれを明らかにしていく必要がある」としたうえで、フィリピンでの米軍基地撤去後も米軍はさまざまな口実でフィリピンにやってきており、その数は年々増えていること、それゆえにフィリピンにおいても民衆の闘いが続いていることを報告した。そして「アメリカ帝国の力は強いが、民衆の力はもっと強い。力をあわせ世界中の米軍基地がなくなるまでがんばろう」と発言を結んだ。 韓国からはこの五・一五前後の取り組みに十八人が参加した。文化グループ「トヌム」によるプンムルの披露の後、平澤に移り住んで住民とともに基地拡張阻止闘争に取り組むなどさまざまな反米軍基地闘争に取り組んできたムン・ジョンヒョン牧師が「人殺しのための軍隊はいらない。世界から米軍を追い出そう」と力強くアピールした。 この集会にはハワイからも連帯メッセージが寄せられた。集会を通して、アジア太平洋地域の民衆が連帯し、共同してこの地域から米軍を撤退させていこうという鮮明なメッセージが発せられた。 最後に、普天間爆音訴訟原告団の島田善次さんが翌日の普天間包囲行動とゲート前での抗議集会への参加を呼びかけ、集会は終了した。 |
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