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 ■10・29 東京

 
労働者派遣法抜本改正へ

 全労協、全労連、連合の枠越え集会




 十月二十九日午後六時三十分から、「労働者派遣法抜本改正 まったなし!10・29日比谷集会」が開催され、全労協、全労連、連合等の枠をこえて二千五百名の結集が実現された。

 集会は須田さん(東部労組)の司会で開始された。最初に鴨さん(全国ユニオン)が開会あいさつをおこなった後に、棗弁護士(労働弁護団)が基調・経過報告をおこなった。棗さんは「現在、派遣法抜本改正は極めて重要な段階にある。労働政策審議会の議論のなかで、使用者側委員のみならず公益委員からも、製造業派遣や登録型派遣の禁止について、国内企業の海外展開を促し雇用喪失につながるとか職業選択の自由を侵害するとかの意見がだされている。雇用破壊に歯止めをかけてほしいという要求をふみにじる意見だ。昨年、十一月四日の与党の法案に対抗して抜本改正をもとめる集会を十二月四日に全国から二千五百人の参加で、ここ日比谷野音でおこなった。その後、年越し派遣村をおこない、今年六月二十三日に野党三党案を提出したが廃案になった。新政権となったが労政審では予断をゆるさない。年内に答申がだされようとしている。労政審を包囲して抜本改正を実現するために闘っていこう」とのべた。

 つぎに政党あいさつがおこなわれた。民主党、社民党、国民新党、共産党の議員が発言をおこない、次の国会に法案を提出し成立させると各々発言した。

 各界からのあいさつでは、宮里弁護士(労働弁護団会長)が「ILOでは、『労働は商品ではない。ディーセント・ワークの実現』」をうたっている。直接・常用雇用は当然だ、抜本改正を実現しよう」とのべたのをはじめとして、鎌田さん(ルポライター)、湯浅さん(NPO法人「もやい」事務局長)、神田香織さん(講談師)が発言をおこなった。

 つぎに、現場からの発言として派遣労働者が現場の声を訴えた。全国一般東部労組HTS支部から阪急トラベルサービスの登録型派遣添乗員の闘いが、全労連全国一般神奈川アンフィニ支部から資生堂の製造業派遣や偽装請負に対する闘いが、グッドウィルユニオンから日雇い派遣の現状がそれぞれ報告された。また、松下プラズマディスプレイに対する裁判闘争への支援の署名もよびかけられた。

 つづいて、集会アピールが中島さん(全国一般東京なんぶ)から提案され、会場全体の拍手で確認された。最後に、日比谷野音前の厚生労働省にむけたシュプレヒコールがおこなわれ、団結がんばろうを会場全体でおこなって集会は終了した。参加者は霞ヶ関のデモ、国会請願を労働者派遣法抜本改正の決意をこめておこなった。

 「労働力の流動化」のもとに推し進められてきた労働法制の規制緩和、改悪の攻撃によって非正規雇用の労働者は飛躍的に増大し、低賃金をはじめとして労働条件の劣悪化がまかりとおっている。資本にとってのみ利益をもたらし、多くの派遣労働者が「派遣切り」にあい、生存権自体を奪われている。

 派遣法の抜本改正を実現するにとどまらず、労働法制の改悪を阻止し、非正規労働者全体の生活と権利を防衛し、有期雇用をはじめとした雇用形態を根底的に転換していかなければならない。

 そのためには、非正規労働者の現場からの闘いを拡大し、正規―非正規をつらぬいて労働者の生活と権利、生存権を獲得していかなければならない。正念場をむかえた、派遣法抜本改正の闘いの勝利にむけて闘おう。


 
 

 

 

 

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